杜若(かきつばた)

40代の会社員(男性)です。 美術館や伝統芸能、最近は演劇に関心を持っています。鑑賞記…

杜若(かきつばた)

40代の会社員(男性)です。 美術館や伝統芸能、最近は演劇に関心を持っています。鑑賞記録をつけていますが、時間が無かったり、理解不足だったりで、メモにとどまっていることもあります。 もっと文献を読んで勉強していきたいです。 どうぞよろしくお願いします。

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最近の記事

【演劇】猿女版 火の鳥 〜鳳凰篇〜(サルメカンパニー)

 2024年7月20日(土)、21日(日)に、池袋の東京芸術劇場シアターウエストで『猿女版 火の鳥~鳳凰篇~』を観劇しました。感想を残します。  4日間の公演で21日(日)が千穐楽でした。 ■はじめに 本作は、手塚治虫(1928〜1989)の漫画『火の鳥〜鳳凰篇〜』を原作としています。本公演の公式HPにも『火の鳥』連載70周年記念とありました。公演団体としては、「サルメカンパニー」と「ハピネット・メディアマーケティング」のタッグ公演とありました。  「鳳凰篇」は『火の鳥』

    • 【演劇・感想】江戸時代の思い出(ナイロン100℃)

       2024年7月16日(火)、下北沢の本多劇場で、ナイロン100℃の『江戸時代の思い出』を観劇しました。記録を残します。  東京公演は、7月21日(日)までで、その後、新潟、兵庫、北九州と続くようです。 ■はじめに ナイロン100℃は、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが主宰する劇団です。作風を人づてに聞いたり、調べたりすると「ナンセンスコメディ」とありました。  しかし、私は、あまり「お笑い」に強くありません。しかも、ナイロン100℃の舞台を観るのは初めてです(※本記事の最

      • 【読書】ちいさな死神くん

         2024年7月15日(日・祝)、絵本の『ちいさな死神くん』を読みました。メモを残します。 ■絵本『ちいさな死神くん』について(1)絵本の概要  講談社から出版されている絵本です。作:キティ・クローザー、訳:ときありえ、とあります。  下に、①講談社の絵本のページと、②キティ・クローザーさんのWikipediaのページのリンクを貼ります。絵本の裏表紙にも記載があり、それによると、クローザーさんは、1970年、ベルギーのブリュッセル生まれ。現在は、オランダに在住だそうです。

        • 財布に新しいバージョンのお札が混ざっていて、海外の紙幣や偽札を掴まされたのかと(←表現が悪くてすみません)驚きました。駅で切符を買う機械に入れて使えることを確認。安心した次第です。

        【演劇】猿女版 火の鳥 〜鳳凰篇〜(サルメカンパニー)

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          【演劇】正三角関係(野田地図)

           2024年7月13日(土)19時の回に、野田地図の『正三角関係』を観劇してきました。公演は7月11日(木)に始まったばかりです。メモや感想を残します。  本作は、ドフトエフスキーの小説『カラマーゾフの兄弟』をベースとしています。同小説の流れを知っていると(知らなくてもよいかもしれませんが)、入りやすかったように思います。  また、この記事の後半にもネタバレ箇所が出て来ると思いますが、これからご覧になる方は、ネタばれなく観劇した方が面白いように思う作品でした。私自身、他の方

          【演劇】正三角関係(野田地図)

          【雑記】AI・ChatGPTを使って思ったこと

           仕事でChatGPTを使い「AI(人工知能)って、頭がいいなぁ。」と思うことがあったので、記載します。多くの人が既に実感していることなのかもしれませんが。  対象業務は「議事録作成」です。  そもそも、Teamsで会議を開くと、録音録画が出来て、スクリプト作製(文字起こし)までしてくれます。私は、そのスクリプトを、以下のような点から議事録の体裁にするのですが、全部録音されていることもあり、それを聞き直すなど、逆に時間がかかってしまう部分がありました。  しかし、案の定、

          【雑記】AI・ChatGPTを使って思ったこと

          【歌舞伎】『鞘当』『中村獅童の HOW TO かぶき』など(松竹特別歌舞伎)

           2024年7月6日、埼玉県川越市の「ウェスタ川越」で、「松竹特別歌舞伎」を観ました。今回の「松竹特別歌舞伎」は、6月30日(日)から7月31日(水)まで全国22会場で開催される、中村獅童さん出演の巡業公演です。  私が住んでいるのは埼玉ではないのですが、後述するように、演目の『鞘当』『中村獅童の HOW TO かぶき』に関心が(すごく)あり、頑張って行ってきました。以下、記録を残します。 ■演目について 演目は以下のとおりです。順番を変えて感想などを記載しようと思うので、

          【歌舞伎】『鞘当』『中村獅童の HOW TO かぶき』など(松竹特別歌舞伎)

          【雑記】文楽と歌舞伎の違いについて思うこと

           私が、文楽や歌舞伎を見始めて2年ほどたちました。どちらも江戸時代から続く伝統芸能です。今回は、この二つの違いについて、最近思ったことを一つ記載します。  それは、「概念」の伝わりやすさやストレートさについてです。文楽の方が歌舞伎よりストレートに伝えてくるように私は感じます。  よい例がすぐに思いつかず恐縮なのですが、「江戸時代は、ここまで主君への忠義を重んじていたんだ!」と驚くのは、文楽の方が多いです。  この理由として、仮説を一つあげると、「人形」を介していることです。

          【雑記】文楽と歌舞伎の違いについて思うこと

          【読書】刺青(谷崎潤一郎)

           2024年7月5日(金)、時間の合間に、谷崎潤一郎の短編小説『刺青』を読みました。立東舎の「乙女の本棚」シリーズです。絵本でもあり、イラストレーター・夜汽車のイラストも楽しむことが出来ます。 ■あらすじ■感想 箇条書きですが、記載します。 ①嗜虐性?  上記したあらすじもそうですが、新潮社のホームページにも、「肌をさされてもだえる人の姿にいいしれぬ愉悦を感じる刺青師清吉」とあります。  こういう感覚をどういう言葉で表現すればよいのか、私は考えました。「サディスティック

          【読書】刺青(谷崎潤一郎)

          【能楽】弱法師・文荷

           2024年7月3日(水)、国立能楽堂で、能『弱法師』と狂言『文荷』を観ました。公演の順番は、狂言→能でしたが、思うところもあり、能から記載します。 ■能『弱法師』について(1)はじめに  私は、2年前から能を観るようになったのですが、その当時から「この演目は観てみたい。」と思っていた演目がいくつかあります。『弱法師』もその一つです。まず、言葉として「弱法師」を調べました。  能の作品の中では、盲目であることも、よろよろする理由の一つでした。 (2)観たいと思っていた

          【能楽】弱法師・文荷

          【演劇】帰って来た蛍 〜永遠の言ノ葉〜

           2024年6月30日(日)、六本木の俳優座劇場にて、カートエンターテイメント プロデュース『帰って来た蛍』を観劇しました。第二次世界大戦期の特攻隊員たちの物語です。  平成20年の初演から、今回で8回目の再演となるそうです。私は最近観劇が多く、今回は見送ろうと思ったのですが、知覧や万世にも縁があって特攻平和会館など見学したこともあり、今回の観劇に至りました。言葉など懐かしく思うところも多かったです。以下、記録を残します。 ■はじめに、あらすじ等 昭和20年の春から夏にか

          【演劇】帰って来た蛍 〜永遠の言ノ葉〜

          【狂言・読書】茶壺

           2024年6月29日(土)、国立能楽堂で、狂言『茶壺』を観ました。記録を残します。 ■狂言『茶壺』について(1)あらすじ (2)配役、公演時間等 ・大蔵流 ・シテ/すっぱ  … 山本 則孝 さん ・アド/使いの男 … 山本 凛太郎 さん ・アド/代官   … 山本 則秀 さん ・上演時間は約25分でした。 (3)関心をもったきっかけ  私が、狂言『茶壺』に関心を持った理由は、2つあります。  1つは、書店で後述する絵本を見かけたことです。「どんな狂言かな?」と感心

          【狂言・読書】茶壺

          【歌舞伎】妹背山婦女庭訓 三笠山御殿(2024年6月歌舞伎座)

           2024年6月、『妹背山婦女庭訓 三笠山御殿』を観て思ったこと、考えたことを記載します。一幕見席から観劇しました。 ■妹背山婦女庭訓について(1)全体像(2)今回の上演場面について  全五段のうち、今回の「三笠山御殿」は四段目の後半です。お三輪を六代目中村時蔵さん(もと梅枝さん)が演じられました。  少し長いですが、あらすじを記載します。今回はネタばれありです。 ■感想など(1)昨年、初めて観たとき  この「三笠山御殿」を私が初めて観たのは、昨年の国立劇場で、お三輪

          【歌舞伎】妹背山婦女庭訓 三笠山御殿(2024年6月歌舞伎座)

          #NODA・MAP 『#正三角関係』のチケットは本日販売でしたが即完売で購入出来ず。立ち見(コスパよし)でもよいので当日券に並んでみようと思います。私だけか大劇場だからか、#野田秀樹 の舞台は真ん中より前から観た方が良い気がします。いつも後ろなので、いつか前の方で観てみたいです。

          #NODA・MAP 『#正三角関係』のチケットは本日販売でしたが即完売で購入出来ず。立ち見(コスパよし)でもよいので当日券に並んでみようと思います。私だけか大劇場だからか、#野田秀樹 の舞台は真ん中より前から観た方が良い気がします。いつも後ろなので、いつか前の方で観てみたいです。

          【雅楽】源氏物語を聴く(伶楽舎)

           2024年6月1日(金)、四谷区民ホールで、伶楽舎雅楽コンサート『源氏物語を聴く』が開催されました。本公演のチケットは、早めに完売しており、私も当日券に並びました。記録を残します。 ■今回のコンサートについて 今年の1月にも国立劇場主催で『源氏物語』を主題とする雅楽コンサートがありましたが、今回の伶楽舎のコンサートは、『源氏物語』作品内における演奏・合奏場面を、物語に沿って再現したところに面白さ(凄さ)があると思います。  特に、「若菜下巻」に出て来る「女楽」を再現する『

          【雅楽】源氏物語を聴く(伶楽舎)

          【歌舞伎】上州土産百両首(2024年6月歌舞伎座)

           2024年6月、歌舞伎座4階の一幕見席から観劇しました。「これから、こういう方向で歌舞伎などを観ていきたいな。」と方向性で考えることがありましたので、記録を残します。 ■上州土産百両首 記録を残す演目は、『上州土産百両首』です。昼の部1つ目の演目で、95分と短めでした。幼馴染の男性二人の人情噺です。 (1)あらすじなど  正太郎は頼れる兄貴分、牙次郎はドジな弟分という役柄です。それぞれ、中村獅童さんと尾上菊之助さんが演じられていました。余談ですが、十二月大歌舞伎に上演

          【歌舞伎】上州土産百両首(2024年6月歌舞伎座)