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個人的に印象に残った記事をまとめていきます。ニュースレター「ねじまき通信」で紹介していくかも。
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「洋楽離れ」をデータから検証する:日本だけじゃない? 変わる音楽の世界地図

「洋楽離れ」をデータから検証する:日本だけじゃない? 変わる音楽の世界地図

皆さんは最近「洋楽」を聴いていますか…? ここ数年、音楽業界では「日本の洋楽離れ」が話題になっているようです。

確かに、日本のヒットチャートを席巻しているのはほとんどが日本の音楽かもしれません。一見すると日本独自の現象のようにも思えます。ただ、データから世界を見てみると、少しちがった風景が浮かび上がってきます。

実は「洋楽離れ」は、日本だけの現象ではないようです。世界中で、いわゆる「洋楽」のヒ

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この1枚 #8 『Court and Spark』  ジョニ・ミッチェル(1974)

この1枚 #8 『Court and Spark』 ジョニ・ミッチェル(1974)

長らく闘病していたジョニ・ミッチェルですが、昨年見事に復活し、2023年にもライブを開催したという嬉しいニュースがありました。また先日アサイラム期と呼ばれる1970年代中期のアーカイブがリリースされ、今またジョニへの注目が集まります。そんな中、そのアサイラム期にリリースされたジョニ最大のヒット作『Court and Spark』を取り上げます。

『Court and Spark』はJoni Mi

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Netflix『ボーイフレンド』という物語の現在地

Netflix『ボーイフレンド』という物語の現在地

netflixで配信されている『ボーイフレンド』にハマってここ2週間くらいを過ごしてしまった。

1.『ボーイフレンド』にハマった2024夏

番組はもうほとんど3日くらいで一気見してしまったのだが、なんせYouTubeでアフタートークやら未公開映像やらたくさん流してくれているのだ……Netflixさまありがとう!!! というわけYouTubeをひらくたびふらふらとボーイフレンド関連の映像を観てし

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「生きてるだけで偉い」をめぐる議論

「生きてるだけで偉い」をめぐる議論

 少し前に、「『生きてるだけで偉い』のミーム化」という題のnoteを書いたところ、有難いことにこれが比較的反響の大きい記事となって、Twitterのリプライや引用リツイートでも様々なご意見をいただきましたので、改めてこのnoteで考えを整理してみたいと思います。

 上のnoteの要旨は、「存在するだけで満ち足りている」ということを言うのに、「偉さ」を持ち出されてはたまったもんじゃない、ということ

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デジタル時代にこそリアルで旅すべき5つの理由。10冊の本と考える、旅が私たちにもたらすもの【Business Insider連載】

デジタル時代にこそリアルで旅すべき5つの理由。10冊の本と考える、旅が私たちにもたらすもの【Business Insider連載】

何もかもが加速化し、大量の情報があふれる時代だからこそ、本という「スローメディア」が担える役割は大きい。松岡正剛氏が所長を務める編集工学研究所がナビゲート役となり、毎回のテーマに紐づく本を選書して紹介。

旅がヒトをヒトにした思えば、人間は、ずっと旅をしてきた生き物だ。

もともとアフリカの森林で暮らしていた人類の祖先は、あるとき森林の外の草原に飛び出した。二足で歩くようになって長距離移動が可能に

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column is a diary:ミルトン・ナシメント & エスペランサ・スポルディング - Milton + esperanza(11,000字)

column is a diary:ミルトン・ナシメント & エスペランサ・スポルディング - Milton + esperanza(11,000字)

エスペランサ・スポルディングとミルトン・ナシメントの共作を聴いたときに僕は「バランスがいい」と思った。

つまり、よく考えられているアルバムだと思った。インタビューで何度聞いてもその辺の意図に関してはエスペランサは話してくれなかったが、深く考えてやったのだろうし、深く考えて様々なプランをたてて臨んだが、81歳のミルトンからダメ出しもされたし、変更も余儀なくされたのではないかと思う。随分ラフな仕上が

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イチからZINEをつくる|ZINE制作日誌 #1

イチからZINEをつくる|ZINE制作日誌 #1

2024/8/10今日からZINE制作日誌をつけることにした。
進捗管理とモチベ維持を兼ねて、こまめに記録をつけていく。
あとは、これからZINEをつくろうとしている人の助けになったらいいな、
という思いも込めて。

このnoteはZINEカルチャーを知っている人向けの内容となるので、
「ZINEってなんぞや」という人は、こちらを読んでほしい。
ぼくが一番読みやすいと思うZINEの説明記事だ。

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ブエノスアイレス観光まとめ/ポイントは街中に散らばる名所を効率的に制覇すること!おすすめスケジュール&スポットを紹介

ブエノスアイレス観光まとめ/ポイントは街中に散らばる名所を効率的に制覇すること!おすすめスケジュール&スポットを紹介

見どころが多いブエノスアイレスの、観光ポイントって?現地在住者かつ「駐在妻」の目線での楽しむコツ

夫の海外転勤に伴い家族4人で住むことになったアルゼンチン。「南米のパリ」とも言われる魅力いっぱいのブエノスアイレスに来てから約1年半が経ちました。

まだまだ知らないことも多いとはいえ、日々生活し、現地の方々とも積極的に関わり、気になる場所を訪れ、そして時には遠く日本からはるばる遊びに来てくれた友人

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都市部以外、クラブやDJBar以外で活躍するローカルDJ、箱番DJの重要性

都市部以外、クラブやDJBar以外で活躍するローカルDJ、箱番DJの重要性

はい、皆様こんにちはDee-Sです。今回は都市部以外、クラブやDJBar以外で活躍するローカルDJや最近殆ど絶滅危惧種と言っても良いくらいの箱番DJ(お店に常駐勤務もしくは長期間お店の顔として存在するDJ)の重要性について、お話しようと思います。

これは日本に限らず世界中のリスナーに共通して言えることですが、メディアで紹介されるDJは当然ながらヒット曲を生み出したDJや週末の都市部主要クラブでレ

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「百年の孤独」... みたいな本

「百年の孤独」... みたいな本

 ガルシア=マルケスの「百年の孤独」が文庫化されたことが、イベント的に盛り上がってますね~

 たしかに、20年ほど前に新装版(白地に黒のカバーデザインのやつ)が出たときも "文庫じゃないこと" が話題になったぐらいなんで、待望といっていい文庫化です。
 あと文庫化が待ち遠しい作品と言えば、自分のフィールド内では、ジョン・アーヴィングの2000年以降の諸作品や、ウンベルト・エーコの歴史ミステリー「

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『共感と距離感の練習』刊行記念「小沼理ファンクラブナイト」イベントレポート

『共感と距離感の練習』刊行記念「小沼理ファンクラブナイト」イベントレポート

 「私自身が読んで面白いと思ったのは、いろいろな読み方があると思ったところ。共感する部分があったり、いろいろな立場から読み解けたり、こういう読み方もできると話せるような本だと思ったので、今回の会を開きました」

 蟹ブックス店主・花田菜々子さんのその言葉から始まった「小沼理ファンクラブナイト」。『共感と距離感の練習』(柏書房)の出版イベントとして開催され、小沼さんと交流があり、本作のファンだという

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“分断は「愛」で埋める”没後30年、現代社会に再評価される黒人作家ジェームズ・ボールドウィン――連載「アメリカ、その心の生まれるところ~変革の言葉たち」新元良一

“分断は「愛」で埋める”没後30年、現代社会に再評価される黒人作家ジェームズ・ボールドウィン――連載「アメリカ、その心の生まれるところ~変革の言葉たち」新元良一

 自由・平等・フロンティアを旗印に、世界のリーダーとして君臨してきたアメリカ。様々な社会問題に揺れるこの国の根底には何があるのか? 建国から約230年。そこに培われた真のアメリカ精神を各分野の文化人の言葉の中に探ります。
 第5回は、コロナ禍のなかで湧き起こったブラック・ライヴズ・マター運動や、アジア系人種差別問題に心を痛める人たちからの人気が再燃している黒人作家、ジェームズ・ボールドウィンです。

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ZINEをつくる準備

ZINEをつくる準備

こんばんは、暇真(いとま)です。職場を退職するまでのエッセイをまとめた、zineを制作しています。

「まずは一冊完成させる!」
を目標に、今日は構想を練りました。

その中で①総文字数と②タイトル当たりの長さについてかなり時間を使ったので、記録に残しておこうと思います。ご参考ください!

① 総文字数はどれくらい?

一般的に出版されている本の総文字数は以下です。

新書:8-12万字

文庫本

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【本】ガルシア=マルケス 『百年の孤独』内容激辛スパイシー、取扱注意!

【本】ガルシア=マルケス 『百年の孤独』内容激辛スパイシー、取扱注意!

今年に入ってから売れに売れている文庫版『百年の孤独』。

私もようやく手に入れて、読了いたしました。

1 読了してみて、初めて気づいたこと
購入したのがちょうど夏休みに入ってからというタイミングもあり、
2日ほどで読み切ってしまいました。

1967年に刊行され、1972年、初訳。20世紀文学屈指の傑作と言われており、「マジック・リアリズム」なる言葉が独り歩きしてしまい、舞台がコロンビアとい

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