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た行の映画

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ダイナソーJr./フリークシーン(2020🇩🇪🇺🇸)

原題: FREAKSCENE The Story of Dinosaur jr.(2020、ドイツ=アメリカ、82分) ●監督:フィリップ・ロッケンハイム ●出演:J・マスシス、ルー・バーロウ、マーフ、キム・ゴードン、ヘンリー・ロリンズ、ボブ・モールド、サーストン・ムーア、フランク・ブラック、ケヴィン・シールズ、ソニック・ブーム、マット・ディロン ダイナソーJr.の結成から現在までを過去のライブ映像などを交えて作るドキュメンタリー映画。 バンドのドキュメンタリー映画という

ダーク・シャドウ(2012🇺🇸)

原題: DARK SHADOWS(2012、アメリカ、114分) ●監督:ティム・バートン ●出演:ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ヘレナ・ボナム=カーター、エヴァ・グリーン、ジャッキー・アール・ヘイリー、ジョニー・リー・ミラー、クロエ・グレース・モレッツ、ベラ・ヒースコート、ガリー・マクグラス、アリス・クーパー ジョニー・デップ演じるヴァンパイアが200年後の現代に蘇ったという設定の、ティム・バートン作品。 『スリーピー・ホロウ』のシリアスさはなく、『ビートル

堕靡泥の星 美少女狩り(1979)

堕靡泥の星 美少女狩り(1979、にっかつ、100分) ●原作:佐藤まさあき ●監督:鈴木則文 ●出演:波乃ひろみ、土門峻、朝霧友香、日向明子、八城夏子、名和宏、菅原文太 鈴木則文監督による日活ロマンポルノ作品。この作品の前後はトラック野郎シリーズを撮っているので日活に移籍したわけではない(菅原文太も星桃次郎として友情出演。)脚本は大和屋竺が担当している。 強い雨の夜、とある屋敷の中で起こった強姦事件から映画はスタート。ちなみにその屋敷の表札にはヤモリがペタリと張り付いて

直撃!地獄拳(1974)

直撃!地獄拳(1974、東映、87分) ●監督:石井輝男 ●出演:千葉真一、西城正三、倉田保昭、中島ゆたか、郷英治、名和宏、芹明香、白石襄、安岡力也、室田日出男、ウィリー・ドーシー、ジョージ・エリキアン、ヤン・ハーマンソン、バート・ヨハンソン、ジューン・ヘラー、斉藤一之、佐藤允、水島道太郎、津川雅彦、池部良 めちゃくちゃな映画っていうのはまあ世の中にたくさんあると思うけど、もう本当にめちゃくちゃな映画。 まず全編に渡ってなんかBGMが変テコ。 チープなSF映画みたいな「

ツィゴイネルワイゼン(1980)SEIJUN RETURNS in 4K

ツィゴイネルワイゼン/ZIGEUNERWEISEN(1980、シネマ・プラセット、144分) ●原作:内田百閒 ●監督:鈴木清順 ●出演:原田芳雄、大谷直子、藤田敏八、大楠道代、麿赤兒、樹木希林、真喜志きさ子 面白い映画には2種類あって、一つは脚本やあらすじだけ読んでも面白さが分かる映画と、もう一つはあらすじだけではいまいち面白さが伝わらない映画。 前者は例えばヒッチコックの『ダイヤルMを廻せ!』とかコーエン兄弟の『ブラッド・シンプル』、ビリー・ワイルダー『アパートの鍵貸

ティーンエイジ・スーパースターズ(2017🇬🇧)

原題: TEENAGE SUPERSTARS(2017、イギリス、107分) ⚫︎監督:グラント・マックフィー ⚫︎出演:キム・ディール、ダグラス・T・スチュアート、ノーマン・ブレイク、サーストン・ムーア、フランシス・マッキー、ユージン・ケリー、ジョウ・ヘッド、アラン・マッギー、ダグラス・ハート、スティーヴン・パステル、ジム・マカロック、ショーン・ディクソン 1980年代中盤〜90年代前半のスコットランド、グラスゴーのロックシーンについて描いたドキュメンタリーで、当時のライ

天国へのシュート(2004🇳🇱)

原題: IN ORANJE(2004、オランダ、90分) ●監督:ヨラム・ルーセン ●出演:ヤンニック・ヴァン・デ・ヴェルデ、トーマス・アクダ、ウェンディ・ヴァン・ディーク、ステリー・ハーステル、ピーター・ブロック ユーロ2024に乗っかってヨーロッパ映画を観ていこうシリーズ。そういえばオランダ映画って初めて観たかもしれない。 サッカーオランダ代表に入ることを夢見る少年レムコが主人公。 ファン・ニステルローイ、ベルカンプ、ファン・バステン、ライカールト、クライフら往年の

天使の分け前(2011🇬🇧)

原題: The Angels' Share(2011、イギリス=フランス=ベルギー=イタリア、106分) ●監督:ケン・ローチ ●出演:ポール・ブラニンガン、ジョン・ヘンショウ、ガリー・メイトランド、ジャスミン・リギンズ、ウィリアム・ルアン、ロジャー・アラム、デヴィッド・グッドール、シボーン・ライリー、フォード・キアーナン 非行少年ロビーが社会奉仕活動の一環として訪れたウイスキー工場で、テイスティングの能力を開花させるというあらすじの映画。 冒頭でロビー同様、様々な犯罪を

東京騎士隊(1961)

東京騎士隊(1961、日活、81分) ●監督:鈴木清順 ●出演:和田浩治、禰津良子、清水まゆみ、小沢昭一、金子信雄、南田洋子、近藤宏、かまやつひろし、細川ちか子、ジョージ・ルイカー、嵯峨善兵、杉山元、亀山靖博、東恵美子 映画というのは虚構である。 虚構というのは作り話のことである。 だからどんな荒唐無稽なありえない話でもいいのだ。 しかし虚構にもそれなりのお約束があり無意識的に作り手はその不文律を守ることで作品は完成され、観客が安心して見られるラインを保てている。

峠を渡る若い風(1961)

峠を渡る若い風(1961、日活、85分) ●監督:鈴木清順 ●出演:和田浩治、清水まゆみ、金子信雄、二本柳寛、森川信、藤村有弘、近藤宏、初井言栄、土方弘、藤田山、杉狂児、刈屋ヒデ子、星ナオミ、藤岡重慶、青木富夫、長弘、久松洪介、山田禅二、光沢でんすけ、緑川宏、二階堂郁夫、織田俊彦、小野武雄、浜田義則、高橋明、戸波志朗、澄川透、清水千代子、高田栄子、横田陽子、武部とき子、ファンキー・ガイズ、日活ファミリーダンシングチーム、島倉千代子、井上ひろし   オープニングは大学生の主人

時の崖(1971)

時の崖(1971、安部公房スタジオ、26分) ⚫︎原作・脚本・監督:安部公房 ⚫︎出演:井川比佐志、条文子 もしもボクシングが無観客試合だったとしたらそれはボクシングとして成立するだろうか。 僕は成立すると思う。 ただしリングがなかったら、たとえ観客がいてレフェリーがいて正式なルールに則っていてもボクシングとは言えないのではないかと思う。 結界のように張られたロープの内側がボクサーたちの聖域となり、ただの殴り合いとの明確な線引きになるのだ。 この短編映画は井川比佐志

徳川いれずみ師 責め地獄(1969)

徳川いれずみ師 責め地獄(1969、東映、96分) ●監督:石井輝男 ●出演:橘ますみ、片山由美子、賀川雪絵、吉田輝雄 まずは挨拶がわりにとタイトルバックで処刑、鮮血、首切り。 大奥など時代劇という確実な下地をしっかり前フリとして利用していた感のある鈴木則文監督作に比べ、石井輝男監督の本作には日本の時代劇的な世界観とは違う、アングラ演劇的な雰囲気が漂っている。 与力の鮫島が笑っちゃうくらいの顔面白塗り。悪役なんですよ、ということを強調するかのような舞台的な演出だ。 売

徳川女系図(1968)

徳川女系図(1968、東映、90分) ●監督:石井輝男 ●出演:御影京子、三原葉子、内田高子、吉田輝雄 いわゆる石井輝男監督の東映”異常性愛路線”最初の作品として世に放たれた本作。 江戸城の外観、城内をしっかり冒頭に映して映画に入るあたりは本格的な時代劇といったたたずまい。 大奥が舞台ということで絢爛豪華な打掛姿の女性たちが登場するだけでもう映像の力に圧倒される。 ここから半裸になっての乱痴気騒ぎが何度も繰り返されるわけだから、もう凄すぎる。 この後のエログロ路線の

徳川女刑罰史(1968)

徳川女刑罰史(1968、東映、96分) ●監督:石井輝男 ●出演:吉田輝雄、渡辺文雄、中村錦司、橘ますみ、上田吉二郎、芦屋雁之助、賀川雪絵、尾花ミキ、白石奈緒美、沢たまき、小池朝雄、由利徹 いきなり首切り、胴体切断、火あぶり、股裂きと残虐極まりない処刑場面を先制パンチでタイトルバックが始まる。 芸術なんかじゃないよ見世物小屋だよ、でもやるからには中途半端じゃなくって全力でやるよっていう石井監督からの犯行声明だ。 映画は三話構成のオムニバス形式。 第一話の主役、橘ますみ