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好きな記事その2

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#エッセイ

風が吹かなくても

風が吹かなくても

昨年のものですが、
ねこちゃん描きました((Ф(.. )

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図書館で手元の本に熱中していたときのこと。突然「感染対策のため、消毒と換気を行います」という館内放送が流れ、しばらくして、本棚と本棚のあいだを冷たい風がさあっと吹き抜けていった。図書館で風を感じることってあんまりないような気がするから、風がやってきた方向を見てついにっこり。本

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夜と朝の間で

夜と朝の間で

よく晴れた夏の日は、洗濯物がよく乾く。朝干せば、昼過ぎにはもう乾いている。干す前には確かに湿っていた洗濯物が、取り込む時にはパリッと乾いている。太陽の匂いがするふかふかのタオルやTシャツ。私は思いきりそこに顔をうずめる。ふぅ、最高だ。最高に、不思議だ。一体これらの衣類はいつ乾いたのだろう?

「湿っている」と「乾いている」の間に、はっきりとした境界線はない。湿っていた衣類は照りつける夏の日差しの下

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しーんとするとき

しーんとするとき

二年前の秋に、母方の祖母が亡くなった。体調を崩して入院し、その後肺炎が悪化して、帰らぬ人となった。祖母は小柄で静かな人だった。でも話し出すと面白い人だった。

入院中、祖母はよく病室をぼんやりと見回しながら「変なものが見える」と話していた。「変なものって、なにが見えるの?」とたずねると、「うまく言えない」と言う。

そして亡くなる少し前に、ベッドの上で何か手作業をしていたところ、祖母ははっと後ろを

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わたしよりもたくさんの

わたしよりもたくさんの

月に二度、精神科病院に行く。今年の夏で通い始めて十年になるけれど、病院にいると、世の中にはじつにいろいろな人がいるものだと深く考え込んでしまうことがある。

たとえば、いつも同じ時間に同じ場所で目を瞑ってぴょんぴょんと飛び跳ねているおじいさんがいる。きっとおじいさんにとってそれは一種の大切な儀式なんだろうな。一生に一度の願いをこめるみたいにぎゅっと目を閉じて、それはもう一心に飛び跳ねている。そのお

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【エッセイ】学生時代

学生時代
部活の思い出しか特に残っていない
沢山の努力
沢山の挑戦
沢山の失敗

そして

忘れられない虚無感と恥辱

その一つの話が
高校三年生夏の市内大会
である

うちの地域はスポーツが非常に盛んで
市内大会で1位であれば
全国でも十分活躍できるほどの
激戦区であった

私はその中の個人部門で1位を取ることが
できたのだった。

これだけ聞けば耳障りのいい話だが
私にとっては何も誇らしいこと

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エッセイ:タイムラインは、流れる河

エッセイ:タイムラインは、流れる河

こんにちは、デレラです。

noteでは、わたしはいろんな人をフォローするようにしています。

フォローされれば、記事を一切書いていない方を除いて、ほぼフォローバックするようにしています。

特に、わたしがこれまで興味を持ってこなかったことについて書いている方、

または、ご自分の興味関心について深掘りして書いている方は、

喜んでフォローバック。

わたしは、タイムラインを混沌とさせたいと思うん

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とある裁判にて

とある裁判にて

「わたしの子供、親、兄弟、一族郎党、ことごとく捕らえられ、こいつに喰われました」

豚が言った。続いて牛が、鶏が、魚たちが言った。それから烏賊が、蛸が、貝が、蟹が、海老が、蛙までもが、次々と異口同音にそう陳述した。

「わたしの一族は喰われこそしなかったものの、こいつが喰うための米や野菜を作るからという理由で棲みかを奪われ、そしてみんな殺されました」

たくさんの虫やミミズたちは、そう証言した。

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大切なことは変わらない

大切なことは変わらない

二週間前、6年間勤めた会社が倒産して突然無職になった。90日は失業手当がもらえる予定で、貯金は100万ちょっと。

「ゆっくり休んで、自分が本当にやりたいと思える仕事を探せばいい」「これはチャンスなんだよ」「自分が望む生き方に変えていく時がきたってことなんじゃない?」と、周囲の人は口をそろえて言ってくれる。だけど、日に日に募る焦燥感とこれまでの人生への後悔が、夕方になると毎日のように四畳半の小さな

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片付けって、あーそうかー。

片付けって、あーそうかー。

最近、片付けができるようになったのは、いろんなことが絡み合う時には動けないことがわかったからで、動こうとしても動けない時は、いろんなことの結び目を一つずつ解いていって、物事の捉え方が変化することで自然と片付けができるようになるのかなと。

どちらが先でもなく、思考の変化と行動の変化は連動していて、思考が整理されると、身の回りも整理できるようになって、たぶん相互作用で、身の回りを整理すると、思考も整

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超当たり前ワールド

超当たり前ワールド

幼い頃は公園に遊びに行くのも、ご飯を食べるのも、行ったことのないはじめましての場所を歩くのも全ての明度が高く新鮮な心持ちだった。

いつからだろう。

それが当たり前の公園、当たり前のご飯、当たり前の場所にそれぞれ姿を変えたのは。
それは決して悪いことではなく、それだけ世界に僕が中和しているということ。慣れとはそういうもの一種である。

もしもその当たり前に対し摩擦を感じたのなら、その当たり前は恐

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シンクロニシティ!ライトワーカーの道!					
神社で開運しない人の巻③

シンクロニシティ!ライトワーカーの道! 神社で開運しない人の巻③

ヒーラーで神縁神託が得意の真理さんが 神に繋がる人の条件として
①慈悲心を持っている人
②悟りを理解している人
これは、マストだと言う。

しかし、素朴な疑問として 慈悲心が自分にあるかどうかは どうしたら
解るのであろうか?

真理さんは、「簡単に解るかなと思います。」と言う。
次のことで解ると言う。

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視覚からの位相を考える

視覚からの位相を考える

ここで申しあげたい事は、イメージは、再構成された視覚だ。それは、絵画・芸術のそれだし、写真、映像のそれだ。
そのイメージが、芸術作品として提示された時、人は、その見解を芸術について、以前、教わった様々な先入観によって影響されるだろう。
美、文化、真理、形態、位置付け、好み・・・
先入観の多くは、過去の曖昧化・美化・神秘化となるのだろう。
それは、「現在は、客観的な事実ではなく、意識的なものである」

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真面目な人

真面目な人

あなたにとって真面目な人とはどんな人ですか?

勤勉な人
家族想いな人
責任感がある人
嘘をつかない人
ルールに従う人
約束を守る人
浮気をしない人

真面目には様々な定義があると思いますが、ひとことで言えば、「何事にも真剣で誠実な人」ということではないでしょうか。反対に「いい加減で不誠実な人」は絶対に真面目な人ではあり得ませんよね。

しかし、ここで少し考えてみて下さい。

一般的には今挙げたよ

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見えるモノ見えないモノ

見えるモノ見えないモノ

結局のところ、全てを動かしているのは人の想いである。そんな気がしてなりません💚

感動という言葉。人は感じて動く。理論やルールでは動かない。いえいえ。理論やルールがないのもまた不安となります。

では、音楽と賢者さまのお話を🎶

 ⭐ ⭐ ⭐

『想いって見えないじゃないですか。捉えどころがないというか。でも、確かにある』

「肌に感じる空気。なんとなく。あるいは、オーラや靄がぼんやりと。怪し

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