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【この漫画が読みたい】『スキップとローファー』:「ひがまない」高校生の青春
高松美咲著。
将来の大きな夢のために、東京の進学校への入学を機に地方から上京した高校生が、個性豊かな、しかし日本のどこの高校にもいそうな友人たちと生活していく様子を描いた漫画。
主人公は成績はよいが、容姿やファッションセンスが抜群なわけではない。それなのに学校で人気者の同級生に好かれる設定はもちろん少女漫画的だ。
しかし、素直で、一見天然なのに実は人のことをよく見ていて、優しく、人への感謝の
漫画『性別「モナリザ」の君へ。』無性から男女どちらかに確定するということ
子どものときには男でも女でもなく、12歳から14歳頃までに、男女どちらかの性に傾いていき、身体に性別が生じる、という架空の設定の物語。
しかし、主人公は18歳になっても、男にも女にもなっていないまま。同い年の幼なじみ2人は、1人は男性になり、もう1人は女性になった。その2人に、同じ日に告白された主人公は――。
無性(むせい)のまま20歳まで生きられた事例は世界にない、という話も登場し――。
【この漫画が読みたい】『薔薇王の葬列』菅野文:シェイクスピアの史劇を翻案。リチャード三世が両性具有に
シェイクスピアの戯曲『ヘンリー六世』と『リチャード三世』を翻案した漫画。戯曲は、イングランドのばら戦争を題材とする。
リチャード三世は戯曲では「せむし」とされているが、この漫画では両性具有という設定らしい。
1巻が無料なので読んだ。全巻読みたい。
テレビアニメ化されているとのこと。
『リチャード三世』の演劇は好きなのだが、こうした発想はしたことがなかった。シェイクスピア劇で、主人公の男性を
『ヤンキー君と白杖ガール』うおやま:18歳の不良男子高校生と16歳の盲学校に通う弱視の女子高校生の恋愛・青春漫画
元はウェブ漫画らしい。『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』というタイトルでドラマ化。ドラマの初回は2021年10月6日(水)22時~放送。
ウェブサイトで無料お試し部分だけ読んだ。
絵柄は単純だが表情の描き方がとてもよく、かわいい。
少しギャグ風だが、視覚障害者の人たちの生活や思いを描いているらしい。晴眼者であるヤンキー君がべた惚れした女の子を知ろうとして、視覚障害のことを調べたりもするら
『婚姻届に判を捺しただけですが』有生青春:偽装結婚から始まる恋を描く漫画
同名ドラマの原作漫画。ドラマの初回は2021年10月19日(火)22時~放送。
好きな女性が既婚者で、その人を好きでい続けるために好きでもない女性に偽装結婚を持ち掛ける編集者の男性と、持ち掛けられて大切な祖母の借金を返すために承諾したデザイナーの女性の物語。
ウェブサイトで無料お試し部分だけを読んだが、長期連載なのかな。
絵がかわいらしくて、2人の周囲の人たちの人間模様も描かれていく。
同
『ふしぎの国のバード』佐々大河:イギリス人旅行家イザベラ・バードによる明治時代の『日本奥地紀行』を漫画化
1880年にイギリス人の旅行家イザベラ・バード(当時49歳)が出版した本"Unbeaten Tracks in Japan"(『日本奥地紀行』)を基にした漫画。史実に少しフィクションも交えつつ描いたらしい。
その日英バイリンガル版の第1巻を読んだ。吹き出し内のせりふは英語で、コマの外に日本語訳が書いてある。
バードは通訳兼案内人に伊藤鶴吉という若者を連れていた。2人の掛け合いも面白く描かれてい
『コタローは1人暮らし』大人っぽくならざるを得なかった幼い男の子を描く漫画
津村マミさんの漫画『コタローは1人暮らし』の第1回と第2巻が、丸ごとウェブで無料配信中。期間限定でAmazon Kindleの電子書籍版を無料ダウンロードもできる。現在、第7巻まで発売中。
無料で読めるのは、ドラマ化され放送中だからだろうか。同名ドラマの主演は関ジャニ∞の横山裕。「アパートの清水」で、コタローの隣の部屋に住む駆け出しの漫画家、狩野進(かりの しん)を演じる。
漫画の最初ではコタ
『ジェンダーレス男子に愛されています。』ハッピーな理想郷!ドラマ「カラフラブル」の原作漫画
「ためこう」さんが「FEEL YOUNG」で連載中の漫画。2021年4月スタートのドラマ「カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~」(日本テレビ系、出演:吉川愛/板垣李光人)の原作だ。
ドラマ化された漫画は第1巻が丸ごと、期間限定で無料お試し読みになる説が再び証明され(笑)、2021年4月15日まで第1巻がオンラインで無料で読める。
漫画編集者の「わこ」は、高校の後輩だった「めぐる
『フランス語っぽい日々』じゃんぽ~る西・カリン西村著:日仏カップルの漫画&エッセイ
漫画家の日本人夫とジャーナリストのフランス人妻が、日本で働き子育てしながら、日仏の人々や社会、日仏の言語を語る。テーマごとに1ページ目に漫画、2ページ目にエッセイが掲載され、見開き1ページで構成。
フランス語で、和製フランス語は「フランポネ(franponais)」(p. 11)、和製英語は「ジャンパングレ(japanglais)」(p. 63)と言うらしい。
もし上司が女性秘書に「そのドレス
『イタリアで大の字 さおり&トニーの冒険紀行』小栗左多里&トニー・ラズロ著
コミックエッセイ『ダーリンは外国人』がヒットした2人が、イタリアを旅して、料理や職人仕事や伝統文化などのマエストロから技を習い体験してみる様子を描いたエッセイ。
なかなかコアな体験をしている(笑)。取材で行っているとはいえ果敢に挑戦していて、漫画家の小栗さんはやはり手先が器用でアーティステックなセンスがあるし、語学おたくのトニーさんは耳がよい。
ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマ、ナポリ、サル
マンガとダンスの身体:夏目房之介教授最終講義「マンガ研究はなぜ面白いのか」
漫画と舞踊を身体という共通性で捉える漫画研究の夏目房之介氏が若いころ漫画を描いていたということで、テレビ番組「浦沢直樹の漫勉」に言及し、また趣味で中国武術をしていて、漫画を描くこととの関係性を指摘し、漫画の身体性を語っていた。
最近、久しぶりに絵や文字を手で描・書いて、体を動かすことで紙に線が生み出されていく、あの独特な感覚が自分には必要なのではないかと考えているところだったので、上記の話に興奮