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編集者に言われたショッキングな一言「飯田さんの文章にはリズムがないんですよ!」_ロジラテ思考

ここに記事をあげてる方は、多かれ少なかれ出版したいと思われている方が、大勢いらっしゃると思います。

そのチャレンジは素晴らしいことです。
何故なら貴方のアイデアが、誰かへの貢献に繋がるからです。

私は2018年に初めて出版したのですが、実は出版が決まるより、決まった後のほうが大変だったのです。

今日は出版するためには、どんなスキルを要求されるのかについてお話したいと思います。

1.人に読んで貰う文章と、会社の報告書とは違います。

これは当たり前のことですよね。
しかし、頭では分かっていても、いざ執筆を始めるとこれが上手くいかない。
 
私は会社の報告書など、同僚の中でも文章力には定評があったので、「まぁなんとかなるでしょ」くらいな軽い気持ちで執筆を始めました。

ところがです。
この甘い考えが地獄への入り口だったのです。

まず与えられたハードルは、最低10万文字以上の文量です。

10万文字の原稿とは、400字詰めの原稿用紙250枚分になります。
会社の議事録なんてせいぜいA4一枚ですが、それが250枚分とは想像を絶する文量です。

さらに編集者から言われたことは、

「私達が求めているのは報告書ではありません。まして飯田さんの日記でもありません。」

「私達が欲しいものは、読者が面白い!やってみようと思うことです。そうでなければ本は売れないんですよ」

これには頭をトンカチでガツンとやられました。
たしかに、出版社にしてみれば”売れてなんぼ”。彼らはビジネスです。
わたしが気持ちよく書いた文章なんて、一銭にもならないんです。

再び書き直して、持って行くと
飯田さんの文章にはリズムがありません。こんな文章では読者は最後まで読んでくれません。くどいようですが、私が欲しいのは日記ではないのですから・・・」

編集者に「文章のリズムって何?」と聞くと、こんな答えが返ってきました。

「飯田さんの話はとっても面白いのに、文にすると途端につまらなくなる。普段話していることを、素直に書けばいいんですよ」

「このままじゃ、原稿をエディターに渡したところで、売れる本にはなりません。」

文章にするとつまらない?。。。かなりショックでした。(笑い)

2.そもそも文章って何んなんだ?

そもそも文章の定義ってなんだろうと紐解くと、これが中々面白いのです。

「章」という漢字の由来は諸説ありますが、中国の彫師が、刺青を彫り込んでいる姿を描いているそうです。

当時の中国では、刺青とは神聖なもので、その人の思想、矜持を美しく体に彫り込んで表現することで、その姿を文字にした“章”とは、物事を美しく、かつ明快に表現すると言う意味になります。

つまり「文章」とは、筆者が表現したいことを紙に彫り込まれた、美しく明快な言葉の連なり」と言えます。

3.美しい文章は、人に何かが伝わります。

いきなり執筆を始めると、自分の言いたいことがどんどん膨らんでいきます。

そうなると主題からずれていても、結構気持ちよく書けてしまいます。
こんなとき読者のことなんて、どこ吹く風。

「自分の言いたいことは、読者は求めているはずだ。きっと共感してくれる!」なんて思い始めたら、もう終わりです。

先ほどの編集者が言ったように、「これ日記帳? 文章にリズムがない!」 になっていきます。

プロの文筆家は、「言いたいこと」、「読者が求めていること」、「共感する」ことを整理して、不要な論旨はバサバサと切り捨てていける人です。

私はNoteの記事を書くと最初は2000文字以上ですが、何度も読み返すうちに主題とは関係ないことや、回りくどく、難しい言い回しが見つかります。

それをバサバサやると、おおよそ1000~1500文字に収まっていきます。

冒頭で申し上げた美しい文章とは、きっとこういう作業を通して読者の頭にワープしながら生まれてくるのではないでしょうか?

私は、まだまだプロの領域には達していませんが、文章を書く楽しさを味わうのもNoteの醍醐味。

皆さんも文章を楽しんでみませんか?


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