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眞葛焼、そして陶を探究していく

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眞葛焼をはじめとして、陶磁器に魅入られた方々の素敵な記事をまとめています。
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記事一覧

アルミメーカーですが手洗い鉢を作っています~リサイクル材を活用した新たなもの作りへのチャレンジ

アルミメーカーですが手洗い鉢を作っています~リサイクル材を活用した新たなもの作りへのチャレンジ

こんにちは。
アルメタックス スタッフです。

今回紹介するのは、現在開発中の手洗い鉢について。
当社はアルミサッシなど住宅建材を製造する、アルミのメーカー。
アルミをコアにもの作りをしていることは、過去の記事でもお伝えしているとおりです。

その当社が、アルミを材料にしていない手洗い鉢をどうして作ることになったのか?
開発から販売までの経過を数回にわたってお届けします。

今回は記念すべき第1回

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リサイクル瓦を使った手洗い鉢ができるまで~瓦を使った初めてのものづくりは試行錯誤の連続でした

リサイクル瓦を使った手洗い鉢ができるまで~瓦を使った初めてのものづくりは試行錯誤の連続でした

こんにちは。
アルメタックス スタッフです。

今回は、手洗い鉢の開発ストーリーの第2回目です。

前回の記事では、どうしてアルミメーカーが「手洗い鉢」という陶磁器製品を作ることになったのか?
さらに、陶磁器製品を作るにあたり、「瓦」を材料に選んだ理由についてお話ししました。

その中で、当社のインテリアブランド「ALCOLOLO」のコンセプトや資源循環センターの取り組みなどについても解説。

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貧乏性の陶芸SDGs

貧乏性の陶芸SDGs

ミニチュア生け花の会の新メンバー
No.35 らむーら塩さんは
ちょっと変わったことを考えていらっしゃる
都市で大量廃棄されている陶器を
「都市鉱山」と見なしリサイクル粘土として
蘇らせようと考えている方だ

ただこれには技術的に制約が多く前途多難だ
それでもその可能性信じていらっしゃるんだ
その記事を読んだからには自分にも
できることがありそうだと思ったんだよね

最近飽きずに掻き落としを作り続

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陶芸で一番大事な時

陶芸で一番大事な時

GWの窯焚きに向けて、
カラダもアタマもフル稼働しています。
さざ波みたいないつもの時間が、
大きな波になって目の前に立ちはだかっている感じです。
皆さんも、時間が物質のように感じることってないですか?

大事な事

一土、二焼き、三作り
やきものの世界では昔から言われることです
話すと長くなるので、詳しくは後日。

ざっくり、
やきもの(≒陶芸)の良し悪しを決めることの順位です。
昔から言われて

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スティーブ・ジョブズが最後まで尊敬し続けた陶芸家 釋永由紀夫氏との対談

スティーブ・ジョブズが最後まで尊敬し続けた陶芸家 釋永由紀夫氏との対談

はじめに 
 2021年のこと。「スティーブ ジョブズが魅了された越中瀬戸焼作家、釋永由紀夫氏」というタイトルで、某雑誌向けに記事を書いた。私は海外在住のため、ご本人との内容確認はメールで行うより仕方がなかった。記事を書くにあたり、色々下調べをし、また釋永さんと直接メールのやり取りをさせて頂いく中、次回日本へ帰る時には是非一度直接お会いし、お話を聞かせて頂きたいものだと思いを温めていた。果たして2

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制作の前にあるもの

制作の前にあるもの

私の作りたいものは、どこまでも「人間の作れるもの」である。
この世界を空想的に捉え、確かに触れることのできる物質に落とし込みたいと思っている。
そうして私は、過去に学んできた陶芸の手法を用いて、自然界には存在しない人工の石を作るようになった。
それらを『稀晶石』と呼んでいる。
まず、私の石への興味と、制作の動機についてここに記しておきたい。
石は文明のはじまりである。
誰かが稀晶石を手にし、それに

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「尊敬する人が愛用した茶碗でお茶を戴くと、その人の人生の一部を戴いている、そんな気持ちにもなれる」

「尊敬する人が愛用した茶碗でお茶を戴くと、その人の人生の一部を戴いている、そんな気持ちにもなれる」

                  【インタビュイー】田原陶兵衛さん

秀吉が持ち帰った大陸の技術と、日本の柔らかな土が出会って生まれた萩の茶碗。江戸時代、茶人達に長く愛され、その美意識を体現した器は、今もなお登り窯が並ぶ小さな谷で営々と形づくられている。
400余年に渡りその火を守り続ける窯元の一つ、田原陶兵衛家。13代目となる現当主が大切にしてきた物作りの心とは何か。そして今、萩焼を襲う過去

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伝統を受け継ぎながら新しい作品を生み出す

伝統を受け継ぎながら新しい作品を生み出す

         【インタビュイー】六兵衞窯・八代目 清水六兵衞さん

京都の五条坂に開窯したのが始まりで、250年続く六兵衞窯の八代目清水六兵衞さん。
大学では建築を学び、作品は図面にあわせて正確に土の板を切り、結合させて作られる。焼成によるゆがみやへたりを意図的に造形に取り入れて、造形性を持った器物を中心に作品を生み出す。
作品づくりでは空間を意識しているという清水さんに、作品へのこだわりや今

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職業体験が教えてくれた、ウェルビーイングを高める生き方

職業体験が教えてくれた、ウェルビーイングを高める生き方

はじめに

こんにちは、仕事旅行社の田中翼です。
今回は、私が職業体験を通じて学んだ、ウェルビーイングを高める秘訣について詳しくお話ししたいと思います。
私自身、様々な職業を体験する中で、人生観や仕事観が大きく変化したのを実感しています。
その中でも特に印象に残っているのが、ある参加者の方の体験談です。

現代人の抱える悩み

私たち現代人の多くは、日々仕事に追われる忙しい毎日を送っています。

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まるで陶芸作品、湿式タイルの魅力

まるで陶芸作品、湿式タイルの魅力

湿式タイルとは

粘土をこねて形を作り、窯で焼く。
陶芸でつくる器には独特な雰囲気があります。

タイルにも、この陶芸品のように水分を含んだ粘土を使い、手間をかけて作られるものがあります。それが湿式タイルです。

湿式タイルは水分を含んだ土をしっとりと柔らかく練りこんでから形を作り、長時間かけて焼き上げます。
湿った粘土を焼くのはとても時間がかかります。また、加熱が難しく、その日の気温や湿度によっ

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京焼の後継者が不足!伝統工芸の危機|荒谷竜太

京焼の後継者が不足!伝統工芸の危機|荒谷竜太

京焼の後継者が不足、伝統工芸の危機|荒谷竜太

日本は世界に誇る伝統工芸品を多く持っており、その中でも京焼は特に注目されてきました。しかし、最近の問題として、京焼の後継者不足が深刻な懸念材料となっています。この記事では、京焼とその後継者不足の背後にある問題について詳しく探求し、この貴重な伝統工芸品が直面する危機に焦点を当てます。

京焼とは

京焼は、日本の陶磁器の伝統工芸品の一つで、京都府を中心

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賛否両論 〜北大路魯山人の陶芸について〜

賛否両論 〜北大路魯山人の陶芸について〜

北大路魯山人の陶芸作品を初めて鑑賞したのは、今から35年くらい前ではなかったか。

場所は、広大な日本庭園と横山大観の絵のコレクションで有名な、山陰の美術館で。

魯山人が得意とする志野・織部を中心にした、華やかな器を鑑賞することができた。

不思議なことに、この美術館は魯山人の展示室の上階に、同じく陶芸家の河井寛次郎の展示室を設けていた。

魯山人が嫌っていた河井寛次郎と魯山人を併置するというの

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超絶技巧、未来へ!〜明治工芸とそのDNA@三井記念美術館

超絶技巧、未来へ!〜明治工芸とそのDNA@三井記念美術館

三井記念美術館で開催中の「超絶技巧、未来へ!〜明治工芸とそのDNA」展へ行きました。

水を注ぐと本当に花が開く「竹の水仙」を作られた大竹亮峯さんの月下美人。最初聞いた時は耳をうたがいましたが、ご自身のSNSで動画を載せていらっしゃって、おお!と思いました。この月下美人も水を注ぐと花が開くという作品。
観られて良かったです。実物を目にすると、クオリティは勿論、作品を作り上げるために費やした膨大な労

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