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#ロシア

日本でも徴兵制?

日本でも徴兵制?

イギリスやドイツで徴兵制の復活の話が出て、ネット世論にも変化が見られる。

➀X(旧twitter)

私はXの政治界隈の人達と交流があるが、彼らに対して疑念を持っている。彼らは国防に熱心なのであるが、何故、徴兵制の導入を主張しないのだろうか。

Xの政治界隈は、年齢的には若い人は少ない印象であるが、彼らのフォロワーには若い人達がいるようなので、フォロワーに配慮している面もあるかもしれない。また、

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ウクライナ戦争の教訓

ウクライナ戦争の教訓

まだウクライナ戦争は終結したわけではないが、現在の状況で考えられることを書いてみた。

➀アメリカはあてにならない

バイデン大統領は戦争の勃発時にロシアと直接戦うと、第3次世界大戦になるから直接は戦わないという趣旨の発言をした。アメリカは核保有国とは直接戦わない。日米安保条約が存在しても、核保有国に日本が攻撃された場合、日本は単独で立ち向かわないといけなくなりそうだ。

 ②通常兵器の増強は抑止

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ウクライナが負けないと台湾がやられる

ウクライナが負けないと台湾がやられる

しばしば耳にしたのは、ウクライナが負けると台湾がやられるという台詞だった。しかし、これとは逆が真実だったのかもしれない。

➀中東戦争勃発で人々のウクライナ戦争に対する認識にも変化が見られる。

ウクライナは、そろそろ停戦を受け入れるべきではないか、とか、ウクライナは他国の支援で戦うのではなく、自力で戦うべきだという声が聞こえてくるようになった。私も、自力で戦えないなら、停戦を受け入れるべきだとい

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東側陣営の復活

東側陣営の復活

 ロシアと北朝鮮との軍事的な協力が波紋をよんでいる。東側陣営が復活しているのであるが、西側は使われるのに、東側とという呼称が使われないのは、何故だろうか。

①東側の復活を認めたくない。

1991年のソ連の崩壊で、超大国はアメリカだけになった。しかし、2010年、GDPで中国がアメリカにつぐ規模になると、状況が変わる。
中国は傲慢になり、日本もアメリカも中国を警戒するようになった。

 ロシアも

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「台湾有事亅への疑問

「台湾有事亅への疑問

 親米派の人達と交流する機会が多いが、疑問に感じたことを書いてみたい。

①親米派は、中国は単独で戦うと考えている。

日本が中国と戦争になった場合、親米派の人達は、日本は米国と協力して戦うが、中国はどこの国とも協力せず、単独で戦うと思っているらしい。

日本は、これだけロシアを敵視してしまったのであるから、日本が中国と戦うときは、ロシアとも戦うことになる可能性が高いと考えなければならない。

 

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インド太平洋について

インド太平洋について

インド太平洋は、安倍元首相が提唱したわけだが、私はインド太平洋という枠組みについては疑問に思っている。

 ①NATOにユーロ大西洋パートナーシップ理事会という機関があり、協力するために話し合いの場を設けている。メンバーにはロシアもベラルーシも含まれており、ウクライナ戦争には役に立っていない。この機関は、ソ連が解体した1991年に設立され、その頃は、ロシアはエリツィン大統領で協力的だったが、現在は

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インドについて

インドについて

 ①独創性

 私は一時期、図書館学の勉強をしていたことがあるが、インドの本の分類法を知って驚きを隠せなかった。日本の分類は米国の十進分類法の応用、日本化でしかないのだが、インドのものは米国の分類とはまるで異なり、非常に独創性に富んだものであった。それはコロン分類法という呼称を持ち、数字と記号とアルファベットからなっていて、一緒に勉強していた学生から「まるで数学みたいだ。」という声が出たほどだ。

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平成3年(1991年)

平成3年(1991年)

この年も後に大きな影響をもたらす出来事が発生した。

①ソ連解体

超大国であり、世界最初の共産主義国家だったソビエト連邦が、この年、解体した。ただ当時の人々には意外な印象はなかったであろう。解体の2年前の1989年に、東欧の共産主義諸国が次々と1党独裁を放棄し民主化されていたし、1年前の1990年にドイツが統一されていたからだ。ロシアが再び、西側諸国にとって現実的な脅威となったのは、日本の年号で

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日ロ関係と日中関係

日ロ関係と日中関係

①1950年代

 1950年〜1953年の朝鮮戦争で日ソ、日中関係ともに緊張したが、1953年のスターリンの死去後の雪解けと、1956年の日ソ共同宣言で日ソ関係は改善。

②1960年代

1960年の日米安全保障条約改定により、ソ連が「領土問題は白紙になった」と主張。日ソ関係は悪化。

③1970年代

1972年日中国交成立、1978年日中平和友好条約締結で日中関係は大きく改善。一方、ソ連は

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ウクライナと台湾は違う

ウクライナと台湾は違う

 ウクライナが負けると台湾がやられるという主張が見られるが、ウクライナと台湾は別の話である。

 ①台湾と国交のある国は十数か国しかないし、台湾は国連にも加盟していない。中国が台湾を攻撃しても、中国の国内問題ということにして逃げてしまう国が多いと見られる。

 ②一帯一路に参加している国は120以上あり、中国に援助してもらったり、中国との経済交流で利益を得ている国は多く、中国の経済規模が大きいこと

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ソ連のアフガニスタン侵略とロシアのウクライナ侵略

ソ連のアフガニスタン侵略とロシアのウクライナ侵略

共通点と相違点があるので、比較してみる

(1)

①支配下に置こうとした

 アフガニスタンは、すでに傀儡政権が樹立されていたが、反乱が起きたので鎮圧に成功。ウクライナは失敗

②大規模侵略
 
 いずれも大軍を派兵。徴兵制を利用した

③世界の反応

 アフガニスタン介入の場合、反ソ(連)キャンペーンが行われた。今回は反ロキャンペーン

④制裁

 アフガニスタン介入の時はモスクワ五輪をボイコ

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ロシア東欧はヨーロッパの東南アジア

ロシア東欧はヨーロッパの東南アジア

➀『文明の生態史観』

梅棹忠夫は、西欧と東欧の関係と東アジア(東北アジア)と東南アジアの関係との間に共通のものを見出している。おそらくこの比較は正しい。ただ梅棹は日本を特別視し過ぎているきらいがあり、その点には同意できないが。

梅棹氏の図にある日本のところを東アジア(東北アジア)に書換えれば、この図は合っている。

➁ では、ロシア東欧がヨーロッパの東南アジアだとすると、対応する国はそれぞれど

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西ヨーロッパ=東アジア 

西ヨーロッパ=東アジア 

前にロシア東欧はヨーロッパの東南アジアという文章を書いたので、今回は東アジア(東北アジア、外務省の分類だと北東アジア)と西欧の比較を書いておきたい。

①中国は東アジアのギリシャ、ローマ

 中国は、この地域の基層文化を創造したから、ギリシャ、ローマに該当する。これには異論はないだろう。ギリシャの哲学者に当たるのが中国の諸子百家で、ローマ帝国に当たるのが漢である。

②韓国、朝鮮は東アジアのアイル

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民主主義vs権威主義ではない

民主主義vs権威主義ではない

現在、国際社会で起きているのは民主主義vs権威主義ではない。またハチントンが唱えたような地域ごとの異なった文明の問題でもない。

① 

1942年、当時の代表的思想家、文学者、歴史家、美術評論家などが一堂に会した座談会のテーマは近代の超克であった。すでに太平洋戦争は勃発していた。この座談会で小林秀雄は「ニーチェを読んでいると、近代に衝突しないわけにはいかない。これを避けて通ることはできない」と語

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