背伸びした大人

本を読んで思ったことを徒然と記録していこうと思います

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最近の記事

上田岳弘作『塔と重力』を読んで

『塔と重力』に出会ったのは小説TRIPPERを読んでいて、そこで『塔と重力』が紹介されていたからです。 村田沙耶香作品を何冊か読んで、男性側からの性や生きることをテーマにした作品を読みたいと思っていました。 アートを思わせるデザインの表紙で、読みたいと思いました。 この本を読み終えた直後から、なんだか気持ち悪くなりました。 『塔と重力』の主人公は男で、阪神淡路大震災の時に生き埋めで死んだある女性を忘れられずにいます。他の女性と肉体的な関係だけで交際しながら、その女性のこと

    • 永野作『オルタナティブ』を読んで

      今回はお笑い芸人・永野作『オルタナティブ』を読んだ感想を書いていきます。 この本は「ゴッホより普通にラッセンが好き」で有名となったお笑い芸人 永野さんのエッセイ本で、永野さんが一体何を考えているのか、永野さんの思想が書かれています。 私が永野さんに興味を持ったきっかけは、田中みなみさんのラジオに、永野さんがゲスト出演された回をたまたま聞き、そこでの会話がトゲはあるんだけど優しさや柔らかさを感じ、永野さんの思想が気になって購入しました。 結果、芸人さんのエッセイでは若林さんの

      • 戸田真琴作『そっちにいかないで』を読んで

        私の部屋は家賃が安い代わりに、とても小さく、本を置くのに十分なスペースがない。 それでも、今回感想を述べる、戸田真琴作『そっちにいかないで』は部屋の本棚に置いた。自分の感情を揺さぶる何かがあった。 私がこの本を読んだきっかけについて、まず書いていきたい。 あるタイミングで私は人に裏切られたと思って、神経が衰弱してしまった時期があった。別に本当に人に裏切られた訳ではないけれども、自分的には裏切られたと感じてしまっていた。今から思い返すと、どうしてそんなことで悩んでいたのか恥ず

        • 村田沙耶香作品『しろいろの街の、その骨の体温の』を読んで

          前回に続いて、村田沙耶香作品の『しろいろの街の、その骨の体温の』を読んだ感想を書いていきます。 この作品は、少女の同性・異性との関係が思春期を経て変化していく様子が描かれています。 この本を読んで思った率直の感想は、主人公の少女の欲望が言動に素直に繋がるところが羨ましい。他人を自分の思うままにしたいという欲望。 『しろいろの街の、その骨の体温の』の主人公の少女は、学生間の人間関係の小説なので、欲望が純粋に表現されています。内容としては肉肉しい、性的な内容も含まれていますが

        上田岳弘作『塔と重力』を読んで

          村田沙耶香作『地球星人』を読んで

          お疲れ様です。今回は村田沙耶香作『地球星人』を読んだ、私の感想をつらつらと書いていこうと思います。『地球星人』をもう既に読まれた方と感想を共有できたらいいなと思います。 私が読み終わった率直な読後感としては、主人公の気持ちがわかるーというものです。 『地球星人』の主人公の女性は、従兄弟の影響から、自分を幼少期から宇宙人だと思いこみ地球の生活になるべく馴染むように生きてきました。しかし、宇宙人だと思い込んでいる主人公は、地球人のように擬態して生活することが徐々に窮屈に感じる

          村田沙耶香作『地球星人』を読んで

          noteを始めることにしました。

          はじめまして。今回、【背伸びした大人】として、備忘録として読んだ本の感想を残していこうと思い、ノートを始めました。本を読んだ後に自分の中に残ったぐちゃぐちゃした感想をここに書き残しておこうと思います。大した感想ではないと思いますが、もしよければ読んでください。

          noteを始めることにしました。