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「会社の外ではただの人」ということを自覚しているか?

「会社の外ではただの人」
これは悪口でもなんでもなく、人は皆、会社の外ではただの人だという厳然たる事実なのです。
会社だけでなく、役所や自営業も同じことが言えますが、仕事という枠組みを外すと私たちは一人の人間です。

けれども、組織の中での地位を日常生活にまで持ち込む人たちが一定数います。
そういう人は例えば居酒屋などに行った時に少しでも注文が遅かったりしたら、謎に激怒します。権威を振りかざして。
「俺は〇〇会社の部長だぞ!?よくもそんなことできるなぁ!!!」みたいに自分にとって気に食わないことがあると、組織の中での自分の地位を示そうとします。
今はさすがに上記のように露骨にアピールする人はあまりいないですが、それでも所属している企業、社会的地位に酔いしれて、それらをプライベートに持ち込む人がいるのです。
当然ですが、その会社で働いていない人からしたら「は!?」という感じでしょう。

そう。
「は!?」という感じなのです。
「は!?」としかリアクションが取れないことでアピールされても、正直困る。
困るけれども、相手は自分の社会的地位に酔いしれているので、全く無自覚でいる。

だからこそ、会社という組織に対して過度に期待や信用を持ってはいけないのです。
会社に対して過度な期待や信用を持ってしまうと、知らず知らずのうちに「大企業に勤めている=スゴイ」という価値観が醸成されてしまい、組織とは全く関係のない飲食店などでその権威を振りかざすことになってしまうのです。

日本では接客業の店員に対してやたら横柄な態度を取る人がいますが、ひとえに会社に対する信仰が強いからなのではないでしょうか。
公私混同をはき違えて生きている人間があまりにも多い。
けれども、会社に対する帰属意識が強い日本人は上記のことに無自覚なんですよね。
つまり、プライベートで横柄な態度を取るのはその人が単に老害だからだと考えている。
まさか、会社組織に対する信仰が原因だとは夢にも思っていない。

日本人の多くは会社以外のコミュニティがないので、人生に対する視野が狭くなりがちです。
視野が狭くなった結果、「大企業(外資系、国家公務員など)は社会的信用が高い=プライベートでも振りかざしていい」と考えを持ち始め、「会社の外ではただの人」であることを忘れ、尊大な態度を取り始める。

「会社の外ではただの人」であることを忘れないためにも、会社はあくまでも金を稼ぐための場所であり、それ以上でもそれ以下でもないというドライな向き合い方をしていく必要があると私は思います。

「会社の外ではただの人」ということを忘れた老害は本当に見ていてイタいです。


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