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人と組織をつくる哲学 ―マネジメントと教育の「共通解」―

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マネジメント=管理とは「兵站(生産・物流・調達部門)を通じて限りある資源(ヒト・モノ・カネ・トキ)を把握・分配し、適時適切に適所で活かす」ことである。古来より兵站を軽んじ、人材や…
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#人事

「中間管理職の限界」と「マネジメント民主化モデル」について

「中間管理職の限界」と「マネジメント民主化モデル」について


中間管理職は限界なのか?本記事は、本日2024年7月1日21:00にNewsPickで放映される【2Sides:中間管理職は不要か?】という番組に関連した記事となります。

動画については、『罰ゲーム化する管理職』など、数々の名著を生み出していらっしゃる、パーソル総合研究所の小林祐児さんとMCの加藤浩次さんとのセッションであり、最終的には明るい内容でまとまっています。

本記事については、本動画

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#278 チームに最適な人数の見極め方

#278 チームに最適な人数の見極め方

 こんにちは武藤北斗です。火曜に早退させてもらい劇団四季の『バケモノの子』を鑑賞。2階の最前列でゆったり。大人の圧巻のパフォーマンスと子どもたちの可愛らしく一生懸命な姿といいバランスでした。ミュージカルは高校生の時にミス・サイゴンを観てから大好きになりたまに観に行きます。

それでは今週のnote始まります。

*投稿日から1週間は無料。その後は有料マガジン『争わない組織が答えだった』に移行。購読

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「結果は出さなくて良い、挑戦と努力することが大事」という理想を掲げた企業の失敗

「結果は出さなくて良い、挑戦と努力することが大事」という理想を掲げた企業の失敗

とある会社の話。

その会社は「とにかく挑戦と努力することが大事だ、結果は出なくても良い」という主義を掲げていました。

それ自体は素晴らしい目標ではないかと思っていたのですが、結果、社内がどうなっていったか?本日はそちらをご紹介します。
例によって全ての企業がこうなるとか、こんな主義はダメだとか言う気はありません。ただ、一例として「こういうこともあるのだ」という風に聞いていただければと思います。

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全社で1つの課題に向き合う場をつくる 社内ワークショップの設計とファシリテーション5つのポイント

全社で1つの課題に向き合う場をつくる 社内ワークショップの設計とファシリテーション5つのポイント

こんにちは!カミナシHRの井上(@INOUERAY)です。

今回は、最近取り組んだ社内ワークショップ企画・運営を振り返り、「社内ワークショップの設計とファシリテーション」というテーマでお話してみたいと思います。

「人事施策の手段としてワークショップやってみたいけど実際どうなんだろう?」という方

「”ちょっとワークショップやって!”と急なオーダーをされたけど何も分からないー!」みたいな方

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管理職の多様性

管理職の多様性

先日、ある大手企業の関係者Aさんとお話する機会があり、Aさんから同社のマネジメントの実情をお聞きしました。Aさんの話の概要は、次の通りです。

・社長は、経営情報(経営方針や社長の思い含む)が上級管理職者によく伝わっていると思っている。実際に、上級管理職者とは頻繁に経営ミーティングを行っている。そして、上級管理職者が各部署の社員(初級管理職者+非管理職者)にそれら情報を浸透させてくれるのを期待して

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テレワークでの新入社員育成はネトゲが参考になる

テレワークでの新入社員育成はネトゲが参考になる

新入社員のテレワークは正解がわからない4月から新年度が始まり、コロナ禍で企業が新社会人を迎えるのも3度目を迎えた。テレワークの活用も試行錯誤を重ねた結果、落ち着きをみせてきた。基本的には、テレワークは会社や部署単位で浸透しているところとそうではないところの差が大きい。学情の調査でも、新入社員の勤務形態は約6割が出社としている。部分的にテレワークも含めると、すぐにテレワークを実施しているのは1%にも

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同じ言葉だけど内容が異なる「人的資本」の今と昔

同じ言葉だけど内容が異なる「人的資本」の今と昔

注目を集める人的資本今年に入ってから、急にメディアで注目されるようになった人事用語として「人的資本」がある。

人的資本とは、人材を組織の持続可能な発展のために最も重要な「資本」としてとらえ、人材の資本価値を向上させることによって、経営目的や企業価値の向上を図るものだ。従業員を人件費というコストではなく、価値を生み出す源泉として捉えて、積極的に投資すべきだと考える経営戦略である。

欧米を中心に、

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組織文化を作るのは人事評価!?

組織文化を作るのは人事評価!?

2021年度もあっという間に最終月になりましたね。。。早いっ!!!

年度末になると訪れるのが、年間の活動の纏めととか評価とかです。

上司とかリーダーと呼ばれる立ち位置になって、もっとの悩むものの1つが、この評価です。

だって、

みんな頑張ってるんですよね〜

同じことをやっていて成果を比較するならまだ分かりやすのですが、違うテーマを担当している中で、どの成果、活動がどれくらい良いのかという

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開かれた組織は、本当に人の可能性を開くのか【世界経営者会議】

開かれた組織は、本当に人の可能性を開くのか【世界経営者会議】

先日、11月9日・10日に「第23回日経フォーラム 世界経営者会議」が開催された。

全体を通貫するテーマは「世界経済再興と新常態の経営」。

新型コロナ禍を中心に激変する世界経済の情勢や今後の組織の在り方、働き方など幅広いテーマで複数のセッションが実施され、ぼくも、人事の仕事に関係が深そうな幾つかのセッションを聴講した。

今回はその中でも特に、ディー・エヌ・エー会長 南場氏のセッション「組織を

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デジタルネイティブと新人教育を考える

デジタルネイティブと新人教育を考える

先日、ぼくの所属するサイボウズで、新入社員が1か月間の研修を終え、それぞれの部署に配属された。

多くの日本企業では、4月になると新卒学生を一括で採用し、新人教育を実施する。中でも、全体で一斉に行われる新人研修は、就業経験がまったく無いメンバーがスムーズに会社に馴染むために欠かせないオンボーディング施策の1つとなっている。

もちろん、新しく会社に入るメンバーに対して、どんな教育を実施するのが望ま

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今話題のジョブ型雇用って?トレンドの理由とは

今話題のジョブ型雇用って?トレンドの理由とは

こんにちは。
プロモーションチームの古川です。

近頃よく耳にする「ジョブ型雇用」ですが、どういった制度なのかしっかりご存じですか?
今日は、基本的な点から今注目されている理由までを解説いたします。

ジョブ型雇用とは
ジョブ型雇用とは、各企業が会社における各職務の内容(ジョブ)を職務記述書(ジョブディスクリプション)にて明記し、その内容に基づいて必要な人材を採用・契約する制度です。

「仕事に人

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ティール組織において「人事」はどうなるか?(ユニリーバ・ジャパン 島田由香さんインタビュー)

ティール組織において「人事」はどうなるか?(ユニリーバ・ジャパン 島田由香さんインタビュー)

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス人事総務本部長の島田由香さんは、2016年に働く場所と時間を自由に選べる制度「WAA(Work from Anywhere and Anytime)」を導入、その考え方に共感する人々が集まるコミュニティ「Team WAA!」を立ち上げるなど、社内外でその影響力を発揮されています。そんな島田さんにとって、『ティール組織』はとても大切な一冊なのだそう。その理由や、

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人事としておさえる 心理学 5つの観点

人事としておさえる 心理学 5つの観点

人事は人と相対する役割。

だからこそ、人の理解、気持ちの理解をすることが大事。だけれども、実際の業務の中で学ぶことは基本的には手法やルールが多いです。

では人事が必要な心理学の知識ってどんなものだろう?

突き詰めればたくさんあるけれど、初歩的な話として知っておいた方が良いことをいったん5つの観点で超簡単にだけど整理してみました。(心理学の範疇外も含むかも)

職業選択の話

まずは20世紀初

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大企業の「個人として重視されている感覚の薄さ」を分析してみた

大企業の「個人として重視されている感覚の薄さ」を分析してみた

前回のnoteで、ぼくは、大企業で働く人々が抱える「閉塞感」とは「1人の人間として重視されている感覚の薄さ」×「自分1人では何も変えられないという無力感」だと書いた。

そしてそれらは、採用、契約、場所、時間、配置・異動、報酬・評価、健康(安全配慮)、コミュニケーション(マネジメント)、育成、退職という、会社の人事労務管理における10要素の「しくみ」のせいであって、決して「だれか」のせいではない、

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