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#人生

「本当の人生は破綻したところから始まるのです」と彼は言った。

「本当の人生は破綻したところから始まるのです」と彼は言った。

作家の車谷長吉氏が亡くなったのは2015年5月17日のことだ。
訃報を知った私は、翌日のブログに、言いようのない喪失感を載せている。
名を「ちょうきつ」と読むことは、そのときに初めて知った。

恥ずかしながら彼の小説を読んだことはない。
読む機会も、その能力もなかった。
学校や会社で「いかにも本を読んでいそうに見えるけれど実は読んでいない人」を競ったら、トップ争いをすると思う。

いまはないが、夫

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人生でやめるべきこと

今回は、出来ないことが多いので、

 こう思っておいた方がいい、そんな、やめるべきこと、となります。

では、どうぞ。

①電車通勤

 通勤時間は、人生で最も無駄な時間です。

 仕事で、成果をあげるためには、通勤時間の短さは、とても重要です。

 例えば、8時間拘束で、往復2時間だとすると、20%は通勤となります。

 これは、年収500万円なら、100万円は通勤のためということです。

 逆

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花束の行方

花束の行方

何十年ものあいだ私を苦しめた病が最初に発症したのは、20代の頃。

結婚による新居のローンのために、プータロー(フリーターという言葉はまだない)だった私は就職をした。
つまり、寿就職。

女性の多い職場だった。
それも私と同年齢かそれ以上。
そして、みんな未婚だった。

同年代の新入りで新婚。
好奇心と嫉妬にさらされた。

ほかの部署には男性もいた。
それまで、会社の飲み会でも一種のタブーだった恋

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私の記事は「反キャリア」

私の記事は「反キャリア」

自分でnoteの記事を書いてきた思ったのが、私は「反キャリア」の思想を持っているということ。
多くの日本人は資本主義社会における「成功」を目指すべくキャリア形成を意識して人生を進めると思います。
しかし、私は資本主義にも「成功」にも全く興味がありません。
それゆえ、キャリアなんてものは基本どうでもいいというスタンスを取っています。

それゆえ、何度も「キャリアを築いても意味がない」的なことを過去に

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「会社の外ではただの人」ということを自覚しているか?

「会社の外ではただの人」ということを自覚しているか?

「会社の外ではただの人」
これは悪口でもなんでもなく、人は皆、会社の外ではただの人だという厳然たる事実なのです。
会社だけでなく、役所や自営業も同じことが言えますが、仕事という枠組みを外すと私たちは一人の人間です。

けれども、組織の中での地位を日常生活にまで持ち込む人たちが一定数います。
そういう人は例えば居酒屋などに行った時に少しでも注文が遅かったりしたら、謎に激怒します。権威を振りかざして。

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未来の歴史上の人物達よ

未来の歴史上の人物達よ

小学生の時にひどく視力を落とした。

原因はこちらの書物にある。

歴史漫画である。

夜な夜な、僕は布団に潜り込み
小さい灯りで照らして読んでいた。

何かを学ぼう。という気概は全くない。

物語を楽しんでいたのだ。

ほぼ、内容は忘れている。

ただ、振り返ると、一枚の絵が浮かんだ。

その人の背景にはお月様が輝いていた。

血を吐き、痩せほそり、生涯を閉じながら。

瀧廉太

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幸せとはマイナスの出来事からプラスの出来事に転じる瞬間のこと、長く持続することではない

幸せとはマイナスの出来事からプラスの出来事に転じる瞬間のこと、長く持続することではない

今のようなこの不安定な時代は、毎日疲労感があったり、緊張とか不安とか恐怖などの感情に悩まされやすいですよね。

でもそんな中でも私たちは「幸せ」を感じることができます。

それはそういった感情から解放されてほっとした気分になった時、その時間です。

「幸せ」とは、不安とか緊張とか疲れとか恐怖とか、そういったマイナスの感情や状態から解放されて、安心するとかほっとする状態になった一定の時間のことでもあ

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傷ついている人がすぐ側に居た…

傷ついている人がすぐ側に居た…

灯台もと暗し。
私はやはりなんてなんて愚かなのか。

今までの人生で、何が欠落しているか、感情は勿論そうだが、何故家族に憧れていても壊してしまうのか、

その原因は、自分の安心する場所を見つけやっと気付けた事なのに、すぐ側で泣いている人をなんとなく把握していても、闇は、同じであったとしても、

支えてくれた、正反対の深い傷を持つ大切な人(旦那様)の心を無意識に無視してしまう私の盲点が根底にいつもあ

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クリーニングの店

クリーニングの店

ベランダに面したレースのカーテンが揺れている。
朝方、空気の入れ替えをしたあと、窓は閉めたはずなのに。
まだ、風が強い。
等圧線が混んでいて、年輪のように見える。

狭い間隔にたくさんの等圧線があって、人生であれば、さまざまなアクシデントがめまぐるしく起こっているということなのかもしれない。
等圧線が混んでいるところでは、強い風が吹き、激しい雨が打ちつけているのだろう。

結婚してからずっとクリー

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キャリア形成と人生の豊かさは別物であるという話

キャリア形成と人生の豊かさは別物であるという話

日本人はキャリアを築いていくと、どんどん人生が豊かになっていくと思っている。
仕事のスキルが身につき、社内の人脈も広がり、自分の社会的地位が上昇していけば、素晴らしい未来が待っているに違いないと信じて疑わない。
確かに純粋に仕事が好きな人ならば、キャリアを築いていく人生は有意義だと思います。

けれども、働くことが好きではない人が社畜となりて無理に働き、強引にキャリアアップをしようとすると、地獄を

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日本人の大企業信仰が異常なほど強いという話

日本人の大企業信仰が異常なほど強いという話

日本人の大企業信仰は異常なほどに強い。
SNSを見ると、「新卒で大企業に就職できなかったら人生が終わり」とか「大企業に就職しなければ結婚できない」(意味不明すぎ)みたいな「大企業でなければ〇〇」みたいなことを主張する人がたくさんいます。

確かに大企業に就職すれば給料が高かったり、スケールの大きい仕事ができたりとそれなりにメリットはあるのですが、それにしても日本人の大企業信仰は異常だと思います。

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【エッセイ】失敗は失敗ではない

【エッセイ】失敗は失敗ではない

今年から司会業と同時に、大学の総合型選抜(AO入試)向けオンライン塾の講師を始めた。話す場を増やしたいと思ったからだ。早速一人の生徒を受けもち指導したが、第一志望は残念ながら不合格だった。

昨日はその教え子を励ますため面談することに。結果連絡をもらった時はすごく落ち込んでいたので心配だったが、久々に会う画面越しの彼女はいつも通りだった。「辛かったけど、もうやるしかないから」と元気を取り戻し、一般

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マーラーの妻となるアルマへのラブレター

マーラーの妻となるアルマへのラブレター

こんにちは。音楽評論家の和田大貴です。先日、シノーポリのマーラーの交響曲第5番について解説しました。

マーラーの交響曲第5番は、マーラーの数ある交響曲の中でも最も人気のある作品と言えるでしょう。

CD時代が到来する以前には、むしろ第1番や第4番が、LP1枚に収まることや曲想の親しみやすさ、簡潔さからポピュラリティを得ていましたが、CD時代到来以降は、第5番が、第1番や第4番を凌駕する絶大なる人

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