砂の女(安部公房)  を読んでブラック会社に居る理由を知った

砂の女(安部公房) を読んでブラック会社に居る理由を知った

「砂の女」の読書感想文です。6点に分けて書きます。 1.人がブラック会社に居続ける主な理由とは何か(答えは5にあります)  この作品を読む前は、退職を決める情報とか言い出す勇気、の不足と思っていました。 2.この作品を読んでバイトしていた頃を思い出します。  連日、創業祭の準備でタイムカードに退勤の打刻をしてから残業している店長が妙に生き生きしていると感じた時、とか「社員が白を『黒だ』と言えばそれは黒なんだよ」と訳知り顔で話すバイトリーダーを見た経験、を思い出しています。

スキ
9
この時代に打ってつけの本※ネタバレ注意

この時代に打ってつけの本※ネタバレ注意

箱男で増殖する匿名の人間を通し、民主主義の局地を描き、インターネット世界を予見したとか言われてる安部公房。 彼の短編作品に、鉛の卵というものがあります。それを再読しました。 コールドスリープ機能付きの鉛の卵(冬眠機)から目覚めた男。 彼を発見したのは緑色の化け物だった。 話を聞くと、そこは80万年後で、緑色の化け物は、食糧難の時代に遺伝子組み換えされ、足を水につけ、光を浴びるだけで生きられるようになった、未来の人類だった。つまり、人類は光合成ができるようになっており、

スキ
4
バリウムを飲みながら安部公房について考えた

バリウムを飲みながら安部公房について考えた

本日は健康診断、人生初のバリウムでした。 メントス砕いたみたいな膨張剤も🍓いちごシェイクみたいなバリウムもおいしかったです。 バリウムを胃の壁に満遍なく流し込めるよう体を傾けるための巨大なベッド、縦には傾くけど横には回らないので横に回るときは自力でばたばた丸太みたいに回転するので最高にシュールです。縦と横の両方回転は製造コスト高いんだろうな。 ちょっと安部公房が設計してそうな感じでした なんか、隣室の技師の方が、音楽やってる方ならわかると思うんですがちょうどレコーディ

スキ
2
星の見えない夜に友を想う、

星の見えない夜に友を想う、

友よ 今、君は 何処にいるか 自分の思う 創作が できているか 友よ 君と会ったのは 確か5年前だった 君の作品展を 観に行った時だ あの時 君は右脚を 引き摺っていた 「どうした」と 僕が尋ねると 「大丈夫だ」と 君は笑った 高校時代に 僕は君と 文学の世界を 一緒に 駆け回った そして議論し 心から笑った 「デンドロカカリア」 これが僕等の 合言葉だった 安部公房の短編名だ 「それはデンドロカカリアじゃないか」 「そうだ、デンドロカカリアだよ」 意味もなく

スキ
21
ep.0いつかすごい文章を書く男の自己紹介

ep.0いつかすごい文章を書く男の自己紹介

見つけてくれてありがとうございます! こんにちは、いつかすごい文章を書く男です。 今回は自己紹介をしていきます。 まず、いつかすごい文章を書くとはなんなのか? それについて書いていきます。 「いつかすごい文章書く」といっても「いつか」ってなに?すごい文章って? とぼんやりしていてよくわかりませんよね。 ではなぜこのタイトルにしたのか? これには私の性格が関係しています。   僕は優柔不断な性格で、自動販売機で飲み物を買うのにも、他の人の後押し、もしくは並んでる人がいなけ

スキ
1
安部公房『箱男』における動く語り手、変化する語り手。

安部公房『箱男』における動く語り手、変化する語り手。

 安部公房著『箱男』。中学二年生の夏、初めてこの本を読んだとき、これは本当に小説なのだろうかと思った。そうして直後、そもそも小説とは何だろうかと思ってぞっとした。この小説は、私の小説に対するそれまでの固定観念を木っ端みじんにしてしまうほどのエネルギーに満ちていたのだった。  《箱男》はこの小説における語り手である。この小説は箱男の手記という形式で綴られており、その科学的とも言えるほど無機質な文体のうちに、箱の製法、箱男になる方法、誰が箱男であるのかについてが記されてゆく。こ

スキ
8
観るまでシネマ撰 幻のSF映画

観るまでシネマ撰 幻のSF映画

知らないひとのための、映画版 第四間氷期さて…。 昨夜(ここでは2021年10月10日 日曜日を指す)から始まったドラマ版日本沈没。 映画化2回、ドラマ化2回、アニメ化1回…。 もう充分だと思いませんか? (今にして思えば、世間の小松御大信者を敵に回した瞬間は、まさにこの時だったのだ…。) だからこそ僕は、今こそ敢えて安部公房原作の”第四間氷期”を持ち出してみたい。 本作は、思春期の僕のその後の人生観にすら影響を及ぼしたSF小説なのだが、実のところ、タイトルは知っていても、

スキ
1
答えを出そうとしないという答え

答えを出そうとしないという答え

「作品を良くするために自分はどういう働きをすれば良いのだろうか」 ということをよく考える。 俳優として自分に充てがわれた役のことだけをやれば良いのだろうか。 どうすればより良い稽古になるのか、より良い作品になるのかを考えた結果、自分の責任の及んでいない部分に手を伸ばすことは“悪”なのだろうか。 ぼくは自分の責任が及んでいない部分に手を伸ばしてしまいがちになる。 きっと、もっと自分のことに一生懸命になれば良いのだろう。 自分のやるべきことを全部やっているのかと聞かれた

スキ
6
オンラインで演劇を観た⑥(イキウメ「外の道」/ケムリ研究室「砂の女」)
+1

オンラインで演劇を観た⑥(イキウメ「外の道」/ケムリ研究室「砂の女」)

イキウメ「外の道」 劇作家・前川知大が率いるイキウメ。昨年の公演延期を経て更に深堀りがなされた末に完成したという本作。池谷のぶえがメインキャストにいたし、コメディを得意とする安井順平の受け方も相まって序盤こそ油断しながら観ていたのだが、手品師のエピソードから事態が一変していく。また、池谷のぶえが自分の身に起きた出来事を話し続けるシークエンスにはどんどん引き込まれたし、終盤に舞台上に現れた怪異は配信とは思えない没入感で鳥肌が立った。常にごうごうと唸るような音が鳴り続ける演出が

スキ
7
読書記録25 9月に読んだ本まとめ【20冊+4冊】

読書記録25 9月に読んだ本まとめ【20冊+4冊】

こんにちは、だるまです。9月半ばに強化練習があり読書習慣が乱れました。言い訳はさておき、早速振り返ります。 読んだ本1.『朝3分間のデカルト』小川仁志8月に購入した本を読み終えました。詳しくはこちら。 2.『丸の内仲通り』NPO法人大丸有エリアマネジメント協会 丸の内仲通りをオフィス街から、憧れの街に変えた軌跡と、現在の仲通りの工夫をふんだんに詰めた一冊。写真や図が多く読みやすいです。 3.『砂の女』安部公房夏のムックで読みたかった本7冊目。何か国語にも訳された古典だそ

スキ
16