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意識的に自分の殻を壊す 私の習慣 その4.30 受験に集中した高校時代の自分を壊ずし自由を取戻した日々 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

 生まれてからずっと夢見ていた知的パラダイスたる大学。学生運動の名残が少し残っていて、立て看板も絶滅危惧種ながら若干残っていました。
 そこで意識的に自分の殻を壊し、親の説得も振り切って学生なりの手段で実社会に足を踏み出した話。

経緯
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 ベビーブーム末期で受験戦争と言われた時代。意識的に自分の殻を壊し、バランスの取れた高校生活を選ばず、醜いまでに受験対策するということに。そのソリューションとして選んた駿台予備校が良かった…
 駿台での授業内容は大学での学究生活に向けての準備というスタンスでした。入試なんてその通過点で軽くこなせば良いだけという余裕。感動的ですら有りました。

 その辺りまではこちらをお楽しみ下さい。

 しかし小学生時代、スタートが2年遅れた分を取り戻せず、その2年遅れを最後まで背負って希望の大学に入学しました。そして、弱冠20歳にて4度目の

 意識的に自分の殻を壊す

です。このパターン4度目で習慣として定着しつつ有った時期。

 入試という他人の決めた知の体系から解き放って自分の知的欲求を基にした学究生活を取り戻す。それを真剣に追求しました。
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 大学には生活協同組合が有りました。食堂や文房具等の物販、書籍等を安い価格で提供していました。特に書籍部のヘビーユーザーで、1割引というのも魅力でした。
 また多機能コピー機が普及し始めた時代。まだまだジアゾ複写機(焼き複写機、青焼き機)も残っていました。

授業ノートの貸し借りや過去の期末試験問題等のコピーを取るのに重宝していました。最初は2台でしたがコピー待ちの行列ができる程の人気で、直ぐに数台にまで増台されました。
 私は利用しませんでしてが理容院なんてのも有り、理容専門学校の学生さんの練習場所という扱いで安い価格で散髪ができました。

 初めは親に都度実費を親から貰って居たのですが、結構金額が嵩むようになりました。親からは学業に専念するようにと説得されたのですが、経済的に少しは自立して、雑費位は自分で稼ごうと1年生の前期試験が終わってから行動開始。アルバイトを探すことにしました。

 オリエンテーションの時の大学が提供するサービスとして紹介されていた学生課の下宿やアルバイト紹介サービスを思い出し、直ぐ行動に。理工学部ではなく大学本部まで行く必要が有りましたので少し面倒でしたが。その学生課の紹介で自宅付近の卒業生が経営する中学/高校生対象の塾でのアルバイトが見つかりました。
 法学部の大学院卒の塾長の面接を受けて何とか仮合格し、

生まれて初めてのアルバイト。

 余談ですが、塾長は法学部を卒業して狭き門の大学院に進学でき無事卒業。大学に残ろうとしたらしいのですが色々あって、友人と学生時代に始めた塾の経営をやって居るやの説明がありました。その友人の方は既に居らずお一人で経営されていました。こんな話ですら私には新鮮でした。

 夏期講習の塾長の担当していた少人数のコマを半分担当することからスタート。講習期間は毎日授業をしました。生徒さんの学力がぐんぐん向上するのが手に取るようにわかりました。生徒さんから感謝もされ

教えるってとても充実感有る

と生まれて初めての仕事に感動していました。

親には学業に専念する様に言われたけれどこれで良い。

 夏期講習終了後に本採用となりました。しかし半年の契約。高学歴でも契約更新されない講師(因みにその塾ではチューターと呼んでいました)がパラパラ居ました。本採用時に契約更新されなかった講師の方と同室する機会が有りました。夏期講習中明るく教えていた方の無念そうな表情を今も忘れません。勿論私にはその方が契約更新されなかった理由を知る由もないのですが。これも初体験。アルバイトでも実社会は厳しいのだと肌で感じました。これもとても良い経験でした。
 
 数学や理科や英語は理系の学生が担当しました。私は国語も得意だったので国語も担当することがありましたが。文系の学生さんは流石に理科や数学は教えられないということで専ら文系科目のみの担当。この辺りも人事管理の入門編という感じで、塾長の差配の観察もとても勉強になりました。

 法学や生物学の、当時は特に文系の法学部では狭き門で珍しかった修士の方々に囲まれ、ある意味で知的分野での職業訓練を受けていました。
 その塾は木造2階建て、2LDK6室のアパート一棟を借りて運営されて居ました。その1部屋に塾長の本がびっしり。書庫として使われて居たのですが、その蔵書がまた面白い。塾長の頭の中を覗き見している気分。
 英文学、哲学から外交官狙いで結局外資系石油会社に入った父親も文系で、母との夫婦喧嘩のタネの2つの内の1つは蔵書の整理。自宅は父の蔵書に埋め尽くされて居ましたが、系統が違う。法学部の方が何を考えているか良く理解できました。

 本棚ネタでは以下の軽い話も宜しければ…

 つづく


 

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