麦鷲映画ノート

備忘録として映画感想文を書いていきます。旧作中心、邦画多め。 後追い世代ですがアマプラとU-NEXTで東映と日活の名作を漁ってます。 映画館は年数回。洋画は吹き替えの方が好き。 好きな音楽:ソニック・ユース、パステルズ、スピッツ、ヨラテンゴ、銀杏BOYZなど。

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備忘録として映画感想文を書いていきます。旧作中心、邦画多め。 後追い世代ですがアマプラとU-NEXTで東映と日活の名作を漁ってます。 映画館は年数回。洋画は吹き替えの方が好き。 好きな音楽:ソニック・ユース、パステルズ、スピッツ、ヨラテンゴ、銀杏BOYZなど。

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鈴木清順 石井輝男 鈴木則文 ルイス・ブニュエル フェデリコ・フェリーニ アキ・カウリスマキ コーエン兄弟 ハル・ハートリー 寺山修司 ヤン・シュヴァンクマイエル ティム・バートン など

    • ノベンバー(2017🇪🇪)

      原題: NOVEMBER(2017、エストニア=ポーランド=オランダ、115分) ●原作:アンドルス・キビラーク ●監督:ライナル・サルネ ●出演:レア・レスト、ヨルゲン・リイイク、ジェッテ・ローナ・ヘルマーニス、アルヴォ・ククマギ、ディーター・ラーザー エストニアの封建社会の因習残る山地の村で起こる、まるで昔話の様な恐ろしく不思議な話。 全編白黒で撮られていることが大きな特徴。 光は闇があってより輝き、闇は光があるからより深まるように、極端なほどに白と黒のコントラスト

      • 悪太郎(1963)

        悪太郎(1963、日活、95分) ●原作:今東光 ●監督:鈴木清順 ●出演:山内賢、和泉雅子、田代みどり、久里千春、杉山元、野呂圭介、小島和夫、木下雅弘、高峰三枝子、芦田伸介、沢井正延、久松洪介、佐野浅夫、東恵美子 ブルーレイで再鑑賞してみたシリーズ。 『悪太郎』(1963) 『悪太郎伝 悪い星の下でも』(1965) 『けんかえれじい』(1966) と連なる清順監督の「もう一つの大正三部作」(厳密には大正でない作品もあるので、戦前青春三部作?)の最初の一本。 本家の“

        • こねこ(1996🇷🇺)

          Котёнок(1996、ロシア、84分) ⚫︎監督:イワン・ポポフ ⚫︎出演:アンドレイ・クズネツォフ、リュミドラ・アリニナ、アレクセイ・ヴォイチェーク、タチアナ・グラウス、マーシャ・ポポワ、サーシャ・ポポフ、アレクサンドル・フルギン あまりお目にかかることのない90年代ロシアで製作されたというカルト作品。 ソフトは安定のIVCから。日本語吹替版が収録されていたのでそちらで鑑賞。 タイトルはどストレートにそのまんま。原題も英語にすると"Kitten"。 Kitten

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        • な行の映画
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          殿方ご免遊ばせ(1957🇫🇷)

          原題: UNE PARISIENNE(1957、フランス、86分) ●監督:ミシェル・ボワロン ●出演:ブリジット・バルドー、シャルル・ボワイエ、アンリ・ヴィダル、ナディア・グレイ、アンドレ・リュゲ、ノエル・ロクヴェール、マドレーヌ・ルボー、クレール・モーリエ 主演のブリジット・バルドーはフランス大統領の娘役。 ブリジットが大統領秘書官ミシェルに無理矢理押しかけ一緒のベッドにいたところを大統領(つまり父親)に見つかり、「じゃあ責任とれ」ってことで二人は結婚。 ところがこ

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          シンプルメン(1992🇺🇸)

          原題: SIMPLE MEN(1992、アメリカ、105分) ●脚本・監督:ハル・ハートリー ●出演:ロバート・ジョン・バーク、ビル・セイジ、カレン・サイラス、エリナ・レーヴェンソン、マーティン・ドノヴァン、ダミアン・ヤング ハル・ハートリー監督の初期作品。相変わらず画面は薄暗い。 ビル(兄)とデニス(弟)という二人の兄弟が国防省に爆弾を仕掛けて捕まっていた元野球選手の父親が脱走したというニュースを聞いて彼に会いに行き、そこで二人の女性との奇妙な出会いをするというストーリ

          シンプルメン(1992🇺🇸)

          ボンボン(2004🇦🇷)

          原題: EL PERRO(2004、アルゼンチン、97分) ●監督:カルロス・ソリン ●出演:ファン・ヴィジェガス、ワルテル・ドナード、ミコル・エステヴェス、キタ・カ、クラウディーナ・ファッツィーニ 掘削機と電線と風と砂とガソリンスタンドが作り出すアルゼンチン南部パタゴニアの風景の中で進む、フアン・ビジェガスという52歳の中年男とボンボンという名のドゴ・アルヘンティーノのゆったりとした旅物語。 ガソリンスタンドで整備士をしていたがクビになり、今は職もなく手製のナイフを売っ

          ボンボン(2004🇦🇷)

          博徒解散式(1968)

          博徒解散式(1968、東映、90分) ⚫︎監督:深作欣二 ⚫︎出演:鶴田浩二、渡辺文雄、河津清三郎、小松方正、岡田英次、丹波哲郎 「博徒シリーズ」の第7弾で、監督と主要キャストとタイトルとテーマと設定がたまたま似ている『解散式』とは別物というこの作品。 この時代の東映ヤクザものの1シーンだけ切り取ってタイトルを当てるクイズがあったら、小津作品並に難しいかもしれない。 国会議事堂のショットから幕を開け、暴力団追放の波が世間に押し寄せていることを実録調に字幕を入れながら説明

          博徒解散式(1968)

          俺にさわると危ないぜ(1966)

          俺にさわると危ないぜ(1966、日活、87分) ●原作:都筑道夫 ●監督:長谷部安春 ●出演:小林旭、松原智恵子、西尾三枝子、北あけみ、浜川智子、左卜全、郷えい治 荒唐無稽(褒め言葉)で、中身がなく(褒め言葉)、冷静になると意味のわからない(褒め言葉)映画。 真面目な映画でないことはタイトルバックでわかる。 カメラワークや照明、原色バックなどはかなり鈴木清順っぽい。 ナンパした女が誘拐されてしまい、彼女を助けたいだけで変てこな事件に巻き込まれる男が主人公だが本人に「巻

          俺にさわると危ないぜ(1966)

          谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座(1971)

          谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座(1971、日活、84分) ●原作:谷岡ヤスジ ●監督:江崎実生 ●出演:松原和仁、アタック一郎、三波伸介、藤江リカ、武智豊子、相川圭子、悠木千帆、川口英樹、佐瀬陽一、沢知美、川奈ミキ、若水ヤエ子、安東結子、涌井智美、桜京美、郷鍈治、南利明、笑福亭仁鶴、カルーセル麻紀、前田武彦、宍戸錠 元々は谷岡ヤスジ原作のギャグ漫画。 ギャグ漫画を映画へ翻訳ではなく、そのままギャグ漫画として転写した結果、そこに広がるは狂気と妄執に満ちた能天気な地獄といっ

          谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座(1971)

          緋牡丹博徒 お命戴きます(1971)◆シリーズ7作目◆

          緋牡丹博徒 お命戴きます(1971、東映、93分) ●監督:加藤泰 ●出演:藤純子、若山富三郎、大木実、待田京介、内田朝雄、諸角啓二郎、上岡紀美子、沢淑子、沼田曜一、汐路章、名和広、嵐寛寿郎、石山健二郎、河津清三郎、鶴田浩二 三角マーク波ザブーンからの水面スレスレに小舟が岸に着くところから映画はスタート。 ちょうどそこでイカサマした男をヤクザたちが闇討ちにかかるところ。 巻き添えを食らうように斬りかかられた笠から覗く、片目がキラリ。 お竜登場である。 助けた男から姐

          緋牡丹博徒 お命戴きます(1971)◆シリーズ7作目◆

          殺しを呼ぶ卵(1968🇮🇹)

          原題: La morte ha fatto l'uovo(1968、イタリア、105分) ●監督:ジュリオ・クエスティ ●出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、ジーナ・ロロブリジーダ、エヴァ・オーリン、ジャン・ソビエスキー イタリア残酷派、ジュリオ・クエスティ監督による映画史上唯一の養鶏サスペンス。 まず「イタリア残酷派」という様式がある?というのを初めて知った。「イタリア未来派」的なことだろうか。 B級映画的佇まいと見せかけて主演の二人はどちらも名の知れた一流俳優。

          殺しを呼ぶ卵(1968🇮🇹)

          フェリーニのアマルコルド(1973🇮🇹)

          原題: FEDERICO FELLINI AMARCORD(1973、イタリア=フランス、123分) ●脚本・監督:フェデリコ・フェリーニ ●出演:ブルーノ・ザニン、マガリ・ノエル、プペッラ・マッジオ、アルマンド・ブランチア 起承転結にもとづいたストーリーというのはなく、1930年代のリミニの町の一年の移り変わりをチッタという少年と彼の家族を軸にしたいくつかのエピソードを繋げていく点描タッチというか、絵日記を映像化するとこうなるという見本のような映画。 出てくる子供たちの

          フェリーニのアマルコルド(1973🇮🇹)

          木と市長と文化会館 または七つの偶然(1993🇫🇷)

          原題: L'arbre, le maire et la médiathèque ou les sept hasards(1993、フランス、105分) ●脚本・監督:エリック・ロメール ●出演:パスカル・グレゴリー、ファブリス・ルキーニ、アリエル・ドンバール、ジェシカ・シュウィング、ギャラクシー・バルブット あるフランスの田舎町を舞台に、市長による文化会館建設の計画とそれに反対する人々とのやりとりをめぐる物語。 例えば”町を二分するようなドタバタコメディ”みたいなテイスト

          木と市長と文化会館 または七つの偶然(1993🇫🇷)

          少年メリケンサック(2008)

          少年メリケンサック(2008、「少年メリケンサック」製作委員会、125分) ●脚本・監督:宮藤官九郎 ●出演:宮崎あおい、木村祐一、勝地涼、田口トモロヲ、三宅弘城、峯田和伸、ピエール瀧、佐藤智仁、波岡一喜、石田法嗣、広岡由里子、池津祥子、児玉絹世、水崎綾女、細川徹、我孫子真哉、チン中村、村井守、星野源、田中馨、伊藤大地、浜野謙太、田辺誠一、哀川翔、烏丸せつこ、犬塚弘、中村敦夫、UG、JAPAN-狂撃-SPECIAL、遠藤ミチロウ、仲野茂、日影晃、佐藤一博、平間至、箭内道彦、ユ

          少年メリケンサック(2008)

          解散式(1967)

          解散式(1967、東映、92分) ●監督:深作欣二 ●出演:鶴田浩二、渡辺美佐子、内田朝雄、渡辺文雄、金子信雄、丹波哲郎 時代の流れと共に暴力団が社会から排斥されるようになっていった時代、題名通り「解散式」のワンシーンから映画は始まり、タイトルバックで組の旗が燃やされるという絵力のある出だし。 対立する組の組長を刺殺し、8年の刑期から帰ってきた沢木(鶴田浩二)が主人公。 すでに組は解散し、そこで石油コンビナートの利権をめぐる争いが生じていた。 開発予定の土地には沢木の