LeoSugimoto

高校生. | 埼玉生まれ、タイ、ベトナム育ち、東京在住. | 「独書思想史」「美術思想…

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高校生. | 埼玉生まれ、タイ、ベトナム育ち、東京在住. | 「独書思想史」「美術思想史」「現代思想史」「映画評論史」「趣味と歩く」「見えてる世界は現実か」「AIと僕らの未来予想図」更新中

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記事一覧

幸せの監視社会

監視社会=悪 多くのメディアは中国の監視社会を批判し、日本人の多くは監視社会に対して良い印象を抱いていない。 日本の最大都市、東京に設置されている監視カメラ数は…

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1か月前
17

最新トレンドは『晩学』の教え

「学ばない国、ニッポン」 2022年に興味深い調査結果が発表された、それが「グローバル就業実態・成長意識調査」である. 内容は、日本を含め、中国やアメリカ、ヨーロッ…

LeoSugimoto
1か月前
15

Coffee Days

耳には常にノイズが蔓延る 毎朝、ちょっといいコーヒーメーカーと昨日の反省会をしながら目を合わせる。ちょっと前までインスタントで済ませていた僕にとってコーヒーメー…

LeoSugimoto
1か月前
18

世界史の大逆転が見えた20240731

「イランでハマス最高幹部イスマイル・ハニヤ政治局長が暗殺」 7月31日未明に知らされた一報は世界全体を震撼させた. イランとイスラエルの関係悪化は1979年にイランで…

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2か月前
7

Monthly 読書days 文月編

今月1ヶ月の読書の感想と共に本を読んでくれる人が増えればいいなという思いで記録をつけています.選書の参考程度になればいいなと思っています.僕のTwitterの方で付け…

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2か月前
10

イギリスの失敗はグローバル化の逃避だったのか

2016年、イギリス首相のキャメロン氏は頭を抱えていた.EU離脱を問う国民投票で離脱派が全体の51.89%を占め、残留派に僅差の差で上回ってしまったからだ. 当時のキャメロ…

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2か月前
16

寺子屋から見る教育の姿

徳川家康公が天下をとると時代は泰平の世に突入し、多くの文化や産業、学問が発展した. 武士の刀を作っていた鍛冶屋は包丁を作るようになり、鉄砲鍛冶の持つ精巧な鉄加工…

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2か月前
38

10,000 1,0000

僕は小学生の頃、算数の授業でよく混乱していた.小学校高学年の算数の授業で大きい桁数の計算の答えを漢数字で答える授業があり、とにかく嫌だった記憶が残っている. 例…

LeoSugimoto
2か月前
20

ポストモダンのサイレントマジョリティ

ポストモダンは崩壊した 2000年代、人々は大きな転換期を感じていた.ノストラダムスの大予言がトレンドに入る中、ポストモダンと呼ばれる合理主義から脱却する運動が繰り…

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2か月前
62

痩せたいのは人の世

最近ダイエット始めたんだよねー 絶対に痩せる気のない人のテンプレートか既に骨と皮のようなグレーハウンドのような奴の発言だが、なぜ人は痩せたく思うのだろうか. 今…

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2か月前
40

目の中のうさぎ

人と会話する 人間が生きていく上で会話は自分の財産である.財産を解釈するとまどろっこしいが、自分の身の回りから会話が消えた時を想像すれば価値は自然と見出せてくる…

LeoSugimoto
2か月前
35

ペストが作り出した無造作な社会

“パンデミック“ 2020年を代表する言葉といえばコロナによって破壊された社会を想像させる.社会が目指した団結した世界、一つの世界が蔓延を助長させ、偉大な国の自由の…

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2か月前
26

出会い

梅雨の時期なると蒸し暑さと雨によって自宅での待機が常になる.そして今年の夏は異常なほど暑く家への避難は余儀を許さない. そんな外との関わりと隔てを作った時に求めた…

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2か月前
22

21世紀に赤い繭は否定できるのか

1950年の大作、安部公房の『赤い繭』は今でも多くの人に読まれている作品の一つだ. この話のキッカケは今年が安部公房の生誕100周年ということで書店に特集コーナーが設…

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2か月前
28

自己認知で出来上がった歴史の修正

「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」 高校受験を振り返ってみれば社会が一番暗記に苦労した思い出が蘇る.いくら覚えようとしても既にインプットした情報でストレージが一杯…

LeoSugimoto
2か月前
28

THE INTERN

プラダの悪魔で有名なアンハサウェイと名優ロバート・デ・ニーロが演じた「マイ・インターン」という映画. 英語では「The Intern」となっているが日本語では「マイ・インタ…

LeoSugimoto
3か月前
35
幸せの監視社会

幸せの監視社会

監視社会=悪

多くのメディアは中国の監視社会を批判し、日本人の多くは監視社会に対して良い印象を抱いていない。

日本の最大都市、東京に設置されている監視カメラ数は約10万、第二最大都市の大阪は約8万5,000。

中国の大都市(特別行政区を除く)上海では100万もの監視カメラが人々を常に映している。

ちなみに上海の面積は東京の10倍に当たるので、面積あたりの監視カメラ台数に大きな差はない。

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最新トレンドは『晩学』の教え

最新トレンドは『晩学』の教え

「学ばない国、ニッポン」

2022年に興味深い調査結果が発表された、それが「グローバル就業実態・成長意識調査」である.

内容は、日本を含め、中国やアメリカ、ヨーロッパなど先進国含み、東安アジアなどの発展途上国も含めた成人対象の調査である.

ここでは就業時間や労働環境の意識調査が行われるのが、その中で注目なのが学習意欲の調査だ.

調査は*10項目に分けて行われているのだが、その内の8項目でワ

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Coffee Days

Coffee Days

耳には常にノイズが蔓延る

毎朝、ちょっといいコーヒーメーカーと昨日の反省会をしながら目を合わせる。ちょっと前までインスタントで済ませていた僕にとってコーヒーメーカとの出会いは大きかった。

少し自慢げにコーヒーを淹れながらスマホの画面にカタカナだらけのニュースを映す。

「円の快進撃 今後のドルレートいかに」「激化するロシアのウクライナ侵攻の現在」

あたりは静寂に包まれ、セミが外でノイズを奏で

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世界史の大逆転が見えた20240731

世界史の大逆転が見えた20240731

「イランでハマス最高幹部イスマイル・ハニヤ政治局長が暗殺」

7月31日未明に知らされた一報は世界全体を震撼させた.

イランとイスラエルの関係悪化は1979年にイランで起こったイスラム革命に遡る.

当時、イランは1925年から続くパフレヴィー王朝による独裁政治が長く続いていた.その後イランに眠る莫大な天然資源を使い米国との貿易を行うがパフレヴィー一族による資源独占が民衆に怒りを蓄える. 

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Monthly 読書days 文月編

Monthly 読書days 文月編

今月1ヶ月の読書の感想と共に本を読んでくれる人が増えればいいなという思いで記録をつけています.選書の参考程度になればいいなと思っています.僕のTwitterの方で付けている記録を元に一部改変しながら書いています.下記にリンクが僕のアカウントになります.(よかったらフォローして友達になってくれたら嬉しいです.)それでは、

新書,単行本編

クリス・アンダーソン著のLONG TAILロングテールはニ

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イギリスの失敗はグローバル化の逃避だったのか

イギリスの失敗はグローバル化の逃避だったのか

2016年、イギリス首相のキャメロン氏は頭を抱えていた.EU離脱を問う国民投票で離脱派が全体の51.89%を占め、残留派に僅差の差で上回ってしまったからだ.

当時のキャメロン首相の思惑にはEU離脱の予定は入っていなかった.EU残留派が勝利し、EU離脱派が多かった理由を使い、EUに対して優勢に働こうという考えがあった.

しかし国民投票の結果は離脱、キャメロン首相はEU脱退への道を進まざるを得ない

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寺子屋から見る教育の姿

寺子屋から見る教育の姿

徳川家康公が天下をとると時代は泰平の世に突入し、多くの文化や産業、学問が発展した.

武士の刀を作っていた鍛冶屋は包丁を作るようになり、鉄砲鍛冶の持つ精巧な鉄加工技術は錠前に利用されることになり、戦の技術は庶民の日用品の技術に使われるようになった.

そして、この時代に一大ブームが訪れたのが数学ブームである.庶民の間では「銭のかからない趣味」として知られるようになり、武士が戦の時の測量や兵糧の計算

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10,000 1,0000

10,000 1,0000

僕は小学生の頃、算数の授業でよく混乱していた.小学校高学年の算数の授業で大きい桁数の計算の答えを漢数字で答える授業があり、とにかく嫌だった記憶が残っている.

例えば

10,000,000,000ー7,600,000,000=?

という問題が出たとしよう.答えは2,400,000,000となる.数字で見れば糸も容易くできてしまう.
しかし、ここからが問題なのだ.漢数字に直す作業をしなくてはいけ

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ポストモダンのサイレントマジョリティ

ポストモダンのサイレントマジョリティ

ポストモダンは崩壊した

2000年代、人々は大きな転換期を感じていた.ノストラダムスの大予言がトレンドに入る中、ポストモダンと呼ばれる合理主義から脱却する運動が繰り広げられていた.

特に建築界では以前の近代モダニズム建築を否定するようなポストモダニズム建築が流行し、建築家の哲学が反映された建造物、M2ビル、サヴォア邸、ポンピドゥ・センター・メスなどが建てられていった.
(坂茂設計のポンピドゥ・

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痩せたいのは人の世

痩せたいのは人の世

最近ダイエット始めたんだよねー

絶対に痩せる気のない人のテンプレートか既に骨と皮のようなグレーハウンドのような奴の発言だが、なぜ人は痩せたく思うのだろうか.

今の書店には「生活実用/美容/ダイエット」というコーナーが作られ幾多のダイエット本で埋め尽くされているが、どれもパッとしない自己流のダイエット方法である.「食べて痩せる」「運動せずに痩せられる」の類の本が軒を連ねるが一般人(健康体)からす

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目の中のうさぎ

目の中のうさぎ

人と会話する

人間が生きていく上で会話は自分の財産である.財産を解釈するとまどろっこしいが、自分の身の回りから会話が消えた時を想像すれば価値は自然と見出せてくる.

世間では人と会話することへ抵抗を感じてしまう若者が増えているらしい.しかし、その声は会話から生まれている.他人がその人の特徴を見極めてわざわざ「あの人は会話に抵抗を感じているな」なんて言ってくれるわけがない.それはSNSかインターネ

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ペストが作り出した無造作な社会

ペストが作り出した無造作な社会

“パンデミック“

2020年を代表する言葉といえばコロナによって破壊された社会を想像させる.社会が目指した団結した世界、一つの世界が蔓延を助長させ、偉大な国の自由の女神像の前は疫病によって無惨にも死んでしまった人たちが並べられた.疫病が人類を殺していくスピードに埋葬が間に合わなかったのである.コロナは死者の前で泣く権利も与えられない.泣く時間も与えてくれなったのだ.

世界中の人々が“ステイホー

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出会い

出会い

梅雨の時期なると蒸し暑さと雨によって自宅での待機が常になる.そして今年の夏は異常なほど暑く家への避難は余儀を許さない.

そんな外との関わりと隔てを作った時に求めたくなるのが出会いである.

時にセレンディピティとして人生に影響を与えるとして出会いは人生に必須なものだが,ちょっとした新しい1日を求める僕にはまだ未熟である.

そんな時の出会いの場が「梟書茶房」だった.

“表紙の見えない本屋”

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21世紀に赤い繭は否定できるのか

21世紀に赤い繭は否定できるのか

1950年の大作、安部公房の『赤い繭』は今でも多くの人に読まれている作品の一つだ.

この話のキッカケは今年が安部公房の生誕100周年ということで書店に特集コーナーが設置されていたところから始まる.

安部公房といえば第二次戦後派の大岡昇平『俘虜記』や堀田善衛『広場の孤独』などと一緒に知られる文学会のスーパースターである.

最近では国語の教科書に掲載されていることもあり、名前だけでも聞き覚えがあ

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自己認知で出来上がった歴史の修正

自己認知で出来上がった歴史の修正

「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」

高校受験を振り返ってみれば社会が一番暗記に苦労した思い出が蘇る.いくら覚えようとしても既にインプットした情報でストレージが一杯.記憶容量を増やすなんて物理的変革がない限り無理だ.

そんな苦しい思い出のある社会という科目だが、この本を見れば多少は解消される.

まず僕らのやっている歴史というのは時系列が存在して、そこに名前をプロットしインプットするという作業

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THE INTERN

THE INTERN

プラダの悪魔で有名なアンハサウェイと名優ロバート・デ・ニーロが演じた「マイ・インターン」という映画.
英語では「The Intern」となっているが日本語では「マイ・インターン」となっているところにどこか親近感が湧いてくる.

あらすじはワーナーブラザーズに任せるとして

この映画の持つ1番の魅力がロバート・デ・ニーロの持つ「紳士」である.

スーツ愛好家の僕が見るベン(ロバート・デ・ニーロ)の考

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