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人となり日記

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仕事やプライベートで楽しかったこと、参考にしたこと、etc日々の振り返りを通して私の人となりを共有するマガジン。
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#看護

AIvs教科書が読めない私たち

AIvs教科書が読めない私たち

コロナ禍において、急速に発展しているテクノロジー技術。コロナショック以降の株価の推移を見ていても、特にGAFAM+テスラ社等の成長には度肝を抜かれる。
そんな中ある危機感を抱く。2019年ビジネス書大賞を獲得した「AIvs教科書が読めない子供たち」が指摘する最悪な未来がより早く到来するのでは…ということだ。
同時に、看護師だからこそ伸ばしやすいスキルを磨き続けることで、この先もAIに代替され難い人

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ホルモン式幸福論

ホルモン式幸福論

医療従事者やビジネスパーソンなら1度は目や耳にしたことがあるのではないか。日本一アウトプットする精神科医こと
「樺沢紫苑先生」
コロナ前まで店頭に並ぶ書籍はビジネスに活きるマインドやスキルアップ等、個人や経済の成長に視点を置いた本が帯を連ねていた。
しかし、ここ最近は健康や時間効率•ストレスやお金との向き合い方等「幸福」とは何かという視点の本に帯がついていることに気付く。
富や豊かさより、一人ひと

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(後悔から始まる)教養としてのワイン

(後悔から始まる)教養としてのワイン

2019年、社交場での交流や飲みニケーションが盛んだった頃。私も飲み会が好きだった。

最近飲みに行ってないなぁ。。
ふとワイン好きな前職場の上司を思い出した。
当時の私はお酒は好きだが、専ら日本酒やカクテルを飲みワインの知識なんて微塵もなく、上司がワインのうんちくをソムリエと楽しく話しているのを横で聴く以外の術がなかった。

さらにとある社交場で、「ワインの飲み方くらいは覚えようね(笑)」とまる

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ポジティブメッセージを伝えたい

ポジティブメッセージを伝えたい

臨床現場では患者自身も医療従事者も、自身が持っている肯定的な力を気づけずにいると感じる場面が多々ある。
人は人との肯定的な関わり合いによって支えられ、自身の力を信じて発揮できた時、また人の支えとなる。だからこそポジティブメッセージの重要さを痛感する日々を振り返りたい。

在宅の現場で、肺転移のある患者さん

Aさん「トイレ行くだけでくたくただよ。このまま疲れて死んでしまうんじゃないかと思うから、元

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共感の技術チューニング

共感の技術チューニング

看護師は共感が大事だと耳にタコができるほど教えられる。
具体的に共感とはどのようなことを言うのかこれまでの経験を振り返りたい。

共感の技術、チューニング

チューニングとはコミュニケーション相手が今持っている調子・言葉の波長を合わせることであり、相手が安心感を覚え、信頼して耳を傾ける気持ちを持てるようにする働きかけのことである。
これは対患者(家族)・対同僚・対後輩への効果的な先導にも役立つ。

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職場で使える言葉遣い

職場で使える言葉遣い

言葉は誰もが気持ちよく過ごすための潤滑油

仕事は理屈で動くものですが、人が働く上で感情は必ずついて回る。医療チーム連携を意識して気持ちよくコミュニケーションが出来るための言葉遣いを看護師目線から伝えたい。

対同僚・先輩編

何かお手伝いできることはありますか。
お力になれることはありますか。
できることあれば、遠慮なくおっしゃってください。→自分の仕事の区切りがついたら、周りを見渡して。

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モルヒネと息苦しさへの看護

モルヒネと息苦しさへの看護

呼吸困難とモルヒネ

聖隷三方病院:緩和支持治療科より、エビデンスと経験に裏付けされた実践が、とても分かりやすかったので、学びの振り返り。

※終末期での呼吸困難に対するモルヒネが有効な病態

酸素飽和度(spo2)94%以上維持
呼吸回数24回/分以上の頻呼吸
痰の量が少ない
不安が強くない

モルヒネの適応有り。反対に
著名な低酸素血症
呼吸回数24回/分未満
痰が多い

場合は、排痰ケアや

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仮説思考は進化する。feat.地頭力

仮説思考は進化する。feat.地頭力

地頭力の中の仮説思考

一言で言うと「考える力」だが、私はどちらかというとバカ出身だ。面白そう・やってみたいと思ったことは、すぐにやってみるし、飽きるのも早い。
しかし仕事や社会生活を営む上では地頭力を活かす処世術があっても良いと思えた。今日は3分割した要素の1つ、仮説思考を取り上げてみたい。

3要素

仮説思考=結論から考える
フレームワーク思考=全体から考える
抽象化思考=単純に考える全ての

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拒食の先にリフィーディング症候群

拒食の先にリフィーディング症候群

初めての事例

回復期病棟は主に脳血管障害や骨折、廃用症候群後にリハビリ目的で入院される方が多いが、休み明けに聞き慣れない言葉が病棟を飛び交った。
今日はその「リフィーディング症候群」について学びを投稿する。

リフィーディング症候群とは

慢性的な栄養障害がある状態に対して、急激に栄養補給を行うと発症する、代謝性の合併症。 飢餓状態が長く続いたあとに急に栄養補給されると、心不全や呼吸不全、腎不全

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自己排痰のススメ

自己排痰のススメ

担当患者と叔父の容態

偶然なのか、ここのところ「肺気腫」を持病に抱える方とよく接するので、改めて自己排痰法を学ぶと、新しいことも知れたので共有。

そもそも痰とは

気道は、加湿・クリーナー・加温の働きをもち、
痰は肺の中の分泌物や、肺に入った空気中の浮遊物が粘液と混ざったものであり、上手く出せることで気道内感染を防いでいる。
成人の正常な痰の分泌量はおおよそ60-100ml程度で、喉まで出てく

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真のナイチンゲール

真のナイチンゲール

看護の母=フローレンス・ナイチンゲール

生涯を看護に捧げ、患者様のためにその身を焦がし、自己犠牲をも厭わない白衣の天使そんな間違った精神を説いたナイチンゲールなんていない。

歴史と障壁たち

そもそも、ナイチンゲールが臨床に出たのは3年のみで後は研究・データの処理・執筆に勤しんだ。
「自己犠牲やボランティア精神は長く続かない」
と超現実主義者である。

1854年クリミア戦争に参加したイギリス

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自信の正体

自信の正体

「もっと自信を持って」「自信満々なのもちょっと…」

1度は言われたことあるのではないか。
仕事ができる先輩は「私はまだまだ未熟者」と謙遜する場面がある一方で、入職仕立ての新卒看護師さんが「仕事覚えられて楽しいです!」と自信に漲っている場面がある。

つまりこの自信というのは、能力や実績に全く関係ないことが分かる。謙遜上手な先輩は心をすり減らしていないのか。
自己主張が得意な後輩はなぜ周りから傲慢

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インシデントことシステムのエラー

インシデントことシステムのエラー

何かミスやトラブルが起きたとき、看護師はインシデントレポート(時にアクシデントレポート)を書く。しかし残念ながら看護業界のインシデントの原因には「多忙であった」「確認不足」と個人に焦点が当たり、解決策には「注意する」と精神論で締めくくる内容が多い。専門職である私たちはミスが原因で患者さんに実害があった時「ごめんなさい」では済まされない。だからこそインシデントの時に「個人」ではなく「システム・プロセ

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カタルシスを招く看護師

とある患者のカタルシス

今日は入院して3ヶ月が経とうとしている左不全麻痺のある比較的若い女性とゆっくり話すことができ、カタルシスを見た。
別に私がどうこうしたから偉いという訳ではなく、患者さん自身が話したかったのだと思う。患者さんをKさんとしてやりとりを振り返ろうと思う。

Kさん「まだ50代なのに、左側が全く動かなくなって、これから家に帰ったらやっぱり息子やヘルパーさんの手を借りていかないとい

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