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後でじっくりと読みたい、読み返したい、手元に置いておきたい作品たち💝
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#小説

皆さまの価値観も知りたいです

皆さまの価値観も知りたいです

多分、わたしがそうなるでしょう

小説、いや記号の羅列
でも書いていると楽しい!

自分が様々な世界の住人になれて
この先、恐らくない体験を描いていくのよ

上手いや下手などの評価抜きで
わたしって書くのが好きなのね

好きってだけね
好きは上手いではないよ

紙のノートにも書いていたい

あると思いますよ

カフカってそうじゃなかったですか
「ない」と言い切れないですよ

単純、純粋に書くことが

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【知られざるアーティストの記憶】第97話 マサちゃんの火葬式(上)

【知られざるアーティストの記憶】第97話 マサちゃんの火葬式(上)

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第13章 弟の死

 第97話 マサちゃんの火葬式(上)

マリはマサちゃんの火葬式に、できることなら参列したいと思った。彼もまた、
「キミも来ていいんだよ。」
と、強くそれを願っているようであった。マリの夫

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【知られざるアーティストの記憶】第96話 愛と死と一般常識

【知られざるアーティストの記憶】第96話 愛と死と一般常識

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第13章 弟の死

 第96話 愛と死と一般常識

マサちゃんの火葬は、斎場の都合で二週間近く待たされ、2022年3月10日に決まった。母親が亡くなったときにはその身を自宅に連れ帰ったという彼は、ドライアイス

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【知られざるアーティストの記憶】第95話 あの日、彼のことを見続けていた人影

【知られざるアーティストの記憶】第95話 あの日、彼のことを見続けていた人影

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第13章 弟の死

 第95話 あの日、彼のことを見続けていた人影

マリはマサちゃんのことを想った。昨年の11月2日にO病院への転院に付き添ったとき、マリがお腹に愉氣をすると涙を流したマサちゃん。その月の2

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【知られざるアーティストの記憶】第94話 コロナ療養中に深まった夫婦の絆と、O病院からの連絡

【知られざるアーティストの記憶】第94話 コロナ療養中に深まった夫婦の絆と、O病院からの連絡

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第13章 弟の死

 第94話 コロナ療養中に深まった夫婦の絆と、O病院からの連絡

2022年2月21日、マリはようやく熱が治まるとともに、市内や近隣の公団を調べて、希望に合う物件に片っ端から応募した。夫と

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【知られざるアーティストの記憶】第93話 ニラ入りの味噌雑炊とロミオとジュリエット

【知られざるアーティストの記憶】第93話 ニラ入りの味噌雑炊とロミオとジュリエット

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第13章 弟の死

 第93話 ニラ入りの味噌雑炊とロミオとジュリエット

「ニラが入った味噌味の雑炊が食べたい。」
体の痛みに耐えながら眠り続けるマリは、かろうじて食欲はあったので、夫にそんなリクエストをし

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【知られざるアーティストの記憶】第92話 流行病の季節

【知られざるアーティストの記憶】第92話 流行病の季節

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第13章 弟の死

 第92話 流行病の季節

2022年2月15日、マリは年上の友人キョウコと共にT山に登る約束をしていた。そのことを彼に話すと、彼はまた
「私も行こうかな?」
と言った。それは、14日のラ

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【知られざるアーティストの記憶】第91話 雨夜に灯りの点る家と、灯りの消えた家

【知られざるアーティストの記憶】第91話 雨夜に灯りの点る家と、灯りの消えた家

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第12章 S医院に通う日々

 第91話 雨夜に灯りの点る家と、灯りの消えた家

「イクミさん、大丈夫やったかな?話、つまらんかったんやないかな?」
お話会での彼の態度は、案の定、マホを心配させていた。
「い

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【知られざるアーティストの記憶】第89話 タケイさんの見立てと、マホとの出会い

【知られざるアーティストの記憶】第89話 タケイさんの見立てと、マホとの出会い

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第12章 S医院に通う日々

 第89話 タケイさんの見立てと、マホとの出会い

微かな振動を伴ってツボの奥深くまで染み込んで来るようなタケイさんの指圧を、彼が必要とする箇所にじっくりと受けている間、彼に代わ

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彼女まで50cm、ロードムービーみたいな夜に

彼女まで50cm、ロードムービーみたいな夜に

早田が、俺の隣で泣いている。

量販店が建ち並ぶ国道。
県をまたいでも特段の変化はない。
利便性と画一化が仲良く手を繋いで、笑いながら個性を潰しにかかっている。
まるで心躍らない風景。

「私、ってダサいよね」
タオルハンカチを握りしめた手を、左右の頬に何度となく押し当てながら早田は言った。
「そうかな」
「そうだよ」
「失恋したら誰でも泣くんじゃない?」
「瀬口君でも?」
「泣くと思うよ」
「そ

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【知られざるアーティストの記憶】第88話 S医院の先輩の存在と、車の中の昼食

【知られざるアーティストの記憶】第88話 S医院の先輩の存在と、車の中の昼食

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第12章 S医院に通う日々

 第88話 S医院の先輩の存在と、車の中の昼食

マリの知人に一人だけ、S医院に通って癌を克服した人があった。それは、マリがこの町に越して来た年から冬場にだけ患った原因不明の重症

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私がブロックする人の特徴と共通点 馬🐎鹿🦌に付ける薬を発明したらノーベル賞をもらえるよな?(笑)

私がブロックする人の特徴と共通点 馬🐎鹿🦌に付ける薬を発明したらノーベル賞をもらえるよな?(笑)

今日は久し振りにnoteクリエイターをブロックしました。第一印象が悪かったのである程度は予測していたのですが、やはりその予測通りの結果になってしまいました。

毎回毎回思うのですが、第一印象が悪い人はすぐにブロックした方がその後の傷口が広がらないようです。

今回は、私がブロックする人の特徴と共通点について書きます。

昨日の記事はこちらです。

私がブロックする人の特徴①自分の人生が上手く行って

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【知られざるアーティストの記憶】第87話 カギが閉め込まれ、カギのかかった箱

【知られざるアーティストの記憶】第87話 カギが閉め込まれ、カギのかかった箱

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第12章 S医院に通う日々

 第87話 カギが閉め込まれ、カギのかかった箱

夢の意味するところははっきりわからなくも、彼がマリの夢を見てくれたこと自体が夢のようであった。その夢には続きがあった。

彼は顔

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