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「“みんな”に合わせられなかった私」

“みんな”とか“大多数”とか。

多分きっとほとんどの人が
そこから外れたくない。

願って、自ら外れていく人なんて
なかなかいないだろう。

“みんな”の中にいれば安心だし、

“みんな”と違う“あなた”として、
後ろ指を指されずに済むのだから。

でも中学の頃の私には、
それがどうにも出来なかった。

私だって、
“みんな”と同じが良かったのに…

例えば学校。

中学校までは義務教育だから、
「学校へ行く」というのが一般的だろう。

だから私も学校へ行きたかった。

当たり前のように、
“みんな”と同じように、

学校へ行くつもりだった。

また聞く話によると、

中学校までは、
学校へ行くことは義務であると同時に、
教育を受ける側の権利でもあるそうだ。

それなら私だって、

その権利を行使できるものなら、
したいところだった。

でも現実は厳しかった。

強迫性障害のせいで、
学校に行きたいのに、行けなかった。

否応なく“みんなとは違う”
そんな現実を容赦なく突きつけてきたんだ。

でもそんな私の葛藤を、
学校のみんなは、世間は、
知る由もなかった。

一歩家の外を出れば、
近所でも、学校でも、街でさえ、

「なんで、みんなは学校に行ってるのに、
〇〇は行かないの?」

そう白い目で見られてしまうんだ。

そういう冷ややかな
視線を向けて来る人たちに、

私の方こそ、聞きたい。

「何で私が、強迫性障害のせいで、
学校に行けなくなったのか…」

ねぇ、誰か教えてよ。

そんな心の声は虚しく鳴り響く。

誰にも届くことさえ無く…

けれど、
そんな世の中の風当たりにさらされることは、
何となく分かっていた。

でも強迫性障害は、
容赦なく悪化していったんだ。

“みんな”というレールから踏み外さないように、
それで変に目立つことがないように、

何とか必死にその上を歩いているのに…

「このままだと、
本当に“みんなと一緒”じゃなくなっちゃう。」

その恐怖からより一層、
強迫性障害の症状が悪化していくことが
怖くなった。

だから私は、
強迫性障害も、強迫性障害になったことも、
全部憎んだし、全部悔やんだ。

でも最終的に、
私は私のために自分の限界に従うことにしたんだ。

“みんなとは違う”道を選んだんだ。

それは、
“私は学校には行かない”という
とりあえずの選択だ。

いつものように、
学校に行こうとする自分の足を止めて、

“まずは強迫性障害を治す”
ということを選んだんだ。



自ら選んだのか、選ばされたのか、
はたまたその両方なのかもしれないけど、

“みんな”と同じように学校へ行く

という当たり前に対して、 
一旦立ち止まることが出来た。

とりあえず、
そんな自分を、その勇気を、
心から祝福してあげたい。

「よく“みんなと違う”自分を
 守ってあげられたね。」

そう褒めてあげたい。

だって、
“みんなと違う”を選ぶことは、
とんでもなく力がいることだったから。

“みんな”とはこういうものだ

という当たり前は、

きっと社会が決めたもの。

「その“みんな”に従って生きられたら、
どれだけ楽だっただろう」

そう思うことだってあるけど、

それがどうにもなかなか難しい。

そんな時だって全然あると思うんだ。

“みんな”があるなら、
“みんなとは違う”ことがあるのも、
社会の中でいたって自然なことだ。

だから、
その“みんな”と“自分”が合わなければ、

無理に自分を壊してまで、
歩幅を合わさなければならない“みんな”なんて、
ないんだと思う。

“みんな”から外れてしまった“自分”が、
周りから後ろ指を指されても、
笑われても構わない。

最終的に自分を守れるのは、
いつだって自分なんだから。

だから自分のために、
“みんなとは違う”を選べたら、

そんなあなたは、
何よりも尊いんだと私は思う。

コソコソすることなんて何ひとつないし、

その選択を出来た自分を誇りに思って、

堂々と胸張って道を歩いて欲しい。

それが見かけだけだったとしても
構わないからさ。

堂々とあなたの足で、
自分だけの栄光に向かって。


(青々とした緑の木々が、風にあおられ、光を浴びながらゆらゆら揺れている、そんな姿を眺めるのがすごく心地いい。🍃)

りん

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