マガジンのカバー画像

感想文&推し事の記録

54
観たり聴いたり読んだり/担当や推しのはなし/応援スタンス語りとか
運営しているクリエイター

#日記

自分を演じる狂気の凶器 / 漫画『アクタージュ』マツキタツヤ・宇佐崎しろ

自分を演じる狂気の凶器 / 漫画『アクタージュ』マツキタツヤ・宇佐崎しろ

書きっぱなしで放置していた文章をこんな形で供養することになるとは…。原作者の罪はきちんと裁いてほしいし、被害に遭われた方の心身回復を心から祈ります。ただ漫画自体は面白かったので続きを読みたかったなと残念な気持ちを拭い去れない。作画の宇佐崎先生もジャンプ編集部や集英社も、舞台化に関わる方々も相当な損害だろうなと他人事ながら心中お察しして辛い気持ちに…。

以下、加筆修正しながら読んだ感想を。

**

もっとみる

涙で出来た思いがこの呼吸を繋ぐ力になる

羽海野チカ先生の作品が好きです。中学生の頃『ハチミツとクローバー』で大学生活の切なさと甘さに憧れながら悶絶し、BUMP OF CHICKENとのコラボで『3月のライオン』と出逢いました。

人生で初めて友達と子供だけで観に行った映画は実写版ハチクロ。テーマソングだったスピッツの『魔法のコトバ』と嵐の『アオゾラペダル』はギターで弾き語りも練習しました。『3月のライオン』コラボカフェでは再現メニューに

もっとみる
クリームソーダのチェリーみたいに

クリームソーダのチェリーみたいに

悩みや悲しみに暮れる人へ、絞り出してでも言葉を贈るのが正だと思っていた時代があった。狭苦しい自分のワードローブから似合いそうな服を引っ張り出して着せつけた言葉は思うように伝わらなくて、逆にそんな善意を受け止められないことだって何度もあって。

良いことを言われたら救われる訳でもないし、自分の欲しい言葉が他人にとって辛く聞こえることもある。ただ背中をさすったり手を握ったり抱きしめたりすることが言葉以

もっとみる
快と不快、対立と共存 / 小説 『死にがいを求めて生きているの』 朝井リョウ

快と不快、対立と共存 / 小説 『死にがいを求めて生きているの』 朝井リョウ

読み、noteに書き留め、また読む。そのサイクルで結末まで走り抜けた結果、決して心地よくはない読後感が癖になっているから不思議だ。快と不快が対立し、それでいて共存している。或いは、海族と山族の様に。

朝井リョウの小説に苦手意識を持ったのは『何者』に続けて『何様』を読んだ頃と記憶している。その時も私は、誰かの薦めで両作品を読んだのだ。明確な理由は忘れてしまったのだけど、私はこうじゃない、と没入でき

もっとみる
あたたかな夜の街を往く / 小説『おやすみ、東京』 吉田篤弘

あたたかな夜の街を往く / 小説『おやすみ、東京』 吉田篤弘

タイトルに惹かれてページを捲り、最後まで読んでみることを決めたのは2人の登場人物が気になったから。映画会社の小道具担当・<調達屋>のミツキと、タクシー運転手の松井さん。

東京、午前一時。この街の人々は、自分たちが思っているよりはるかに、さまざまなところ、さまざまな場面で誰かとすれ違っている―映画会社で“調達屋”をしているミツキは、ある深夜、「果物のびわ」を午前九時までに探すよう頼まれた。今回もま

もっとみる
櫻井翔尊敬歴18年の私もアニキ会に入れて欲しい

櫻井翔尊敬歴18年の私もアニキ会に入れて欲しい

その存在を初めて知った日、私は猛烈に嫉妬した。

「櫻井翔をアニキと慕う後輩たちによる『アニキ会』…?」

その時から事あるごとに「アニキ会に入れて欲しい」と言っている。

6月4日の『櫻井・有吉THE夜会』では「アニキ会」から上田竜也・増田貴久・菊池風磨が出演。

この会の素晴らしさは櫻井翔が自ら作った「軍団」ではなく、彼を慕う面々が発足した会だという事実に尽きる。舎弟たちの愛情が過多。それぞれ

もっとみる
You are my gravity

You are my gravity

Kis-My-Ft2のシングル『Gravity』がリリースされた2016年、辞書をめくっていたら出逢ったフレーズ。

"You are my gravity." あなたが私を惹きつけた。

アイドルの事であり、東京の事であり、その当時の彼氏みたいな存在の事でもあり。気に入ってしばらく使っていた。

林檎が木から落ちるしか無い様に、受動的に言いたいフレーズ。能動的に愛している様に見えても。

私は自

もっとみる
エンターテイメントの世界で

エンターテイメントの世界で

エンターテイメントの素晴らしさに何度も救われて生きてきた。息苦しい学生生活に夢を与えてくれたのはアイドル、音楽の素晴らしさとものづくりの尊さを教えてくれたのはロックバンド、つまらない日々に彩りを添えてくれたのは数々の展覧会やイベント。

自ら進路を選べなかった時代に明確な居場所を持てず悩んだことが「人を沢山集める場をつくりたい」という気持ちに繋がり、「好きなものを好きになってもらいたい」という気持

もっとみる
Tokyo Sexy Pop Tune! / Album 『POP×STEP!?』 Sexy Zone

Tokyo Sexy Pop Tune! / Album 『POP×STEP!?』 Sexy Zone

リリースから時間が経ってしまったけど、ちまちま書いていた記事🌹

デビュー10年目を迎えるSexy Zoneが放つのはTokyo Sexy Pop Tune! 色とりどりのPOPと、目まぐるしい振り幅で揺れ動くSexyの概念。J-POPという間口を大きく持った彼らのまさに今を体現したアルバム。ただ自分たちをカッコよく魅せようというフェーズをとうに脱し、その先の「君」へ等身大で寄り添い導こうとして

もっとみる
スペインの海街・シッチェス弾丸1日旅(2019.2)

スペインの海街・シッチェス弾丸1日旅(2019.2)

#オンライン旅行記 マガジン用。沢山写真載せてますが、ここまでやらなくても全然OKです。。。久々に振り返ったら懐かしさでいっぱいになった!

2019年2月、スペインはシッチェスへ訪れた際の記録🇪🇸きっかけは2018年の秋に『カメラを止めるな!』チームが映画祭目的で訪れていたこと。スペインには以前から行ってみたいと思っていたので、冬休みのタイミングでバルセロナとシッチェスを訪れました。

🌹

もっとみる
何故いつまで経っても夜は眠れずに
もう聴き飽きた筈の歌を聴いたりするの / 深夜のBUMP OF CHICKENシャッフル

何故いつまで経っても夜は眠れずに もう聴き飽きた筈の歌を聴いたりするの / 深夜のBUMP OF CHICKENシャッフル

本当にそうだね藤くん!←
※『Title of mine』の歌詞より

青春ソングがテーマだった今週の関ジャム。最後に「BUMP OF CHICKENの『天体観測』は最高の青春ソング!」と褒められていたので久々に聴きたくなり、流れでシャッフルしてみた。もう何度も聴いてる曲たちばかりだけど、耳に残ったフレーズを書き留めてみる。いま自分がどんなこと考えてるのかなって深層心理、或いは一種の占いみたいなも

もっとみる
岡村靖幸×小出祐介のノンフィクション〜愛はおしゃれじゃないし、始まりはこの曲じゃない

岡村靖幸×小出祐介のノンフィクション〜愛はおしゃれじゃないし、始まりはこの曲じゃない

◇3.29 関ジャムで岡村靖幸特集!3月23日未明、関ジャムの次回予告を観てのけぞってしまった女がここに一人。愛おしゃを岡村ちゃんと関ジャニがセッションって!あなた!

ジャムセッションでは…
岡村靖幸と、ボーカル丸山・ギター/ボーカル安田・ドラム/ボーカル大倉が、岡村靖幸の名曲「愛はおしゃれじゃない」を演奏!岡村靖幸と丸山の熱い掛け合い、全員での歌唱に注目!

すみません、どうして小出祐介さんは

もっとみる
今こそ書きたい大人の読書感想文

今こそ書きたい大人の読書感想文

本を読むのが好きな子どもだった。正確にはテレビやゲームを制限されていて、親から与えられる唯一の娯楽が本だっただけの話だ(漫画はある程度OKだった)。どんな親も一度は我が子を天才だと思うらしいが、絵本でひらがなを覚え、早々と大人向けの本に手を出し漢字を覚えていたそうで、小学生の頃には年間600冊を読む本の虫に成長していた。ただしこれは全てが自らの意志だった訳ではない。「読書ノート」なる記録をつけるこ

もっとみる
令和初日の福島駅で、消えた旅館とソフトクリーム / 映画『FUKUSHIMA DAY』(3.11に寄せて)

令和初日の福島駅で、消えた旅館とソフトクリーム / 映画『FUKUSHIMA DAY』(3.11に寄せて)

出会いのきっかけは「カメラを止めるな!」。劇中で気になった役者さんの経歴を調べていると、初主演作の情報に辿りついた。

それまで自主映画というものを意識して観たこともなく、「映画=円盤化される2時間の映像」という認識だった私にとって、「観ることができない作品」の存在は信じ難いものだった。どうにかして観る術が無いかとせめてノベライズを購入し、桜井亜美監督のTwitterをフォローし、映像化の情報探し

もっとみる