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【不気味な話】部屋の真ん中に浮かぶもの。【性的な話】ぬいぐるみに行為を見せる少女。(ネガティブリアクションズ⑯免許合宿3)

免許合宿に訪れていた。疲労困憊でたどり着いた福島県新白河にある自動車学校。

着いた瞬間からはじまる技能教習、学科教習。
限界の画伯ちゃん(ギターボーカル)と妹子(リードギター)。

世界一おいしい食堂のご飯に出会い、なんとかテンションが戻ったところで、ホテルへ。

やっと休めると思った2006年の夏(9月)

待ち受けていたのは、

・大阪に差別心のありそうな愛想の悪いホテルの受付
・投げ渡される部屋の鍵
・半地下の部屋で巻き起こる恐怖体験。

そして地下に行くためのエレベーターには謎の血痕...

その地下の通路は獣の匂いに包まれ、とある部屋からは唸り声や叫び声が聞こえてきていた。

その部屋の横を通った時、扉の向こうからガンガンと殴りつける音が聞こえてきた。

鳥肌の立った俺たちは、急いで自分たちの部屋を探し、なんとか見つけて中に入る。しかし安息はできなかった。

なぜなら床一面にチキンラーメンが砕かれてばらまかれていたから。

俺たち2人は《幻覚》を見ているのか...?

世界を変えるためのバンド活動(大阪のネガティブリアクションズというバンド)を止めてまでやってきた免許合宿。こんなことでは帰れない。

なんとか風呂に入り、酒を飲もうとした時。
自分たちの部屋のドアを

ドンドンドン!!!!

ドンドンドンドンドンドンドン!!!!!!!

と叩く音が聞こえてきた。

この恐怖はいつまで続くのか...

前回まで↓↓↓


まとめマガジン↓↓↓


扉の向こうにいたモノとは...

そのとき

ドンドン!!

ドンドンドンドン!!!!

ドンドンドンドンドンドンドン!!!!!!!!

画伯ちゃん達の部屋のドアを、外から叩く音が聞こえてきた。

今でも不思議やけど、救いを求めるかのように、その扉まで2人同時に走った。
(今起きてる全ての現象よりは、その音に恐怖を感じなかったからかな?)


どちらとも何も話さず、目線も合わせないまま。妹子と画伯ちゃんは同じ行動を取った。

俺ら2人が

「うわあぁぁぁぁぁああああがぁぁぁぁあ!!!!!!!
!!イアイイイイ」

と言いながら鍵をあけて、扉を開く。

そこにいたものは...

そこには合宿メンバーの18~21歳くらいの人達が数人立っていた。


ドアの隙間から、半分顔を差し込んできて、「どうも!ホテルどうですか?慣れました?今日初日ですよね?はじめまして!ショッペです」

ショッペという男が、宣誓をする時の手つきを顔の横でやりながら可愛く話しかけてきた。

俺たちは

「うわぁ、怖かったんです!怖かったんです!助けてください!」


にこやかに笑っているみんな。
ショッペはこう返してきた。

「こっちの部屋で話しません?」

「うん!お願いします!早くそっち行きたい!」

と言うなり彼らを追い抜いて、真向かいに集まっていた様子の彼らの部屋にズカズカと入っていった。

「怖すぎ〜!怖すぎ〜!」と叫びながら。


みんな笑っていた。

「大阪の人すげぇなぁ!テンション高すぎるよ〜」

「いや!ちゃうねん!なんかさ!エレベーターには血があるし、通路には獣の匂いと声がするし、うちらの部屋の床はチキンラーメンだらけやし、さっきから変な声が聞こえるねん!!!」

「あぁ、あれっすよ!あなた達が泊まってる部屋は出るとこらしいっすよ!」

「え!まじかよ〜」(でるんかい!)


「あとエレベーターの血、匂い、声は『犬』っす!ホテルのオーナーが地下で育ててる、めちゃくちゃ凶暴な大型犬(ドーベルマン?)です。噛みつかれたら指無くなるレベルらしいんで、絶対近づかない方がいいっすよ!」

「え、まじかよ〜。怖がりすぎて損した😂」(幽霊はでるっぽい上に、リアルな恐怖もあるんかい!)

「チキンラーメンは前居たヤツらが、部屋を出る前にやっていた気がします!笑 ホテルの人ら掃除してなかったんですね。新しい人が入るの早いなとは思いましたけど」(どうやらこの日の午前中に前の人達は卒業したらしい)

「でも呼んでくれてめっちゃ助かった!みんなありがとう〜🥺」

その場にいた、170cmくらいの色の白い女性が話し始めた。


「新しい人が入った記念で、みんなで飲みませんか?自己紹介しましょうよ!」

空気はとても和やかで穏やか。
初対面でこの時以上にすんなり仲良くなれたことは無いくらい、全員がポジティブなエネルギーを持ったタイプの人間性だった。

ここから妹子と画伯ちゃんは、その日の日本でトップレベルに飲んだはず。
しかもやっすい酒。

5リットル入ってるような『大五郎』みたいやつ。笑


これを氷も尽きた状態で、みんなで回し飲み。激安。

ほんと偶然なんだろうけど、場を回せる人間がこの場に七割くらいいた。

"物事を広い目で見てるなぁ"と感心して、リアルタイムで影響を受けていた。共通項を見つけて、数分で懐に入ってきて、入らさせてもくれるんだよな。笑いのハードルさえも下げまくってくれる感じ。

酒が無くてもこの時のメンバーは優秀だった。偏差値が高くて育ちも良かった。しかも運動もできるタイプ。

オール出木杉君。オールしずかちゃん。
初めてそういう集団の中に入ったから、自分も賢くなれた気がした。笑

足の速い人と横並びで徒競走したら、自分のベストタイムが思わず出る感じ!


みんなと深夜まで飲んでいた。

その中で覚えている話は

「やっぱりガキ使って日曜日に関東はやってるんやな!大阪は他の曜日にやったり、放送無くなったりを繰り返してるねん〜」

「え!じゃあこの時間そっちは何を放送してるんですか?」

「え...(めっちゃ照れながら)えっとね...大阪ほんわかテレビ...」

「ほんわか...?」

伝え方がわからない!ムズすぎる!
こういう恐ろしい瞬間だけ記憶に残っている!


怪奇!ホテルハーベスト

予想以上に全員と打ち解け、深夜遅くに部屋に帰ってきて、結構な泥酔をしていた妹子と画伯ちゃん。

・新白河駅からの送迎バスで一緒だった2人組の女の子(クマのぬいぐるみを持っている子と、ハロプロっぽい子)
・青山学院大学に通う美男美女すぎカップル
・都会出身じゃないけど、都内の大学に通うめちゃくちゃ偏差値の高い美男美女カップル

この偏差値の高い彼女さんは1年半後に画伯ちゃんの住む大阪に引っ越してきた。
サントリーに入社が決まったかららしい。しかも画伯ちゃんの住む実家から自転車で10分くらいのところ。

特に理由は無いけど、俺も妹子も会いに行かなかった。
「妹子ちゃんと2人でいつでも遊びに来てよ〜」と話してくれていたのに。

今もSNSで繋がってはいるけどあの時に会っておけば良かったなぁ。

今は結婚して他県にいるはず。


あとは

・1人で来てるサイコパス殺人鬼みたいな男性(前回の血まみれエスカレーターに戸惑わず先に乗り込んだ人)
・愛知と福井から来てる2人組の明るい男子
・ショッペを筆頭に仕切る感じの1人で来てる、明るい人達が数人いてた。

愛知と福井以外は、みんな東京在住だった。

170cmの白い女性だけは、東京に住んでるけど、実家はこの辺の人らしく、あえて合宿で地元の教習所に来ていると話していた。


このとき人生で初めて東京の人達と絡んだ。

テレビとも違う、カッコイイような、いい意味でいけすかないような。
自分には無いものを持っている感じ。羨ましい。

俺らは声がでかいだけの、ぽんこつドラえもんな感じ。笑

みんなええ奴やった。

"あぁ。明日からいい日々になりそうだね"

部屋の電気を消して、長すぎる一日を妹子とそんなふうに振り返っていた。

広い部屋の端と端にツインベッドは分かれていた。
恐怖体験のせいもあり、わざわざ重たいベッドを2人で運んで、トイレ横の壁に沿ってくっつけていた。


明日から、朝7時前には起きる生活。
こんなに疲れたままだと身体が持たない。もう寝よう。

「おやすみ〜」

みんなに誘ってもらえて、こんなに気持ちよくなれて、ハードすぎるこの一日の反動から、布団の中で多幸感に包まれていた。

さっそく眠った隣のベッドの妹子。静かな呼吸音。
俺ももう片方のツインベッドでウトウトし始めた。

そのとき部屋のトイレから、不思議な音が聞こえてくる。

「グワシャ ギュッギュッギュッ ジャーーーーーーー」

画伯ちゃんは跳ね起きた。

"勝手にトイレの水が流れた...?"

深夜に...?
点検とかで流れることはありそうだけど、こんな時間に?

わざわざこの時間に設定されていたら怖いし。
あっち系の怖い現象だったら、もっと怖い。


感情が溢れて、泥酔したまま泣きじゃくった。
居ても立っても居られなくなり、大阪に残っているバンドメンバーの鼻でか(ドラム)に電話をかけた。

深夜なのにあいつは出てくれた。

「助けてくれ〜。怖いことばかり起きるねん〜」

「酔ってるからやろ〜?」

「でも...」

うっすら外(の地面)が見える窓の近く(トイレから遠ざかるため)に移動し、妹子のほうを向いて電話していた。(半地下で電波が不安定だったから)

半地下のため、かすかに月明かりが射し込んで部屋の様子がうっすらと見える。


妹子と俺の中間地点に違和感があった。

目を凝らす。
違和感を見ようとして、鼻でかの声が聞こえなくなるほど。

「あれ...?」

「どうしたんや〜?もう電話切るで〜?」

何かが浮かんでいた。
部屋の真ん中に。

「なんか、おる...おるんやけど!」

「気のせいやって!疲れてるし、酒飲んでるからやろ?妹子は普通に寝てんねやろ?」

「まぁ、そうやけど...」

「なんかやばかったら、また電話して〜」

3分くらいで愛想をつかされて電話を切られた。
仕方なく泣きながら眠る決意の画伯ちゃん。

空中に浮かんでいるものが怖くて、それに背を向けて、なんとかベッドまで行き、窓の方を向いて目を閉じた。

朝が来た。

頭だけ動かして薄めで確認すると、浮かぶものは消えていた。
そのままベッドの上で体を反転。

目に入ったのは、最後に見た体勢のままの妹子。

こんなに寝相キレイなタイプやっけな...


時間だし起こすために、トントンと触れると

「怖かった〜😭😭😭」


泣いていた。


どうやら、妹子の視線の先の天井に、めちゃくちゃ大きな顔のお婆ちゃんが浮かんでいたらしい

"怖すぎて逆に目が離せなかった"と。

俺たちは全く休めていないまま、合宿生活2日目に突入した。

合宿シリーズの#1からだと、1万字を超える字数なので、ここからは省略気味にしていきますね。


初めての二日酔い

怖さにも慣れてきた、1週間ほど経過した2人。
ホテルの受付もこの頃になると、鍵をちゃんと手で渡してくれるようになっていた。

俺と妹子は掃除道具をわざわざ購入し、チキンラーメンの除去に成功。

そしてベッドを(トイレから離した、いい感じの場所に置いて)くっつけることで、幽霊が現れる隙間を無くした。

持ち込んだスピーカーで爆音を鳴らして、お祓いをしながら。

新人歓迎会だけでなく、毎夜のごとく、みんなで飲み会をしていた。
ある日の夜は、(先程書いた近所に引っ越してきた偏差値の高い)女性の恋人の男性とキスをしていた。

酔いすぎて、キスしたことで打ち解けた。笑

画像1

これはシラフでのキスの様子。笑

後日載せる予定の画像だけど、伝わりやすくするためにここでも1枚載せておきます!


そんなある日、ちゃんぽんしまくり、大五郎の飲みすぎで、翌日の行きの送迎バスに初めて遅刻した。
休みだと勘違いしていたし、二日酔いでどっちにしろ動けなかった。

"一コマ失ったから、1日は延期(延泊)することになっちゃったな〜"

と、ホテルでボーッとしていると、送迎バスのおっちゃんがやってきて、「送ってあげるから行こう」とわざわざ俺らの為だけにお金にならない仕事をしてくれた。

とても嬉しかった...
講習にもちゃんと間に合った。


しかし授業前後は、教習所のソファーや床でずっと倒れていた。

明らかにお酒が残っていたはずだけど、技能教習(学校内の運転のみ)もバレずに(バレてるはずだけど)乗り越えた。

"殺してくれ〜"って願うレベルの二日酔いは、あの時が初めて。
あれに匹敵するレベルまだ1度も来てない。

不思議なことに俺がソファーや床で死にかけていても誰も注意せんのに、イケメンが別日に同じことをしていると"今すぐ立ち上がりなさい"と教官に怒鳴られていた。

イケメンに勝てることを、唯一見つけたね!画伯ちゃん!

誰にも嫉妬されない才能だけはあるのかもね。
イケメンかわいそ〜。(オスとしての負け)


セックスを見ていたぬいぐるみ

妹子と2人で行ってる手前、話すことはあっても他の女の子と2人きりになることは1度も無かった。

そんなある日の深夜。
みんなで恋バナ、性癖、この中で気になる人はいるのかという類の話をした時があった。

これ今思うとメンタリズム(DaiGo)されていた気がするねんな。
誰かが情報を聞いたり、狙ってる相手に近づくための流れを作っていたんじゃないかな〜?


画伯ちゃんや妹子は性癖を話すくらい。
他の男女で来ている人たちも、同じ感じで話をしていた。

同性同士、1人で来ている人のグイグイさは凄かった。

俺らは引いてたし、少し羨ましかった。
その中に入ってみたかった。

序盤で話した、新白河駅で出会った同期の女の子2人。

その片方のクマのぬいぐるみを持った女の子は、このとき具合が悪くて寝込んでいたらしく、その場に居なかった。


そんななか、もう1人の女の子が自分の番になって話し出す。

「あの子、わたしを追い出してセックスしまくるんだもん。何も無いのにどうやって時間潰せって言うのよ😇」

という嘆き。

え!セックス!?あの病的で弱々しい白いあの子が...!この狭いコミュニティでセックス...!!!

そう話す女の子もめっちゃ美人だし、見渡せば画伯ちゃん以外みんな顔が整って垢抜けていたんだよな。

急に自分の存在が恥ずかしくなってきたし、そう嘆く女の子に言葉をかければ話したり、エッチできる流れを作ることもできたのかなぁと

甘い淡い想いをいていた。(童貞オスとしての妄想)

あと、クマのぬいぐるみをえた女の子もきたかった。

いだいていた...かかえた...だきたかった...
漢字1文字でいろんな意味があるね...


「あの子ね、クマのぬいぐるみに自分たちが行為してる姿を見せるの。変態じゃない?」

20歳前後のみんなの唾を飲み込む音が聞こえた。
あたりの生々しさに。

画伯ちゃんは立ち上がれないくらい興奮していた。(オスとしての本能)

「もしかしたら今も寝込んでるフリしてやってるかも。だってそのときの相手もここに来ていないから!」


え...!名推理すぎる...!

「みんなで部屋の外から音を聞きに行かない?」


画伯ちゃんは、すごい夏を過ごしていた。

つづく

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