平泳ぎ本店 H i r a o y o g i C o .

東京で2015年より活動開始。メンバー全員が俳優であり、俳優主体の創作を行っています。…

平泳ぎ本店 H i r a o y o g i C o .

東京で2015年より活動開始。メンバー全員が俳優であり、俳優主体の創作を行っています。 俳優自身の発想を基にディバイジングで様々な演劇手法を駆使しつつ、凝ったシーンを造形していく創作方法に特徴があります。 「真剣に演劇について悩んで、真剣に演劇を愛する」(クリス・グレゴリー氏)。

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向こう10年間の計画に向けて、平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.の活動をサポートしていただくための、日々の活動報告です。 毎日の連載と、不定期の活動報告などをお届けします。 舞台芸術、演劇や文化に関心のある方にご参加頂ければ幸いです。

  • かえるのおたま

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「かえるのおたま」について。

平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.として2024年からいよいよ、これから10年間の目標に向けてより具体的な活動を充実させていくことができればと考えるようになりました。 1.【10年間の活動目標】 2.【「かえるのおたま」をはじめます。】 1.【10年間の活動目標】 平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.は2015年より東京で演劇活動をつづけて来ましたが、いろいろな場所でのさまざまな出会いを経て、これからの10年間で三つのことを叶えたいとはっきり考えるようになりました

    • 20240923 なんでまた今年豊岡へ

      Photo by Kyono Hirose 豊岡演劇祭のプロデューサーの方がたまたまうちの劇団のメンバーと学生時代の同期ということで、その方からフリンジに参加するでもなく、まして公式プログラムでもなく「あなた方はなんでまた今年豊岡へ?」という質問を受けた時に、同期の彼と、もう一人うちのメンバーと、そして私と、何度かに渡ってことの経緯を説明してみたものの一向に釈然としないので、お互いに狐につままれたような気持ちになったのがちょっと可笑しかった。 ▼元々なんのあてもあったわけ

      • 20240922 2024年豊岡行⑤

        photo by Kyono Hirose 豊岡での最終日は今回の豊岡訪問の最大の目的でもある奥野衆英さんのトークプログラム『22年のフランスでの経験が語るアヴィニョンOFF演劇祭の魅力と豊岡演劇祭の未来』のお手伝いへ。 ▼会場は平田オリザさんが学長を務められる芸術文化観光専門職大学の劇場ロビーでした。 ▼90分という時間ではちょっと足りないくらい、ものすごく充実した内容のトークプログラムでした。パリを拠点とする奥野さんにとって、同じフランス国内でもアヴィニョン演劇祭と

        • 20240921 2024年豊岡行④

          photo by Kyono Hirose 1日目の感触を踏まえて、もう少し行き交う人たちとコミュニケーションをとって、そこからゆるやかにパフォーマンスの上演へとつなげる形へとすこし調整して二日目を迎えました。 ▼お店の入り口にはなぜかカマキリがずっといて、なんとなく我々を見守ってくれているかのような安心感を感じながらの上演でした。 ▼会場となったApartmentの奥にはもともとイカ漁船のライトを作っていた工場があり、今は鎌倉の会社の方が借りられているそうです。 ▼

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        • 2024年5月11日 オープンリハーサルのお知らせ

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          20240923 なんでまた今年豊岡へ

          Photo by Kyono Hirose 豊岡演劇祭のプロデューサーの方がたまたまうちの劇団のメンバーと学生時代の同期ということで、その方からフリンジに参加するでもなく、まして公式プログラムでもなく「あなた方はなんでまた今年豊岡へ?」という質問を受けた時に、同期の彼と、もう一人うちのメンバーと、そして私と、何度かに渡ってことの経緯を説明してみたものの一向に釈然としないので、お互いに狐につままれたような気持ちになったのがちょっと可笑しかった。 ▼元々なんのあてもあったわけ

          20240923 なんでまた今年豊岡へ

          20240922 2024年豊岡行⑤

          photo by Kyono Hirose 豊岡での最終日は今回の豊岡訪問の最大の目的でもある奥野衆英さんのトークプログラム『22年のフランスでの経験が語るアヴィニョンOFF演劇祭の魅力と豊岡演劇祭の未来』のお手伝いへ。 ▼会場は平田オリザさんが学長を務められる芸術文化観光専門職大学の劇場ロビーでした。 ▼90分という時間ではちょっと足りないくらい、ものすごく充実した内容のトークプログラムでした。パリを拠点とする奥野さんにとって、同じフランス国内でもアヴィニョン演劇祭と

          20240921 2024年豊岡行④

          photo by Kyono Hirose 1日目の感触を踏まえて、もう少し行き交う人たちとコミュニケーションをとって、そこからゆるやかにパフォーマンスの上演へとつなげる形へとすこし調整して二日目を迎えました。 ▼お店の入り口にはなぜかカマキリがずっといて、なんとなく我々を見守ってくれているかのような安心感を感じながらの上演でした。 ▼会場となったApartmentの奥にはもともとイカ漁船のライトを作っていた工場があり、今は鎌倉の会社の方が借りられているそうです。 ▼

          20240920 2024年豊岡行③

          photo by Kyono Hirose 豊岡滞在の三日目はいよいよカバンストリートのApartmentでパフォーマンスをやってみる日、でした。この日お店はお休みだったため、1階のフロアをかなり自由に使わせてもらうことができました。 ▼店内の俳優が手に持っている柳は、実際にApartmentで作品を製作・販売されている方が育て、カバンの素材として使用されている柳でした。店内にディスプレイされているものを、快く使わせて下さいました。 伝統的な柳行李の技術を用いて柳と革を

          20240919 2024年豊岡行②

          photo by Kyono Hirose 豊岡の旧市役所庁舎も入り口が演劇祭仕様となっていてとてもかわいい。 ▼この日は奥野さんがパフォーマンスを上演される、豊岡のカバンストリートにあるApartmentという場所を訪問。 ▼突然の訪問だったにも関わらず快く迎えてくださったのがこのApartmentのオーナーであるMaison Def代表の下村浩平さんで、豊岡のカバンストリートの中にあって、スタンドアローンの気骨溢れるアーティストのための素敵な場所を運営していらっしゃ

          20240918 2024年豊岡行①

          photo by Kyono Hirose もろもろあって、一路豊岡へと来ているのだった。 ▼新幹線では何度も来たことがあったものの、正味くるまで行けるのかな、ということで陸路に挑戦してみたところ、休み休みで18時間掛かった。 ▼天候に恵まれ、遅れてきた夏休みのような形で関西の浜辺でちょっと遊んだりした。 ▼私以外のメンバーは、豊岡に来るのは今回が初めてだった。 ▼大きな目的としてはカバンストリートで奥野衆英さんのパフォーマンスの宣伝をすること、20日の奥野さんのト

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          20240920 2024年豊岡行③

          photo by Kyono Hirose 豊岡滞在の三日目はいよいよカバンストリートのApartmentでパフォーマンスをやってみる日、でした。この日お店はお休みだったため、1階のフロアをかなり自由に使わせてもらうことができました。 ▼店内の俳優が手に持っている柳は、実際にApartmentで作品を製作・販売されている方が育て、カバンの素材として使用されている柳でした。店内にディスプレイされているものを、快く使わせて下さいました。 伝統的な柳行李の技術を用いて柳と革を

          20240919 2024年豊岡行②

          photo by Kyono Hirose 豊岡の旧市役所庁舎も入り口が演劇祭仕様となっていてとてもかわいい。 ▼この日は奥野さんがパフォーマンスを上演される、豊岡のカバンストリートにあるApartmentという場所を訪問。 ▼突然の訪問だったにも関わらず快く迎えてくださったのがこのApartmentのオーナーであるMaison Def代表の下村浩平さんで、豊岡のカバンストリートの中にあって、スタンドアローンの気骨溢れるアーティストのための素敵な場所を運営していらっしゃ

          20240918 2024年豊岡行①

          photo by Kyono Hirose もろもろあって、一路豊岡へと来ているのだった。 ▼新幹線では何度も来たことがあったものの、正味くるまで行けるのかな、ということで陸路に挑戦してみたところ、休み休みで18時間掛かった。 ▼天候に恵まれ、遅れてきた夏休みのような形で関西の浜辺でちょっと遊んだりした。 ▼私以外のメンバーは、豊岡に来るのは今回が初めてだった。 ▼大きな目的としてはカバンストリートで奥野衆英さんのパフォーマンスの宣伝をすること、20日の奥野さんのト

          20240917 紙のさびしさ

          筋トレをしている人たちがよく使うものの例えとして「一枚ずつ紙を積み上げていく」というのがある。一枚ずつの紙の厚さはごく薄く、数枚積み重ねただけでちがいはわからないけれども、それが数百枚、数千枚となったときに大きな違いとなって現れる、というイメージである(鈴木雅さんやジュラシック木澤さんとかがよく言っている)。 ▼歴史をつくる、なんて大仰な言葉を使わなくても私たちの一人ひとりは絶えず歴史のただなかにいる。そこに存在して、日々を過ごしているだけで何かしらの歴史を担っているといえ

          20240916 旅と移動と食べ物と

          元々あまり旅慣れていたわけではないのだけれども、機会が重なってちょっとずついろんな場所へと行くようになり、旅っていいなと思うようになってきている。コロナ禍のGo Toトラベルとその時の仕事が重なって日本のあちこちに行くような機会があって、これまでにいけなかったような場所にも行けたりすることができたのだった。 ▼日本各地を旅していると思い出すのは寅さんのことである。寒い時期は南に、暑い時期は北へと移動する寅さんのスタイルは日本の気候に対して合理的でもあり、出かけていった先々で

          20240916 旅と移動と食べ物と

          20240915 ぬいぐるみの手ざわり

          ふとした拍子に自分の子供の頃を思い出してみるに、ぬいぐるみが手放せない子供だった。それも小学校4年生とかそれなりに大きくなるまで、クマのぬいぐるみが手放せなかった。そしてぬいぐるみを手放すか手放さないかという年頃までおねしょをしていた。 ▼ぽーくんというたぬきのぬいぐるみがおそらく初代で、そのすべすべとした肌触りが子どもの私を魅了した。たぬきの耳たぶが特にぷにぷにとして柔らかく、黒く固い鼻がアクセントとなってどれだけ触っていても飽きることがなかった。中の綿がへたってきたら祖

          20240915 ぬいぐるみの手ざわり

          20240914 親の心、

          二十歳をすこし過ぎた頃、東京へ出てすこし大人になった気持ちであらためて家族と話していた。私と姉たちとはすこし歳が離れているので、実感としてはほぼ一人っ子みたいな気持ちで育った部分があって、家族の歴史について実はあまり詳しく知らないという引け目があった。 ▼あらためて聞いてみると人間生きていればいろいろあるもので、どうやら父があまり家に寄りつかなかったり、それがもとで家庭内が揉めたり、というようなことがあったらしいのだけれども、私が生まれた頃にはすっかり落ち着いてしまっていて

          20240913 祭りの夜の暗さに

          小さな頃、夏の夜のお祭りが怖かった。近所のお祭りもなんだか怖かったし、旅先で見ていたよその街の夏祭りもなんだか怖かったことばかり覚えている。すこし大きくなって小学生、中学生くらいになるともう少しラフに楽しめるようになったものの根本的にお祭りはなんだか怖いもの、というイメージがあった気がする。 ▼それがなんでだかはわからない。お祭りを見て楽しそうにしている大人たちの気持ちがあんまりよくわからなかったし、みんなが夜遅くまで出歩いている感じもいつも通りではない気がしてあまり好きで

          20240913 祭りの夜の暗さに

          20240912 東京にて

          各国から集まっていた友達と色々と話しながらなんとか彼らの国へ行ったり、あるいは彼らと一緒に何かをするための助成金をいろいろ探して申請書をつくったりしている。探せばいろんな助成金がちゃんとあるので、あとはもう自分たちのやる気次第である。 ▼ほとんど地球の裏側からきている人たちもいたりして、それぞれにたくましく場所を運営していたりフェスティバルを主催していたりするので負けていられないというか、私も私の場所から何かを進めて行かなければという気持ちになっている。 ▼そうこうして山

          20240911 ”からだ”があるから

          恩田陸さんの『spring』を読んでいてとても印象に残っているのが、主人公が留学へと旅立つ時、空港で振り返って「俺の、先生!」と恩師に向かって言うシーンだった。「俺の、」「先生!」というそのふたことだけでその人が歩んで積み重ねてきた時間と、これから歩んでいくはずの長い長い道のりとが暗示される、とても素敵なシーンだった。 ▼『spring』だとバレエだけれども、なにかしらの表現をやっていて、心から「私の先生」と呼べる人がいるのは幸せなことだと思う。膝を折って教えを乞うことがで

          20240911 ”からだ”があるから

          20240910 サハリンへ、サハリンへ、サハリンへ

          「モスクワへ!モスクワへ!モスクワへ!」というのは言わずもがな、チェーホフの『三人姉妹』の台詞である。地方都市で誰もかれもが旅立っていくのを見送りながら、たぶん彼女たちが生涯戻れることはないだろうモスクワへの想いを口にする、有名すぎるシーンである。山の上の夏が終わり、旅立っていく人たちを見送る機会が増えると、いやおうなく『三人姉妹』のことが心に浮かぶ。 ▼旅立つ人たちにお別れをして、姿が見えなくなるまでずっと手を振る。それまでの賑やかさが嘘だったみたいにすこしずつ寂しくなっ

          20240910 サハリンへ、サハリンへ、サハリンへ

          20240909 揺さぶってほしいのだった

          「で、私はいったいこの作品で何を見ればいいんですか?」と、アフタートークのときに観客の方に聞かれたことがあった。その方が引き合いに出していたのが杉村春子さんやなんかの往年の名優の名前だったので、名優の名演技が観たいなら若手のこういう小劇場を見に来るのはそもそも筋ちがいだよな、と思いながらそのとき自分の考えていたことを答えたのだった。 ▼思えばその作品のタイトルからしてたとえば『女の一生』とか『ハムレット』とかではなくて『えのえを なれゐて』(2015年 早稲田小劇場どらま館

          20240909 揺さぶってほしいのだった