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学びたい教育実践コレクション

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2022年11月の記事一覧

”人との関わり”の中で学びあうのが教育

”人との関わり”の中で学びあうのが教育

一人のアスリートが引退した。

『自分一人ではこの場に立つことは出来なかった』

ソフトボール界のレジェンド
女イチローこと山田恵里選手(デンソー所属)がリーグ最終戦のあとに語った言葉である。

彼女は21年という長い現役生活を終え、今年度、引退を表明した。

『この21年間の中でどれだけの人と出会ったか分からない。
でも、本当に出会った一人ひとりの力でここにいるなと感じている』

彼女だからこそ

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教育相談の段階について

教育相談の段階について

個別の生徒に対する教育相談は、生徒の状態の段階によって、対応を調整する必要がある。

教育相談には、生徒の不安や不満、悩みを「聞く」というカウンセリング的な場面と、学習や生活、人間関係や進路等について、具体的に「助言する」という場面がある。これらを生徒の状態によって使い分けながら、生徒本人の日常生活の安定を図る支援である。(実態としては、目的は非常に多様である。)

病気の治療で用いられる言葉に、

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教師としての限界

教師としての限界

教育の仕事に携わって十六年になろうとしている。短くはないけれども、大ベテランというほどでもない。密度は濃かったと思う。多分それは、いろんな仕事に携われる環境があったことと、自分自身が新しいことに貪欲だったことが大きい。そんな自分は今、教育をどう考えているのか。

まず、教育は保守的である一方で、息の長いものだということ。十年やそこらで変わらない子どもの姿がある。日々刻々と社会の姿も、子どもの姿も変

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#580 「その子ども」「その問題」を無視する

#580 「その子ども」「その問題」を無視する

学級には「問題児」がいる。

学級には「トラブル」がある。

教師は「その子ども」「その問題」を、直接どうにかしようとする。

しかし、一向に改善されない。

なぜか?

それは、アプローチするべき対象が違うからである。

アプローチするべきは「その子ども」「その問題」ではない。

「学級集団」にアプローチするのである。

「個」に注目するのではなく、「集団」に注目するのだ。

集団を変えれば、「

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国語をどうやって教えるのか

国語をどうやって教えるのか

国語をどうやって教えるのか、というのは、とても大変な問いである。大変さの一つには、「国語は何を教えるのか」という問いをはらむことがある。

国語で教えることとして、漢字の読み書きや言葉の意味、文法といった局所的ことや、「評論文を読むポイント」「物語を読むポイント」といった文章を読むにあたっての何らかの技術を教えることはありそうだ。

ただ、これらは補助的な事項であって、「国語」の範疇のごくごく狭い

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教育現場から 番外編 実践「短歌のプレゼント」について

教育現場から 番外編 実践「短歌のプレゼント」について

冬にやる予定の実践について、少しだけネタバレしておきます。
ごきげんよう、桃ちゃんです。

短歌の単元をもっとやりたい

小学校6年生には春夏秋冬で季語を調べる学習があるのですが、それを使って今回はクリスマスと引っかけ「短歌のプレゼント」という単元を実施予定です。実践報告はこちら。

今回の単元の目標は、「季語に親しむ」だけでなく「短歌を誰かに贈る」というところにあります。
短歌を通じてクラスメイ

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授業実践【こきりこ】

授業実践【こきりこ】

1、はじめに

久しぶりの更新になります。
今回は4年生の【こきりこ】の実践です。
私自身、民謡の授業に苦手意識があり
今回も非常に苦戦しました。
自分的には65点くらいの実践ですが
少しでも参考になれば幸いです。
今日も記事を開いてくださり、
ありがとうございます。
それでは、実践になります。

2、授業の流れ

〈めあて〉
こきりこの魅力を伝えよう
以下教師をT、児童をSとします。
※何回も聴

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