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おすすめの本一覧

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「誰かにおすすめしたい!」と思った本をまとめています。ジャンル不問。
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2023年2月の記事一覧

編…主婦と生活社『ノスタルジック・パリ コントワール・ドゥ・ファミーユが提案する古くて新しいパリの暮らし』

編…主婦と生活社『ノスタルジック・パリ コントワール・ドゥ・ファミーユが提案する古くて新しいパリの暮らし』

 アンティークやアンティーク調の家具・雑貨を組み合わせたインテリアが好きな方におすすめの本。

 一つ一つのアイテムがお洒落なので、物が沢山置かれているのに生活臭さがなく、まるでドールハウスのように素敵。

 わたしは模様替えの参考にと思ってこの本を読み始めたのですが、特にP59のインテリアがヒントになりました。

 まるで絵画のように帽子を美しく並べて飾る、というのがナイスアイディアだと思います

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監修…奈良文化財研究所『平城京のごみ図鑑 最新研究でみえてくる奈良時代の暮らし』

監修…奈良文化財研究所『平城京のごみ図鑑 最新研究でみえてくる奈良時代の暮らし』

 平城京跡から出土した下駄、硯、土器、金具といった様々なごみ。

 ●これらは本来何の目的で使われていたのか?
 ●ごみ捨て場事情はどうだったのか?
 ●ごみをどう再利用していたのか?

 を知ることによって、当時の人々の日常を想像しようという本。

 役所、お寺、貴族の屋敷はごみの内容がそれぞれ異なります。

 また、生ゴミからは食事の内容だけでなく、包丁で切断した痕跡のある魚の骨などからどんな

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著…もぎ豆腐店『お豆腐屋さんのとうふレシピ』

著…もぎ豆腐店『お豆腐屋さんのとうふレシピ』

 大豆や豆腐の種類、豆腐を作るプロセス、豆腐を使ったレシピ、美味しさを引き立たせる薬味について紹介している本。

 「豆腐」と聞いてパッと思い浮かぶような定番のレシピは少なめ。

 お洒落な居酒屋さんにありそうなものが多いです。

 ●豆腐のくるみ塩やっこ
 ●寄せ豆腐のジュレ
 ●すくい湯葉
 ●豆乳わらび餅

 といった、豆腐が主役のレシピばかりで興味を惹かれます。

 わたしはこの本を読んで

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作…オリヴァー・ジェファーズ、サム・ウィンストン 訳…柴田元幸 『本の子』

作…オリヴァー・ジェファーズ、サム・ウィンストン 訳…柴田元幸 『本の子』

 読むとビックリする絵本。

 表紙がなんだか怖いけれど、安心してください。

 ホラーではありません!

 本を読めば読むほど、子どもたちがたくさんの言葉に触れることができ、想像力が豊かになる…ということを教えてくれる絵本です。

 普通は、何かを描く時って、点や線を用いますよね。

 でも、この絵本は一味違います。

 使うのは文字。

 沢山の言葉たちを使って、波、道、山、闇、木の枝、怪物、

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写真・文…大西暢夫『ぶた にく』

写真・文…大西暢夫『ぶた にく』

 表紙には可愛らしい豚の写真。

 裏表紙にはソーセージの写真。

 …と、一見残酷なようにも思える本ですが…、

 ●お肉は最初からお肉の状態だったわけではない

 ●元々は生きていた

 ●わたしたちは生き物の命を頂いて食事をすることで命を繋いでいる

 ということを改めて教えてくれます。

 この本には、豚がどう生まれ、どう育ち、どう子豚を産み、どう殺され、どう「お肉」にされるのかが、写真と

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著…アトリエFil『花の立体刺しゅう 決定版』

著…アトリエFil『花の立体刺しゅう 決定版』

 野バラ、野のスミレ、ミモザ、さくら、水仙といった花々を、可憐かつ品よく立体的に刺繍するための本。

 上級者向けだと思います。

 どの作品も、細かいところまで手が込んでいてウットリ…。

 とても、刺繍糸やワイヤーといったもので出来ているとは思えません。

 まるで生きているお花のような存在感。

 たとえば「スミレ」だけでも、

 ●白多め
 ●紫多め
 ●黄色が混じる

 といった配色パタ

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著…森見登美彦『聖なる怠け者の冒険』

著…森見登美彦『聖なる怠け者の冒険』

 ゆる~い森見登美彦作品の中でも、特にシュールな小説。

 あらすじは以下の通り。

 かわいい狸のお面をつけ、マントに身を包み、京都の街で大活躍する正義の怪人・ぽんぽこ仮面が引退を決意した。

 ぽんぽこ仮面は、自らの跡継ぎとして小和田くんを指名。

 でも、小和田くんはぐうたらするのが唯一の生きがい! と言わんばかりの青年。

 小和田くんは正義の味方になんてなりたくありません。

 休みの日

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編著…DK社 翻訳…中森拓也『グレート・ダイヤリーズ 世界の偉大な日記図鑑』

編著…DK社 翻訳…中森拓也『グレート・ダイヤリーズ 世界の偉大な日記図鑑』

 紀元前2562年頃のエジプトの役人の日記を皮切りに、有名・無名を問わない古今東西の人々の日記を紹介している大型本。

 「日記」「手紙」「ノート」「手帳」「研究記録」、これらのうちどの呼び方がピッタリなのか分からないものも混在していますが、このレビューでは「日記」という呼称で統一したいと思います。

 日記そのもののカラー写真は勿論、それにまつわる社会的背景や関連する絵画も紹介されている贅沢な一

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著…石田衣良『恋は、あなたのすべてじゃない』

著…石田衣良『恋は、あなたのすべてじゃない』

 石田衣良さんによる、女性向けの恋愛アドバイス本。

 タイトルから分かる通り、思い詰めたりせず気持ちに余裕を持って恋愛を楽しんで、というスタンスで書かれています。

 頭では分かっているつもりでも、ザ・恋は盲目!状態だと見落としてしまいがちな事が沢山書いてあって、ハッとさせられます。

 例えば、

 という文に共感!

 個人差もありますが、つい「言葉」を欲しがりがちな人はいるものです。

 

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作…京極夏彦 絵…町田尚子 編…東雅夫『怪談えほん (3) いるの いないの』

作…京極夏彦 絵…町田尚子 編…東雅夫『怪談えほん (3) いるの いないの』

 大人が読んでも怖い絵本。

 子どもが読むとトラウマになりかねません。

 この絵本は、幼稚園生か小学校低学年くらいの男の子がおばあさんの家で暮らし始めるところから始まります。

 男の子がどういう事情でおばあさんと暮らすことになったのかは明らかにされません。

 おばあさんは男の子と話す時に目を合わせてくれない感じなので、もともとはそう親しい間柄では無いのかも…?

 おばあさんの家は、昔なが

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著…りさ『ふだんの美文字』

著…りさ『ふだんの美文字』

 柔らかさと大人っぽさを兼ね備えた美文字を書くための本。

 直線はほぼ無し。

 ほんの少し丸みを帯びつつも、媚びている感じはせず、しなやかで、リラックスしている雰囲気なのがポイント。

 もしわたしが男性で、仕事で書類をやりとりするだけで面識の無い女性から貰ったメモやミニ便箋にこういう字が添えられていたら、「この字を書いたのは、きっと美しい上に優しい人なのだろうな」と勝手に好印象を抱いてしまい

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著…辻惟雄、小林忠、狩野博幸、太田彩、池澤一郎、岡田秀之『若冲ワンダフルワールド』

著…辻惟雄、小林忠、狩野博幸、太田彩、池澤一郎、岡田秀之『若冲ワンダフルワールド』

 独創的で大胆な、伊藤若冲の作品を楽しめる本。

 動植綵絵(どうしょくさいえ)、著色画、水墨画、版画を贅沢にカラー写真で紹介し、それぞれの作品の見どころについて解説が載っていて、伊藤若冲の人物像も考察する一冊。

 作品を一つ一つ丁寧に解説してくれるので、この本を読んでいるとまるで美術館に居るかのような気分に浸れます。

 特に、鶏の絵は見つめているとそのうち鳴き声が聞こえてきそうですし、鶏独特

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著…日日日『私の優しくない先輩』

著…日日日『私の優しくない先輩』

 表題作『私の優しくない先輩』と、短編『吉乃さんはいいひとだから』を収録した本。

 ほろ苦くも瑞々しい10代の青春が描かれています。

 『私の優しくない先輩』は、主人公・耶麻子の視点で読むか、不破先輩の視点で読むかで、味わいが大きく異なる小説です。

 先輩は耶麻子をしょっちゅうからかってきますし、耶麻子が弱気になっていると過剰なくらい励ましてくるので、耶麻子はなんてうざったい人だろうと思い、

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編…公益社団法人全国有料老人ホーム協会+ポプラ社編集部『シルバー川柳6 断捨離でうっかり夫捨てそうに』

編…公益社団法人全国有料老人ホーム協会+ポプラ社編集部『シルバー川柳6 断捨離でうっかり夫捨てそうに』

 表紙の「断捨離で うっかり夫 捨てそうに」を見たわたしの母が「…わたしも断捨離したい」と呟いたので、わたしは慌てて母からこの本を隠しました。

 今のところ父は捨てられていないのでセーフ。

 母が「あの本どこいったの? 読みたいんだけど」と言うので、母が断捨離に興味を失った頃に渡したいと思います。

 さて、この本には他にも面白い川柳がたくさん載っています。

 心配している人たちの顔が目に浮

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