綾野つづみ
記事一覧
【時事考察】200日連続投稿を達成しました! ありがとうございます! ただ、古い記事が奥に追いやられてしまうのは切ないので、過去記事をビュー数順に並べてみました。
昨日の16:43、ショートショートの新作投稿をもって、ついに200日連続投稿を達成しました!
100日連続投稿は大変だったのに、すっかり習慣になってしまったようで、200日目までの100日はあっという間でした。
最近は文章も長くなりがちで、4,000文字を超えることも増えてきて、読むのは大変だろうなぁと心配していました。でも、スキやコメントをたくさん頂き、とても嬉しいです。
さらには
【料理エッセイ】ぼくらが変な魚を買う理由
小沢健二が好きだ。なにがいいって、多幸感にあふれている。どの曲を聞いても、ああ、人生って素晴らしいと肯定的な気持ちになれる。
特に『ぼくらが旅に出る理由』が素晴らしい。別れについて歌っているのに、底抜けに明るくて、「人生なんてそういうものさ」とうそぶいている。
これぐらい身軽に日々をこなしていきたい。
そんな思いから、勝手ながら、この曲をわたしは自分のメインテーマにしている。誰かにち
【読書コラム】パパ活の匂い漂う年の差婚 - 『小林一茶 時代を詠んだ俳諧師』青木美智男(著)
最近、日本人と生き物の関係について調べている。先日は徳川綱吉の生類憐れみの令が本当に目指していたものはなんだったのか、知るために新書を一冊読んでみた。
その中で人間と生き物の距離感が現代とはけっこう違うことがわかってきた。
例えば、綱吉の時代の犬にしても、ペットのように飼われているのはごく一部。ほとんどは野良犬で子どもや老人など弱い立場にある人間をけっこう襲っていたらしい。そうなると悪さ
【映画感想文】「欲望の三角形」で男同士がホモソーシャルに球を打ち合うサイコーに痺れるテニス映画だった! - 『チャレンジャーズ』監督:ルカ・グァダニーノ
先日、BlueSkyで『ドライブアウェイ・ドールズ』の感想を投稿したら、他にも「サイコー」な映画があるよと教えてもらった。
それが『チャレンジャーズ』だった。
一応、予告編は見ていて、テニスを題材にした映画なんだということは知っていた。ただ、勝手にスポーツものと思い込み、スルーしていた。
ところが、調べてみれば、監督はイタリアのルカ・グァダニーノじゃないか!
この人は『ミラノ、愛
【マシュマロ】自分と考え方の違う人たちを愚か者扱いするのはやめよう! マジで! 社会の分断を止めるため、あえてノーサイドの精神を
都知事選の記事に関連して、マシュマロに質問とご感想を頂きました。ありがとうございます。
みなさん、立場によって考え方は様々ですもんね。たしかに意見が合わないと会話はストレスになりがちです。
わたし自身、そのすれ違いは当然と受け入れています。というのも、思想はその人の生きてきた道程によって決まるもの。即興の「啓蒙」程度では矯正なんかできません。
例えば、自分がリベラル寄りの思想を持っているの
【ショートショート】そういう人 (2,388文字)
高校二年生の優斗くんは昼休み、教室で音楽を聴こうとワイヤレスイヤホンを耳にはめた。いつも通りSpotifyのプレイリストを再生しようとしたところ、突然、女の声が流れた。
「あなたにお願いがあるの!」
内容はともかく、意図せぬ呼びかけにビクッとなって、優斗くんはイスから転がり落ちてしまった。まわりは驚き、大丈夫? と心配してくれた。
変に注目が集まってしまった。照れた様子で手を振って、何
【料理エッセイ】選挙の日だし、うちもなぜか、投票行って外食したんだー! 誤謬に満ちた東京都知事選挙2024を振り返る
昨日、期日前投票に行ってきた。歩いて行ける距離だったけど、あまりの炎天下に疲労困憊。投票所内のベンチに座り、ちゃんとクーラー浴びて休まなきゃ、鉛筆を握ることもできなかった。
なんで、こんな暑い時期に選挙があるのだろう。正直、ドア開けた時点で引きこもりを確定させたかったぞ。これは投票率に影響すると思う。
都知事選って、春とか冬とかにやってなかったっけ?
ふと、気になり調べてみたら、20
【読書コラム】だからわたしは働いているとき本が読めなかったのか! - 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆(著)
各所で話題になりまくっている『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んだ。
こんなにも共感できるタイトルの新書に出会ったのは久々だし、これがベストセラーになっているということはみんなそうだったのかと驚いたし、なにより、この本自体が最高に面白かった。
20代、わたしは大学生の頃からエンタメ系の仕事を始めたのだけど、たしかに本が読めなくなっていた。映画館に行けなくなっていた。ゲームができ
【映画感想文】エコテロリストの気持ちに共感はできなくても、理解ができるようになる - 『HOW TO BLOW UP』監督:ダニエル・ゴールドハーバー
YouTubeである映画のPR動画を見た。マルクス主義者の斎藤幸平さんとフーコー研究者の箱田徹さんを招いた鼎談で、Z世代の若者たち8人がパイプラインを爆破するため奮闘する物語なんだとか。
日本版タイトルは 『HOW TO BLOW UP』で、直訳すると「爆破する方法」なんだけど、目的語が消えている。調べると原題にはA PIPELINEの単語があった。
たぶん、パイプラインという存在が日本
【ショートショート】自首キャンペーン (2,873文字)
ベッドの上でYouTubeを見ていたら、スキップできないCMが流れて、総理大臣が神妙な面持ちで語りかけてきた。
「自首キャンペーンのお知らせです。本日、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律が施行され、全国の警察署に自主専用窓口が開設されます。本日中に自分の罪を正直に告白した人は漏れなくすべてが許されますので、どしどし自首をしてください。あらゆる罪が対象です。なお、この機会に自首をせず、後日、
【料理エッセイ】暑くて、暑くて、どうしようもないから、すでにそうめんを食べまくっている
暑くて、暑くて、どうしようもない。
日本から春夏秋冬がなくなって、夏と冬がひたすら繰り返されている。気持ちよく外を歩ける時期はほんのわずかで、服装を選ぶのも、ご飯を選ぶのも難儀している。
まさか6月からそうめんを食べ始めてしまうだなんて。
子どもの頃、そうめんと言えば夏休みのお昼の定番だった。ラジオ体操に行って、友だちと遊んで、帰宅したらお母さんがそうめんを大量に茹でてくれた。大きな
【読書コラム】いじめをする側に誰だってなり得る - 『娘がいじめをしていました』しろやぎ秋吾(著)
学校の先生をやっている友だちから凄い本があると教えてもらった。しろやぎ秋吾さんの『娘がいじめをしていました』だ。タイトルだけで胸が痛くなる。
ある日、自分の娘が学校でいじめをしていたと知るお母さん視点から物語は始まる。
このお母さん、学生時代にいじめられていた経験があるので、どうしていいかわからなくなる。未だに当時の嫌な記憶がフラッシュバックするぐらいなので、いじめをしている娘に対して嫌
【映画感想文】脇役にだって人生はある。主役じゃなくても生きていかなきゃいけないんだよ! - 『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』監督: アレクサンダー・ペイン
渋谷のル・シネマでけっこう前から看板を出したり、予告編を流したり、やたら推している映画があった。『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』という寄宿学校でクリスマスに帰る場所がなく、残された人たちのヒューマンドラマらしい。
キャストもストーリーもめちゃくちゃ地味で、名作『サイドウェイ』の監督と主演が再びタッグを組んだという情報が一番キラキラしている。たぶん、普通だったらスルーしている作品
【時事考察】わたしは小池百合子さんに投票しないけれど…… 東京都知事選、たぶん、蓮舫さんに投票するとは思いつつ、迷わないではいられない
都民として、わたしはいま迷いに迷いまくっている。都知事選をどうしたものか。
一応、小池百合子さんには投票しないと決めている。今回、当選したら3期連続になってしまうから。1期4年なので、満期で務めたら12年。それはあまりにも長過ぎる。
仮に、どれだけ優れた政治家であっても、10年以上、権力を握ればさすがに問題が生じてくる。まず、まわりが忖度をするし、知らないところで利権構造もできあがってい