戯曲の隙間

久しぶりに戯曲を書いた。

ここ最近、小説ばかり書いていたのでなかなかに勝手が違う。

考え方はいろいろあるけど、自分は演劇は役者の為のものだと考えている。

だから戯曲は設計図にすぎない。

具体的に言えば、感情表現は役者にゆだねる。

ここが小説との大きな違いだなと思う。

一人称小説などを書いていると、感情の動きを書き込むことが多い。(特に純文学と呼ばれるジャンルはそうだ)

しかし、戯曲で

もっとみる
あなたの記事も読ませて頂きますね。
3

僕たちの居る風景Ⅱ

短編戯曲/作・高山遥/時間・5分

【場所】
      噴水のある公園

【人物】
 ・重盛・・・大学生
 ・藤田・・・同
 ・小夏・・・同
 ・管理人のおじさん(もしくはおばさん)

舞台中央に噴水(もしくはその一部が客席から見えている)
近くにはベンチが2、3脚置かれている。噴水のわきには花束。
大学生の藤田がベンチに腰掛け、重盛を待っているところから始まる。
開幕後、やや間があって重盛が登

もっとみる
ありがとうございます!
1

多美子の逡巡:戯曲(3200字)

登場人物
多美子 エンジニア(助手)
ローリンゲン教授 インテリ教の最高権威
ノベール 正体不明のインフルエンサー

あらすじ(舞台背景)
 世界を一瞬のうちに破滅させる兵器の開発に、多美子はエンジニアとして携わっていた。なぜこんな仕事に就いているか。それが神の意志に他ならないと考えているからだ。罪悪感に苛まれることはない。この兵器が産声を上げる前から人類は永く、殺し合いに殺し合いを重ねてきた。そ

もっとみる
うれしいです。胸に沁みます。
5

箱の中の猫と袋の中の鼠

男:彼女と喧嘩したんだ。なんか急に怒り出してさ。
女:それ絶対急じゃないよ。
男:は?だって家でくつろいでたら帰ってきた彼女が「皿ぐらいあらえ」って言い出して。
女:うわ
男:しかも近くにあったリモコン俺に投げてきたんだぜ?
女:うーわかわいそ
男:だろ?
女:いやお前じゃない
男:仕方ないから「わかったよ洗うよ。でもリモコン投げるなんて野蛮だ。そもそも俺は疲れてるんだぞ?」って言ったらもっと怒っ

もっとみる

短編戯曲「大河」

短編 大河

作 細田拓海

ある夜。男と女が電話をしているようだ。

男  そこがどこなのか、わからなかった。
   見当もつかなかった。
女  ふーん。
男  向こう岸がずっと遠くに見えて、
   渡るのにきっと何時間もかかる。
女  そこには一人だけ?
男  いや、他にも。川を渡っていく人たち。
女  舟で?
男  歩いて。
女  歩いて?
男  多分、歩けるぐらい浅い川なんだと思
   う

もっとみる

「かもめ」のはなし

Adobeのイラストレーターを使っていると夏目漱石の『草枕』にばかり遭遇するのですが、冒頭中の冒頭にしか辿り着かず、いつも山路を登っているだけです。イラレが使いこなせるようになったらもっと先まで出てくるのかもしれませんが、そんな気配もないので本を読むことにしました。意地を通すのは窮屈ですから。

ちょうど一年前くらいに、チェーホフの『かもめ』漬けになっていました。お芝居を観に行くための予習として読

もっとみる
嬉しいです!
5

戯曲を書いてみよう その2

前々から興味があった「戯曲を書く」ということを、遂にやってみた。

(感想お待ちしております!)

いざ書いてみるとこれがとっても楽しくて、設定が身近だったってこともあり、止まることなく最初から最後まで書けてしまった。(出来はともかく)

友人に見てもらった。
面白かったとの感想をいただいた。
調子に乗ってまた書きたいと伝えると、今度は「三角関係」を書いてほしいとのリクエストをいただいた。
別に「

もっとみる
スキスキスースキスースキスー

戯曲を書く楽しさを知ったおじさん40歳、夏。
友人から「三角関係」というお題をいただいたので、
今度はそんな感じの戯曲を書いてみようと思う。
三角関係と言っても恋愛ものに限らず。
部長と課長と係長のおっさん物語でも可。
楽しみ楽しみ。

嬉しくて失神しちゃう

細胞膜を超えて

河川敷に腰掛ける中学生2人
A「あんた塾は」
B「さぼり」
A「殺されんじゃん」
B「それな」

B「宇宙ってどこまであると思う」
A「どこまでも」
B「考えろよ」
A「考えたよ、ないんじゃない?境なんて」
B「あるだろ」
A「なんでわかんだよ」
B「ないとも言い切れないだろ」
A「…うん…?何急に」
B「いや、そういう本読んだんだよ」
A「宇宙の本?」
B「そんなかんじ、宇宙の真理、てきな」
A

もっとみる

干からびたナス 完全版

干からびたナス          

                 中村 哲人

登場人物
   長七郎・・・30歳。長男。かなり不細工。生真面目。フリーター。
   みさき・・・28歳。次男。チャラい。モテる。不動産関係の仕事をしている。

   2010年。東京、笹塚のボロアパートで二人暮らし。

第一幕
   

   北沢ハウス202号室。間取りは2k。半分は小綺麗、半分はゴミ屋敷。

もっとみる
嬉しくて失神しちゃう