二日酔いとお婆さん(超短篇小説)
前の日に飲みすぎた若いサラリーマン。通勤電車の山の手線で座っていると、目の前にお婆さんが立っていた。
サラリーマンは
「どうぞ」
とお婆さんに席を譲った。お婆さんは、
「すぐに降りますから」
と言って席を譲られるのを断った。
内心ホッとしてそのまま座っていると、ある学生が席から立ち上がり、お婆さんに
「どうぞ」
と席を譲った。どうせすぐ降りるのにと思っていたら、お婆さんは
「ありがとうございます」
と席に腰掛けた。あれっと思いお婆さんに目をやると、お婆さんは
「あんた、二日酔