THE INTERN
プラダの悪魔で有名なアンハサウェイと名優ロバート・デ・ニーロが演じた「マイ・インターン」という映画.
英語では「The Intern」となっているが日本語では「マイ・インターン」となっているところにどこか親近感が湧いてくる.
あらすじはワーナーブラザーズに任せるとして
この映画の持つ1番の魅力がロバート・デ・ニーロの持つ「紳士」である.
スーツ愛好家の僕が見るベン(ロバート・デ・ニーロ)の考える仕事への向き合い方が美しい.
仕事の時はスーツを着る
今では普遍さを忘れた考え方だと思う.カジュアルな服を着て私生活と同じように仕事をするのがスタンダードになってきている.それ対する反抗心は無いがベンの価値観から「仕事」への向き合い方が見えてくる.
そしてベンの持つ「しゃべらない」美しさがある.
時に人は他人と自分を繋げたい時に喋ろうとするが逆効果を示す時もある.「あの人能弁だな」なんてウザがられる時もあれば「詰まってない内容だな」と思われてしまうかもしれない.
ここはコミュニケーションする上で一番難しいのかもしれないが、ベンは「しゃべらない美」を持っている.
コミュニケーションに関して、有名な説として「メラビアンの法則」というのがある.
コミュニケーションの三大原則のようなもので、各々に「視覚」「聴覚」「内容」というものがある.
そして3つの概念は同じ配当で均一化はせず、視覚が55%と大部分を占めるのである.これが俗に言う「ファーストインプレッション」につながる.
話を戻すと主人公のベンは特にファーストインプレッションに気を配っている.自宅のクローゼットには綺麗に収納された衣類があるが、一応ベンは定年退職している身である.
このメラビアンの法則を基にベンを解釈すると人間性をよく理解できると思う.
ゆっくりと丁寧にハキハキ喋る(映画なので仕方がないが)点、一言一言に無駄がない会話には紳士的な印象を深く根付かせる.
アンハサウェイの役は法則を基に考えると惜しいところで届いていないことが理解できる.
ファーストインプレッションは言わずもがなだが、話のスピードが速い点が相手を急かすような感情を与え、内容はユーモラスはなく仕事的で堅苦しいイメージを持たせる.
この惜しい点を紳士的なベンと共に成長させていく映画には感動がある.
ぜひ見てほしい.