渡邊惺仁

30代を歩く医師・占い師。専門領域は呼吸器内科学、漢方医学、タロット、医系四柱推命。好…

渡邊惺仁

30代を歩く医師・占い師。専門領域は呼吸器内科学、漢方医学、タロット、医系四柱推命。好物は活字。趣味は人助け。2児の父。エッセイを中心に医術と占術にも触れていきます。フォロー頂けると何かに役立つ情報が流れてくるかも。依頼は seiji.wtn@gmail.com まで。

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■アカデメイアは「交流の場」です。  目的地は善と徳。理想に本気で挑みます。 ■趣旨  リアルで話せない事や相談できない内容も、この場所では語り合うことができます。発信しづらいけど誰かに聴いてほしいこと、公開したら炎上しそうだけど実は抱えている自分の思考、思想、哲学、悩み事。  「誰にも言えない」から解放される交流の場、それが私たちの「アカデメイア」です。   ■開設者の役割  サークル内での自由な交流を促進します。  否定や批判よりも対話を目指します。  公開記事・コメントより深く切り込みます。  医療裏情報、ギリギリラインまで話します。  医療関連の質問にも可能な限り答えます。 ■問題には4つの視点からアプローチします。  ①西洋・東洋医学的視点  ②心理学・哲学的視点  ③タロットを専門とする占い師の視点  ④生来の体質による霊的視点 ■参加条件  アカデメイアの方針に共感いただけること  善と徳を目指すこと ■参加費 月額100円  学問は貧富によらず、学ぶ意志のある者に開かれるべきと考えています。経済的事由により支払いが困難な場合には別途ご相談ください。

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  • 図書館【アカデメイア共同運営マガジン】

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    図書館は知の宝庫。noteの世界に存在する記事を集めて保存します。『アカデメイア』の有志が管理する共同運営マガジンです。

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星新一と小論文、模倣の風景

 私と星新一先生の作品との邂逅は、小学5年生の夏でした。  宮沢賢治をはじめ基本的な児童文学に触れながら、ミヒャエル・エンデから海外文学作品にも手を伸ばして次々と読んでいたその頃、短編よりさらに短い「ショートショート」との出会いは衝撃的なものでした。  この短さに凝集された物語。  それ一本で長編も書けそうなアイデアが次々と繰り広げられる世界に、私は夢中になりました。小学校を卒業するまでには「1001編」と称される星新一作品を読了し、すっかり星新一然とした思考に染まっていま

    • 「そうあれかし」と人生は。

       その日、息子は慟哭しました。  4歳児の小さな体躯を縮めながら、積もりに積もった思いの丈を絶叫しました。 「おれのジンセイはサイアクだ!!」  戯言と聞き流すことのできない緊迫した空気を、彼はその身に纏っていました。 「おれ、の、じんせいは、さい、あくだ。」  彼は同じ台詞を再び言葉にしましたが、嗚咽が混ざって先程よりも細切れに掠れた声でした。その夜、妻は外出していましたから、部屋には息子と娘と私の3人です。妹と仲良くしようと工夫する姿をみましたが、あわや彼の本は

      • 弱い犬ほど、よく吠える。

         クレーマーが居りました。その瑣末な問題を受け流すのは容易いことですが、ある程度の時間は取られます。  特定の誰かのことではないけれど、彼らの特徴をひとつ挙げるなら、よく吠えるということです。  それで怒鳴ったり暴力に走ったりする人は、知性の低さを衆目に晒しているだけなのだけれど、不憫なことに自分では気付くことができません。  識字率は高くとも読解力の乏しい人の多い本邦では、話の通じない相手というのが居ります。  もし「自分は大丈夫だろうか」と心配にされる方がいらっし

        • 色の名、色々。

          「どうしてミドリなのにアオシンゴウなの?」  信号機を前に息子が訊ねます。私は幾度か疑問を呈しては解決しなかった記憶を紐解いて、技術的なことだったか、法律的なことだったか…と悩みながら、調べても忘れてしまうような内容だったような気もしてきて、素直に応えます。 「調べたような気がするけど忘れちゃったよ。」 「ズコー。わすれたんかーい。」 「どうしてだろうね。どうしてだと思う?」 「うーん…わかんない。ミドリだなっておもう。」 「だよなぁ。」  情報を収集して正誤を

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        メンバー特典記事

          「死」の恐怖と不眠の話【漢方医放浪記】

           もうすぐ自分は死ぬのだ、と彼は項垂れました。齢90を越える老人の痩せた手は僅かに震えながら、その眼差しは私を刺しました。  とにかく具合が悪そうだと救急車を呼んだ家族のことを、私は咎める気になれませんでした。  医学的には緊急性のカケラもありません。血液検査も画像検査も心電図も何もかも、異常らしい異常はありません。元々の心疾患の影響はあるものの、それが急激に悪化した様子はみられず、腎硬化症なのか慢性腎臓病らしくはありますが、だからといって何をすることもありません。循環器

          「死」の恐怖と不眠の話【漢方医放浪記】

          夜泣きを治す話【漢方医放浪記】

          「とにかく、寝てくれないんです。」  そう言った彼女の表情は疲弊と悲観の色をしていました。  1歳2ヶ月になる息子さんは新生児期から「カンの強い子」と言われ、すこしの刺激でも覚醒しやすく、寝付きには時間がかかり、夜泣きも激しかったそうです。それが1年2ヶ月続き、彼女は慢性的な睡眠不足のために、せっかく復職した仕事も辞めざるを得なくなったと聞きました。  近所の小児科に相談したら「成長と共に治る」と言われてそれっきり。漢方を使う小児科に行き着いて色々試してもらったけれど全

          夜泣きを治す話【漢方医放浪記】

          鍼と薬の境界/灸の話 【漢方医放浪記】

           江戸時代の医学書を紐解くと、医家(医師)の残した記録の中に、灸の記載が想像以上に多いことに気付きます。  鍼灸学と漢方医学は異なる発展を遂げてきましたが、この差別化は江戸時代には既に確立されていたようで、鍼灸と漢方薬の境界にあったのが「灸」であったのだろうと考えます。  江戸時代の名医・有持桂里も鍼治療が必要な場合には鍼灸師に依頼していたという話があります。それは専門分野の棲み分けだったのか、技術レベルの差があったのか、今となっては知る由もありませんが、そういう時代背景

          鍼と薬の境界/灸の話 【漢方医放浪記】

          白い巨塔という現実

           思い出話をしましょう。  テレビドラマでも話題になった『白い巨塔』は鬼才・山崎豊子先生の最高傑作のひとつです。不朽の名作である同書を初めて読んだのは高校に入学して間もない頃でした。医療の裏側を見たような臨場感と人間の欲望や謀略の錯綜は、そのすべてを理解することはできずとも、実に刺激的な体験でした。  医師として働いてきて思うのは、白い巨塔はほぼ事実を書いた小説であろうという感想と、事実は小説よりもヤバいということです。  日本の大学の役職を整理しましょう。  200

          白い巨塔という現実

          医療雑記 感染症の話

           色々なところで静かな医療崩壊が起きています。それは今に限ったことではないし、パンデミック前からギリギリアウトな医療圏も数多くありましたから、今更何を…と感じる方もいらっしゃることでしょう。  最近の感染症動向や医療の闇について、書き連ねてみようと思います。 (センシティブな内容が含まれるため、鍵をかけさせていただきます。)

          医療雑記 感染症の話

          胡麻通りの日常、朝の会話

          胡麻通りの日常、朝の会話

          胡麻通りの日常、朝の会話

        記事

          科学という病、非科学という狂信

           現代文明の根幹には科学礼賛の精神があります。便利な社会生活にとって科学は不可欠な学問であって、数値で表現可能なあらゆる指標が、我々人類が豊かになってきていることを示します。  科学とは不便なものです。  直感的に「だってそうでしょ」と思うようなことでも、仮説検証によって正誤を証明しなければならないからです。ヒトの思い込みは間違うことが多いものですから、厳密な基盤がなければ矛盾なき科学という世界を構築することは叶いません。  理想世界と現実世界には、誤差があります。

          科学という病、非科学という狂信

          年齢を理由に諦めない話

           生老病死は不可避の宿命です。  人は必ず老い、病み、死を迎えます。然れども天寿の有り様は千差万別であって、実年齢のみで線引きできるような代物ではありません。加齢によって何が起き、故にどうなのかという視点を私は重視します。  ある日、100歳に近い老女の診療相談を受けました。新型コロナウイルス感染症を罹患して肺炎を発症して2週間、一向に改善せず治療に難渋しているといいます。元々は自宅で生活できていた方で、家族は「積極的治療」を希望しているとのこと。  さて、100歳に高

          年齢を理由に諦めない話

          のらりくらり1000日目

           昨日呟いたら999日と表示されて、すると翌日の投稿は1000日連続と気付いて筆を執りました。  短文でお茶を濁す頻度は増えたけれど、元来三日坊主であった私には信じ難い道程です。文章を書き投稿するという行動の習慣化を達成しました。  続けたら何か変わるかもしれないという淡い期待を胸に歩み、1000日前と比べると随分色々な変化が起きていることに気付きます。  何が変わったか、なんて書き始めると自分語りウゼーですので割愛いたしますが、兎も角私にとって好ましい変化が幾つも起こ

          のらりくらり1000日目

          夜の動物たちを観てきました。昼にはじっとしている夜行性の彼らが活発に動く様相は見事なもので、子どもたちは目を見張り歓声をあげておりました。夕暮れから夜を満喫して帰路に着くと、余程疲れたのかスウと寝落ちた小さな身体をみて、あゝ人も動物に相違ないと妙に納得致しました。

          夜の動物たちを観てきました。昼にはじっとしている夜行性の彼らが活発に動く様相は見事なもので、子どもたちは目を見張り歓声をあげておりました。夕暮れから夜を満喫して帰路に着くと、余程疲れたのかスウと寝落ちた小さな身体をみて、あゝ人も動物に相違ないと妙に納得致しました。

          世紀末妄想録

           暗黒の厨二時代から続く、ひとつの癖がある。  それは現代文明が終焉を迎える世紀末ヒャッハー的展開になったときに、自分が如何に生存していくかという妄想である。  一年ほど前にも似たような記事を書いたことを思い出し、読み返しながら何言ってんだコイツと自嘲気味にリンクを貼って、性懲りもなく世紀末妄想録を再び執筆しようと決めた。  私にとって世紀末という世界観は『北斗の拳』を拠り所にするもので、文明社会の荒廃した地球という観点で論ずるならば、例えば『風の谷のナウシカ』や『AK

          世紀末妄想録

          8月15日の話

           終戦記念日、という言葉を祖父は嫌いました。  大正に生まれ令和に他界した祖父は医業の傍ら執筆活動を続けていましたが、遺作となった出版物は自身の体験を基にした歴史小説でした。  大東亜戦争という言葉にこだわった祖父の立場は右側に大きく寄っていたものの、それは大日本帝国の日常であったと想像します。  善悪も正誤も立場や時代で変わります。  今日は戦争が終わった日ではないことと、そして日本国憲法が極めて歪な成り立ちをしているという史実を、祖父に代わって記します。 『堪ヘ

          8月15日の話

          蝉を捕まえて観察しますと、胸のあたりがぷるぷる震えて鳴く様子とか、樹液を吸うための細長い口とか、そういった細部に気付きまして、息子は一言「なんかコワイ」とぷるぷる震えながら虫籠を凝視して自然に帰すと言うものですから、そっと見守る中でジジッと飛び立ち木漏れ日に消えた夏の朝でした。

          蝉を捕まえて観察しますと、胸のあたりがぷるぷる震えて鳴く様子とか、樹液を吸うための細長い口とか、そういった細部に気付きまして、息子は一言「なんかコワイ」とぷるぷる震えながら虫籠を凝視して自然に帰すと言うものですから、そっと見守る中でジジッと飛び立ち木漏れ日に消えた夏の朝でした。

          息子4歳、成長期。靴と靴下がサイズアウトしたと思ったのも束の間、帽子もサイズアウトしてちょっと浮かんでいることに気づきました。 買いましょう、帽子!

          息子4歳、成長期。靴と靴下がサイズアウトしたと思ったのも束の間、帽子もサイズアウトしてちょっと浮かんでいることに気づきました。 買いましょう、帽子!

          暑過ぎて室内で過ごす休日。ボードゲームに花が咲きます。ペンギン落としにハマる娘、将棋にハマる息子。矢倉棒銀が形になりつつあります。ひとしきり2人で絵を描いた後に、娘のエンドレスピタゴラスタイムが始まりました。息子は平仮名を書く練習中。

          暑過ぎて室内で過ごす休日。ボードゲームに花が咲きます。ペンギン落としにハマる娘、将棋にハマる息子。矢倉棒銀が形になりつつあります。ひとしきり2人で絵を描いた後に、娘のエンドレスピタゴラスタイムが始まりました。息子は平仮名を書く練習中。

          薬膳の考え方を食卓に取り入れますと、やはり効果を実感します。今日は疲れた胃腸に生姜&山椒の炊き込みご飯。蕪と茸の味噌汁に糠漬けを添えて、主菜は鯖を焼きました。うまし糧。

          薬膳の考え方を食卓に取り入れますと、やはり効果を実感します。今日は疲れた胃腸に生姜&山椒の炊き込みご飯。蕪と茸の味噌汁に糠漬けを添えて、主菜は鯖を焼きました。うまし糧。

          子どもらと昼寝過ぎて夕暮れに起きたときの戸惑いを、素麺茹でて竹輪磯辺揚げして誤魔化す夏の夜プライスレス。

          子どもらと昼寝過ぎて夕暮れに起きたときの戸惑いを、素麺茹でて竹輪磯辺揚げして誤魔化す夏の夜プライスレス。

          不埒者の祓い方

           性善説が敗北して久しく、世の中には数多の不埒者が蠢いております。身近なところにも居るでしょう、厄介な人物が。人生最大のストレス要因が人間関係であることは明白で、良好な人間関係の有無は健康寿命にも大きな影響を与えます。  孤独の回避は比較的簡単で、第一に人と連絡を取る習慣です。メールやチャットより電話推し。詳細は忘れましたが、心理学者のソニア先生が研究成果を報告していたと思います。人間関係は自動的に享受できるものではなくて、双方向性の、ある種「努力」のようなものがあって始め

          不埒者の祓い方