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歴史あれこれ

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歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
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2022年1月の記事一覧

縄文を祀る、奈良県の高嶋神社(八咫烏)について  ~
            古代、争いを好まず全国に散った「縄文の氏族・賀茂氏」~

縄文を祀る、奈良県の高嶋神社(八咫烏)について  ~ 古代、争いを好まず全国に散った「縄文の氏族・賀茂氏」~

奈良県にある高嶋神社。その起源は古く、紀元前5世紀にはすでに神殿がつくられ、神事が執り行われていたそうです。
この高嶋神社は日本最古の神社の一つで、縄文の有力氏族、カモ(賀茂)氏が創設し、京都の上賀茂神社、下鴨神社をはじめ、全国の賀茂社の総本宮であり、縄文を祀る神社として知られています。

高嶋神社を創設した、鴨(かも)氏は、太古の昔、祭祀をつかさどった氏族で、カモ(鴨・加茂・賀茂)氏の「カミ」の

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種田山頭火〜まっすぐな道でさみしい〜

種田山頭火〜まっすぐな道でさみしい〜

弟の二郎が投げたボールは正一の頭を大きく超えていった。
「どこ投げとるが!」
だからあいつと投げ合いをするのは嫌なんじゃ。
悪態をつきながら、正一はボールが飛んで行った方へ向かった。
ボールは庭の塀に沿って、粉雪のように咲いた雪柳の陰に転がっていた。
やれやれ、そう思いながら雪柳の裏へ回り込むと、その先の井戸の方から大人達の話し声が聞こえた。

正一の家の井戸の周りに、近所の大人達が集まっていた。

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源氏の地に流れ着いて〜Kamakura 1

源氏の地に流れ着いて〜Kamakura 1

私の人生は凡そ自分の想像通りになりません。
思いもよらぬ地で
故郷より長い年月住んでいる事もその1つ。

思えばこれには不思議な予感はありました。
それは初めて見た大仏トンネルの
暗い穴の前でのことでした…。

仕事で転々とした私は二十年ほど前、
永井路子作の歴史小説『炎環』を読みました。
当時、小説舞台の隣街に住んでいた私は、
古の侍の都、鎌倉を訪ねたのです。

観光案内所で簡単なマップをもらっ

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時の権力者を苦しめ続けた宗教集団

時の権力者を苦しめ続けた宗教集団

(トップ画像出典:アゴラ)

「一揆」は誰も得しない日本史を紐解くと一向一揆という事件をしばしば目にします。

一向一揆とは、一向宗による権力への対抗運動です。
さらに、
一向宗とは浄土真宗の事です。

阿弥陀様に心を帰依するだけで極楽浄土へ行けるという、お手軽な浄土真宗は、爆発的な勢いで信徒を増やします。

↓↓詳しくはこちらをどうぞ↓↓

信仰心に篤い者は命知らずで、驚くほどの強さを持ちます。

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法然と親鸞。その教えは今も生きている

法然と親鸞。その教えは今も生きている

我が家と宗教のかかわり最初に言っておきますが、私は宗教に特別に興味があるというわけではありません。

むしろ感覚的には「無宗教」と言ってもいいぐらいで、迷信や郷土話もただの「興味深い話」として捉えていて、神や仏を丸ごと信じているわけではありません。

やはり宗教は人それぞれの中に哲学として存在し、人生経験の中で培っていくものだと思っています。

だから決して、神や仏が何とかしてくれるとは思わず、頼

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あの〔鉢の木伝承〕の結末が本当だとしたらちょっと寂しい件

あの〔鉢の木伝承〕の結末が本当だとしたらちょっと寂しい件

昨日1月16日は旧暦でいうと「藪入り」ということをつぶやいてみました。
(;´・ω・)オショウガツ

また1月16日は「囲炉裏の日」でそうです。
「1(い)」?うん?
「6(ろ)」?うんうん?
「(り)」?(。´・ω・)? リ?

いえ、「いい炉(#116)」だからです。
なるほど~(; ・`д・´)💦

鉢の木のおはなし囲炉裏で思い出しますのは有名な「鉢の木」のお話です。
ざっくりとご説明し

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龍馬遭難の地 伏見寺田屋へ

龍馬遭難の地 伏見寺田屋へ

最後の「おち」まで読んでいただけると嬉しいです。

昨年末、京阪電車に揺られて京都伏見へ。
京阪は乗り心地がいいなー(*´ω`)

午前中に現地取材を兼ねて石清水八幡宮へ行った帰りしな、酒処伏見でお正月のお酒を買うついでに「寺田屋」に行ってみようということになりました。

京阪中書島駅から徒歩5分か……。お腹空いたから、とりあえず駅前で何か食べてから見に行こう……と思いきや、ご飯を食べるところがほ

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冬、京都大原にて 建礼門院に想いを馳せる。

冬、京都大原にて 建礼門院に想いを馳せる。

この冬、ご縁あって京都大原に出かけることがありました。まったく覚えていませんが、中学生以来です。

大原は洛北に位置し、比叡山にもほど近く三千院など天台宗の寺院が散在するエリアです。四方を山に囲まれており、とても静かな土地のため、古くから出家や隠遁の地として知られておりました。建礼門院徳子、西行、鴨長明などが憂世をはなれ、ここ大原で隠棲していたと伝えられております。

華やかな洛中とのコントラスト

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それぞれの幕府、それぞれの幕末。

それぞれの幕府、それぞれの幕末。

「幕府」とか「幕末」と聞けば、まず浮かぶのが「明治維新」前の徳川氏による江戸幕府とその幕末でしょう。

一般的には、日本史の中には源氏の「鎌倉幕府」、足利氏の「室町幕府」も含めた3つの幕府が創設され、それぞれは新興勢力により倒され、歴史の大きな変換がありました。

そもそも「幕府」って何だ?朝廷の外にあってという事は、公家から完全に独立した武家政権が幕府であるという事。

そして驚くことに、「幕府

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ハイキング|念願の備中松山城を目指して

ハイキング|念願の備中松山城を目指して

寒気が流れ込んだ年末の12月26日
年越し旅途中のハイキングについて

年越し旅2日目としてさらっと書いたけど
さらっと流すにはもったいないほど
濃い時間だったので改めて書いてみます

ハイキングの出発は備中高梁駅
そこまでの諸々は添付記事をどうぞ😙

備中松山城へ行くきっかけなぜ、この時期に登ることになったのか・・
元々城好きってのがきっかけです。
その中でも山城は特に興味があって
これまで行

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母には二たびあいたい

母には二たびあいたい

今日1月10日は令和4年の成人の日です。コロナの影響もありましたが、一部の地域を除いてはなんとか成人式を挙行できたみたいですね。街には晴れ着姿の新成人がちらほら(=゚ω゚)ノメデタヤ

成人の日は、大人の仲間入りを果たす新成人の皆さんをお祝いするとともに、新成人の方々は育ててくれた方々に感謝をする日でもあるかと思います。

上杉鷹山公もこのように仰っておりまして、親孝行の大切さを説いております。

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名字と家紋にはハマるツボあり!

名字と家紋にはハマるツボあり!

年明け早々から、地味ですみません。
家紋と名字についての話です。

しかし、これにはハマる人にはハマるツボがあるのです。

本来、家紋と名字とは繋がる意味を持つのですが、長い年月の歴史を経て、結局のところ、こんがらがって、勝手に名字を名乗ったり、好きな家紋をチョイスしたりと、現在の各家の紋は正当なのかどうかは定かではありません。

戦国武将など、始祖は源氏だ!平家だ!藤原だ!と、自分の都合のいいよ

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初詣はGoogle・CMで話題の布忍神社

初詣はGoogle・CMで話題の布忍神社

お正月はどうにもリズムが狂います。
年末はバタバタするのですが、元旦を迎えたとたん、嘘のようにまったりと時間が過ぎるのです。

お正月はどこへ出かけても混雑は避けられず、その人混みを考えただけでもウンザリし、寒いし、疲れるし、家で寝正月に徹していたからかも知れません。

それでもせめて、我が家に関連したところだけはお参りしました。

「一心寺」界隈は大混雑まずはご先祖様にご挨拶にと「一心寺」へ向か

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