本がひらく

エッセイ「空想居酒屋」第11回 〔鰻〕 島田雅彦

私の幼少期の偏食については『君が異端だった頃』という私小説にありのままを書いた。当時と較べると、私の食事のバリエーションは爆発的に多様になり、苦手なものはほとんどなくなった。それでも友人の娘があらゆるおかずを拒絶し、白いご飯しか食べないのを見て、かつての自分を思い出し、ほくそ笑んだりする。私は豚も牛も鶏も一切、口にしなかった。すき焼では白滝と豆腐だけ、カツ丼も肉だけ残し、衣と卵だけ食べていた。焼肉

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食べものを前にすると、なぜ「食べたい」と思うのか? その答えは、遺伝子組み換えゼブラフィッシュの放つ「光」が教えてくれる

NHK Eテレ、異色の知的エンタメ番組「ろんぶ~ん」を書籍化した『奇跡の論文図鑑 ありえないネタを、クリエイティブに!』より、番組MCを務めたロンドンブーツ1号2号・田村淳さんも「刺激的だった」と評した論文を紹介!
 国立遺伝学研究所・川上浩一(かわかみ・こういち)教授らの論文「獲物を視覚的に認識したときの視床下部下葉(ししょうかぶかよう)摂食中枢の活性化」。その独創的な研究内容をわかりやすく解説

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自閉症のピアニスト・紀平凱成(カイル)の夢に寄り添い続けた母が綴る、家族の感動ヒストリー

メディアから注目を浴びる天才ピアニスト、紀平カイル18歳。発達障害のひとつ「自閉スペクトラム症」と診断されたのは3歳のときだった。両親の影響で音楽に囲まれて育ったかれが「ピアノを弾く人になりたい」と言うのを聞いて以来、母はその夢に寄り添うことを決めた。親子はどのようにして数々の試練を乗り越え、喜びを共有してきたのか、母親の視点で丁寧に振り返る。
 当記事は、2020年2月21日に発売予定の『カイル

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エッセイ「日比谷で本を売っている。」第2回 〔スポーツクラブと百獣の王〕 新井見枝香

日比谷で働く書店員のリアルな日常、日比谷の情景、そして、本の話。

 職場のある商業施設「日比谷シャンテ」は、地下2階で地下鉄の日比谷駅に直結している。最高だ。雨の日も風の日も、特に冬は、生命を脅かすほどの寒さから私を守ってくれて、本当にありがとう。今後も、仕事選びの条件として【職場が駅直結】を真っ先に挙げたい。時給が100円安くても構わないほどだ。
 その地下2階の飲食店街を抜けると、「メガロス

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池谷裕二+ヨシタケシンスケのそのモヤモヤ、かいけつします 第7回(最終回)

質問する人
東京学芸大学附属竹早小学校3年~6年生のみなさん

答える人
池谷裕二 薬学博士。東京大学・大学院薬学系研究科・教授。48歳、しし座。好きな食べ物はたけのこ。6歳と3歳の女の子のお父さん。

いっしょに考えてイラストを描く人
ヨシタケシンスケ 絵本作家、イラストレーター。45歳、ふたご座。好きな食べ物はイカ。12歳と7歳の男の子のお父さん。

質問「学校のルールになっとくいかない」 R

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池谷裕二+ヨシタケシンスケのそのモヤモヤ、かいけつします 第6回

質問する人
東京学芸大学附属竹早小学校3年~6年生のみなさん

答える人
池谷裕二 薬学博士。東京大学・大学院薬学系研究科・教授。48歳、しし座。好きな食べ物はたけのこ。6歳と3歳の女の子のお父さん。

いっしょに考えてイラストを描く人
ヨシタケシンスケ 絵本作家、イラストレーター。45歳、ふたご座。好きな食べ物はイカ。12歳と7歳の男の子のお父さん。

質問「どうしても自分と友だちをくらべたくな

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「愛と性と存在のはなし」第5回 〔『ボヘミアン・ラプソディ』に見るマジョリティの希望〕 赤坂真理

sometimes I wish I’d never been born at all.

 そう、まったく生まれないほうがよかった。
 影も形も。
 こんなに孤独なら。
 この世界に属せない、疎外感だけなら。
 存在するということの、まったき孤独。 
 孤独だから、誰かを求めるのか。
 求めても孤独。
 本当の望みなど、知らないほうがよかった。
 本当の自分をわかりたいだなどと。
 かなわないな

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「思考入門 “よく考える” ための教室」第8回 〔テクノロジーでアタマをよくする!?〕 戸田山和久(文と絵)

お待ちかね、「思考入門」の第8回目ですよ。連載もいよいよ大詰め、今回のテーマは「テクノロジー」。みなさんのまわりにあるテクノロジーをうまく使いこなせば、アタマがばっちり良くなるというお話です。「テクノロジー」って何のこと? それは読んでのお楽しみ。気に入ったら「スキ」してくださいね~~

テクノロジーの2つの特徴

 受験シーズンたけなわだ。アタマのよくなる薬があったらいいなあ、と思っている受験生

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嬉嬉嬉嬉嬉!!
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阿部智里(「八咫烏シリーズ」『発現』)最新掌編小説 『秘密のお客さま』

累計130万部を突破中の大人気和風ファンタジー小説「八咫烏シリーズ」の著者が贈る、温かで、ちょっと懐かしい、小冒険譚。

1 ホスト、あるいはオーナーの話

「なんでこんな所に傘があるんだ?」
 不思議そうな父の声に振り向いてそれを見た瞬間、一気に昔の記憶が甦った。
 父が力任せに取り除いた野バラの枝の向こうには、崩れかかった白壁に突き刺さるようにして、子ども用の傘が開いている。
 骨は錆びて赤く

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連続テレビ小説「スカーレット」 戸田恵梨香(ヒロイン・川原喜美子 役)インタビュー Part2

“陶芸家”として生きていく

喜美子が15歳のときから長い時間、真摯に役と向き合い成長を表現し続けてきた戸田恵梨香さん。陶芸家として本格的に歩みだす30代の喜美子への思いや、「スカーレット」という作品に込めた思いを、まっすぐなことばで語る。

「スカーレット」の放送も後半に入り、描かれる内容に変化が出てきました。これまでは、喜美子を演じることが楽しくてしかたがなくて。次はどうなるかな? どんな話か

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