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意識的に自分の殻を壊す 私の習慣 その4.31 受験に集中した高校時代の自分を壊ずし知的自由を取戻した日々 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

 生まれてからずっと夢見ていた知的パラダイスたる大学。学生運動の名残が少し残っていて、立て看板も絶滅危惧種ながら若干残っていました。
 そこで意識的に自分の殻を壊し、親の説得も振り切って学生なりの手段で実社会に足を踏み出した話の続編。

経緯
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 ベビーブーム末期で受験戦争と言われた時代。意識的に自分の殻を壊し、バランスの取れた高校生活を選ばず、醜いまでに受験対策するということに。そのソリューションとして選んた駿台予備校が良かった…
 駿台での授業内容は大学での学究生活に向けての準備というスタンスでした。入試なんてその通過点で軽くこなせば良いだけという余裕。感動的ですら有りました。

 その辺りまではこちらをお楽しみ下さい。

 しかし小学生時代、スタートが2年遅れた分を取り戻せず、その2年遅れを最後まで背負って希望の大学に入学しました。そして、弱冠20歳にて4度目の

 意識的に自分の殻を壊す

です。このパターン4度目で習慣として定着しつつ有った時期。

 入試という他人の決めた知の体系から解き放って自分の知的欲求を基にした学究生活を取り戻す。それを真剣に追求しました。
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 学生課の紹介で自宅付近の卒業生が経営する中学/高校生対象の塾でのアルバイトが見つかり採用に。試用で夏期講習から授業を担当し生徒さんから感謝もされ、

教えるってとても充実感有る

と生まれて初めての仕事に感動していました。

親には学業に専念する様に言われたけれどこれで良い。
その辺りまではこちらも宜しければお楽しみ下さい。

 蔵書から頭の中が想像できた塾長とは毎回ノートに授業報告を書き提示するルーティンでした。その報告への文系修士の塾長からのコメントがまた痺れました。今思えばある意味で社会人としての新入社員育成指導を受けている感じでした。但し、指導にあたり、表現が小難しい。今思えば、塾長自身大学の研究員から直ぐに塾の経営に入ったので仕方ないのかも知れませんが、所謂(いわゆる)文系の研究室でのやり取りの延長という感じでした。

 例えば、使う言葉が…

 「老婆心ながら」位は漢字から意味が想像できますが、「カリスマ」という言葉は、知りませんでした。国語の辞書を引いても当時は「仮住」(仮の住まい)しか掲載されていませんでした。自宅にある父の広辞苑、と言ってもかなり古い版だったのですが、やはり「仮住」しか掲載されていませんでした。結局「現代用語の基礎知識」という本の新年度版が大学生協の書籍部に平積みになり、衝動買いして初めてその意味を知ったと記憶しています。事程左様にプロトコルが違う(意思疎通する言葉のお作法が異なる感じ)のが新鮮でした。
 また、流石先輩という感じで、文系なので理系の事は詳しくないとあっけらかんと認めていました。中学生の数学や理科を教えることもなく、そこは理系のチューターに任せていました。

知的レベルの高い人ほど知ったかぶりをしない

ということを初めて意識したのもこの時でした。知らないものは「知らない」とはっきり言うのは結構驚きでした。後に父もそうだったと気づくのですが。その頃までは多忙な父とは余り話すことは無く、そういう機会が無かったのです。一方母親は結構干渉してきますし、ある意味で知ったかぶりするタイプだったのでそれが普通だと思っていました。

 大学の研究室に入って、研究に対して突っ込んだ議論をする機会ができてからも矢張り

知的レベルの高い人ほど知ったかぶりをしない

ということを痛感しました。何処までが既知で何処を研究すれば良いか明確にする必要があるという意味では当たり前過ぎなのでしたが。
 知ったかぶりする母親に育てられたので、

知っている範囲で何とか答えるということをしなくていいんだ

と敢えて意識するようになりました。ある意味で入学試験対策も知識のない分野の問題が出て答案を書くときは知っている範囲で何とか答えるという訓練をしていた訳ですから。その時はつい半年前まではどっぷりその訓練の中に浸かっていたのだから、そりゃあ新鮮に感じるのも無理はないと今は思っています。(笑)
 大学卒業後社会人になっても何度かそう感じるシーンに出くわしました。鉄鋼、IT、総合商社とどの会社も知的レベルの高い人の塊でしたから。ビジネスの基本は法令遵守ですから、先ず曖昧さは排除するところから始めるのがお作法ということですね。

意識的に自分の殻を壊そうと入った塾講師の世界。
まだまだ貴重な体験が…

つづく

蛇足
 これを教訓に医療関係の質問に

「医者じゃないから分からない。」

と答えたら… 
酷く呆れられました。
研究でもビジネスでもないごく普通の…
日常生活では程々にと揺り戻した次第(笑)






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