ニジマルカ|崖っぷち作家

エンタメ作家、ときどき大学非常勤講師。新人賞受賞組です。小説を何冊か出しています(マン…

ニジマルカ|崖っぷち作家

エンタメ作家、ときどき大学非常勤講師。新人賞受賞組です。小説を何冊か出しています(マンガにもなっています)。 出版業界や小説、文章のことなどを書いています。くまー。

マガジン

  • 小説のちょっとしたコツ

    小説のちょっとしたコツや小技、考え方などの記事をまとめています。「文末の処理」「描写の考え方」「ページ数と内容」ほか。

  • 受賞する小説のつくり方

    小説新人賞を受賞するためのノウハウをまとめました。「売れた作品を調べる方法」「あらすじを分析する」「定番と新規性の関係」ほか

  • 簡単な物語のつくり方

    長編のつくり方をまとめてあります。話を作ったことがない人向けにゆっくりと説明しています。『考えるのは3つだけ』『長編は4回ピンチが訪れる』ほか。

  • 在宅ワーカーの健康ケア

    作家を長く続けるための健康ケア。家で仕事をしている人にも役に立ちます。

  • 小説新人賞の攻略法

    エンタメ小説の新人賞を攻略する方法をまとめました。「新人賞を知ろう」「小説のPDCA」「メンタルで気をつけること」ほか。

最近の記事

小説のアイデアを出すときに知っておくべきこと3つ

ちょっと極端なことを言うと、良いアイデアがないなら書くだけムダです。 料理で例えると、食材(アイデア)が腐っていれば、どうやっても良い料理にならないのと同じです。 ですが、これは逆に言えば、食材が良ければ、そこそこの技術でも美味しくなるということでもあります。 今回はアイデアを出すときに知っておくべきことをご紹介します。 知っておくべきこと3つ今回はアイデアの本質的なところを3つほどにまとめ、おまけで簡単なアイデア出しの方法をご紹介します。 アイデアとは何か 問題

    • ミステリっぽい小説を書く簡単なコツ3つ

      最近、ミステリっぽい作品を書きたいと考えています。 いろいろ読みあさったところ、最低限これくらいわかっておけばミステリっぽい作品が書ける、というポイントがわかってきました。 今回はミステリっぽい小説を書くコツをご紹介します。 コツは3つごくごく簡単なコツを3つほどにまとめました。 とりあえずこれくらいわかっておけば、ミステリを書いたことがない方でもそれっぽい作品を書くことができます。 ミステリの基本構造を知る 真相に逆転を含める トリックより設定が楽 それぞれ

      • 創作Q&A 文章表現によるアクションや戦闘シーン

        フォロワーの方のご質問やお悩みに答えるシリーズ。 今回は「文章表現によるアクションや戦闘シーン」です。 Q.文章表現でアクションの描写は難しいでしょうか?今回のご質問はHさんからいただきました。 いつもコメントありがとうございます! ご質問はこうです。 とても具体的なご質問ですね。 今回は直接の回答というより、私が戦闘シーンを書くときに気をつけていることをご紹介しようと思います。 戦闘シーンで気をつけていること私は男性向けのエンタメ作品を書いているで、戦闘シーン

        • 創作Q&A 「キャラ、ネタ、展開がかぶってしまうんですが…」

          フォロワーさんのお悩みやご質問に答えるシリーズ。 今回はキャラ、ネタ、展開などのかぶりに関するご質問にお答えします。 今回のご質問今回のご質問は、すでにデビューされている新人作家Mさんからいただきました。 Mさん、ありがとうございます! ご質問は以下の2つでした。 ネタかぶりをどう回避していますか? 複数作書いていると、キャラ、ネタ、展開がかぶってしまいます どのような生存戦略を立てていますか? 作家としてどう生き残るか悩んでいます すでにデビューされた作家さん

        小説のアイデアを出すときに知っておくべきこと3つ

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        記事

          短編の鋭いオチをつくるには 【応用編】

          短編のオチのつくり方、今回は応用編です。 前回はこちら。↓ 前回のおさらい一瞬だけ前回のおさらいをしておきましょう。 話が終わるにはオチが必要で、オチとはこうでした。 オチ = 驚き + 納得 セリフで言うと、 驚き = 「え!」 納得 = 「なるほど!」 です。 ですから、話の最後に読者が、 「え! そ、そうか、なるほど!」 と反応すれば、きちんとオチがついていることになります。 また、この2つが起こるタイミングは、 驚き = 隠されたものが露わに

          短編の鋭いオチをつくるには 【応用編】

          短編の鋭いオチをつくるには 【基礎編】

          先日、久しぶりに短編を書いたのですが、やはり最後のオチで全体的なクオリティが決まってしまうなと感じました。 鋭いオチが必要ない話もありますが、オチをつくる方法は知っておいて損はないでしょう。 今回はオチをつくる基本的な考え方をご紹介します。 オチとは何か本題に入る前に、まずオチとは何か知っておきましょう。 オチることで話は終わるので、話が終わるには何が必要か考えれば、それがオチの正体になります。 話が終わるのに必要なものはなんでしょうか? ごく単純に言えば、以下の

          短編の鋭いオチをつくるには 【基礎編】

          たまには執筆環境を変えてみよう

          今年最初の記事は軽めのものから始めようと思います。 最近、喫茶店で原稿を書いているのですが、作業がかなり捗って驚いています。 外で書くのもいいですね。 そういうわけで今回は、たまには執筆環境を変えてみようという話です。 3つの利点いつもは家で引きこもって書いていますが、外に出て書いてみたところ、いろいろ良い点があることに気づきました。 以下などはすぐに気がつく利点ですね。 拘束力:他のことができない 集中力:適度な環境ノイズ 採算性:元を取りたい 見れば分か

          たまには執筆環境を変えてみよう

          今年もnoteを続けることができました。読んでくださった方、ありがとうございました。来年は年初から二つ企画を動かす予定で、ひとまず重版が目標です。皆さんの目標も聞かせてくださいね。またお悩み相談など受け付けていますので(一ついただきました!)お気軽にどうぞ。では良いお年を〜!

          今年もnoteを続けることができました。読んでくださった方、ありがとうございました。来年は年初から二つ企画を動かす予定で、ひとまず重版が目標です。皆さんの目標も聞かせてくださいね。またお悩み相談など受け付けていますので(一ついただきました!)お気軽にどうぞ。では良いお年を〜!

          ところであなたの小説、面白いですか?

          世の中には、多くの人が「面白い!」と思う小説と「なんか面白くないなあ……」と思う小説が存在します。 ところで、あなたの小説は面白いですか? 「面白い……はず」と思った方、その根拠は何でしょう? 今回は「面白さ」の正体を考えていきます。 面白さとは「差」である「面白さ」とは何でしょうか? 結論から言えば、面白さとは「差(ギャップ)」である、というのが私の考えです。 図にするとわかりやすくなります。 下の図は2種類のジェットコースターです。 左は高低差が小さく、右

          ところであなたの小説、面白いですか?

          新作小説が爆死した理由を考える

          新作、爆死しました……涙 (爆死というのはぜんぜん売れなかったという意味です……) 担当さんとも話し合ったのですが、結局、このnoteにえらそうに書いている基本的なことを、私自身が実践できていなかったことが原因でしょう。 今回は戒めの意味も込めて、爆死した理由をまとめておきます。 みなさんにはぜひ他山の石にしてもらえればと思います。 爆死とは最初に「爆死」について簡単に説明しておきましょう。 「爆死」とは作品がまったく売れなかったときに使う表現です。 どの程度の売

          新作小説が爆死した理由を考える

          編集部の年末進行に巻き込まれてなかなか更新できませぬ〜泣 ところでみなさんの原稿の進捗はいかがですか? 書かないとすぐに腕が鈍るので、少しずつでも毎日書いた方が結局は楽です。「今年は長編を書くぞ!」と年初に決めていた方はもちろんもう書き終わってますよね?(煽っていくスタイル笑)

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          あなたが小説執筆を途中で諦めてしまう原因 【メンタル編】

          小説を書き始めることはできても、最後まで書き終えられる人はごくわずかです。 私も、最初の長編は途中で諦めそうになりましたから、諦める人の気持ちもよくわかります。 今回はメンタル面にフォーカスして、諦めてしまう原因とその対処法をご紹介します。 諦め方3つ今回はよくある諦め方を3つほど挙げ、その原因と対処法を見ていきます。 迷ってしまう 面白くなくなる 待てなくなる それぞれ簡単に説明しましょう。 1.迷ってしまう1つ目は「迷ってしまって諦める」です。 書いてい

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          書き終えた長編がぜんぜん面白くなかったときの魔改造のやり方

          「読み返してみたらぜんぜん面白くない……!」 書いている最中は面白いと思ったのに、冷静になって読み返すとまったく面白くなくて愕然とすることがあります。 今回はそんなときに使える魔改造のやり方をご紹介します。 魔改造のやり方3つ長編執筆には時間がかかるので、できれば1から書き直すのは避けたいですよね。 そんなときに使える方法を簡単な順に3つほどご紹介します。 クライマックスを二重にする サブプロットを加える 中間で終わらせる それぞれ説明していきましょう。 1

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          物語をうまく終わらせられない人向けのコツ3つ

          「勢いで書き始めたけど、オチを思いつかない……」 「小説を書いてみたいけど、どう終わらせればいいか分からないから二の足を踏んでいる」 私の周りにもこういう人はけっこういます。 今回はそんな方向けに物語を終わらせる方法をご紹介します。 「物語を終わらせる」とはまず、「物語を終わらせる」とはどういうことか、はっきりさせておきましょう。 投げっぱなしの終わり方や支離滅裂な終わり方など、どうでもいい終わり方ならいくらでもできます。 ですが、それでは物語をきちんと終わらせたこ

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          短編を書いてきた人が長編を書くときにやりがちな失敗

          周りにいる字書きさん(作家志望者も含めて)を見ていると、短編から長編への移行にわりと苦労している方もいるようです。 短編に慣れている人ほど、初めての長編執筆には戸惑うのかもしれませんね。 今回は長編を書くときにやりがちな失敗をいくつかご紹介します。 やりがちな失敗3つ短編には短編の、長編には長編のコツがあります。 短編に慣れている人は、少し意識を長編向けに切り替えるといいでしょう。 周りの作家志望者さんや字書きさんを見ていると、以下のような失敗がわりと見受けられます

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          担当さんからダメ出しされること3つ

          作家になってから数年経ちますが、まだまだ担当さんにダメ出しされることは多いです。 今回はよくダメ出しされる点をいくつかご紹介します。 やや上級者向けの記事になるかもしれません。 ダメ出しされることよく注意される点には以下のようなものがありますね。 アイデア部門   :そもそも戦えないアイデア ストーリー部門  :読者の期待に応えていない キャラクター部門 :何を考えているかはっきりしない それぞれ簡単に見ていきましょう。 1.アイデア部門:そもそも戦えないアイ

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