仮令永劫を願えども、只一切は過ぎて行く。
人の死に触れる度に、生命の有限性を感じます。人に与えられた僅か数十年の寿命は一閃の霆に等しく、遥か永劫を生きる天体や宇宙の視点に還れば、文明の栄枯盛衰さえ瞬きに満たない刹那でしょう。
私は経験的に生命体を生命たらしめる魂の存在に肯定的立場をとりますが、魂それ自体は物質とは異なる位相にあるように感じます。魂は生命の輪を流転し、しかし自我や記憶が継承されることはありません。何れも脳や身体という物質に刻まれる情報である以上、器を離れて存続することは有り得ない。そう考えるのが現