JunkoTorii×紫峰窯

筑波山の麓で、薪窯焼成の焼き締めの器を作ってます。 作陶で納得しないと窯を焚かない陶芸…

JunkoTorii×紫峰窯

筑波山の麓で、薪窯焼成の焼き締めの器を作ってます。 作陶で納得しないと窯を焚かない陶芸家。 思いついたことは、何でもやる!と毎日空回りしつつなんとか生きています。 #焼き締め #陶芸 #茨城 #無釉 #薪窯

最近の記事

やきもの(陶芸)の体力戦 2

前回から続き、「焼く」です。 今回は、窯焚きの流れについて書いていきます。 準備も窯焚き昔は、「窯に火を入れたら、親の死に目に会えない」 とまで言われていました。 今は燃料が変わり電気、ガス、灯油の窯もあるので そこまでではないかもしれません。 ですが… 紫峰窯は薪窯です。 薪窯は、やはり火を入れたら終わりまで突っ走ります。 (現実的には止めることもできますが、時間的・体力的ロスが多すぎる…) 窯に火を入れる時には、覚悟をしています。 窯焚きの最中は窯の声をしっかり聴きた

    • やきもの(陶芸)の体力戦 1

      やきものには3つの戦いがあると書きました。 1 作る 2 詰める 3 焼く 今回は、焼く(焼成)です。 陶芸というと思い浮かべるのは「作る」か「焼く」かではないでしょうか。 汗だくになりながら、窯に薪をくべての炎との闘い… のようなシーンを思い浮かべるかもしれませんね。 時代が進み、今では様々な窯があります。 電気窯、ガス窯、灯油窯、薪窯。 各窯の特徴はそのうち書けたらいいなぁと思っています。 薪窯紫峰窯は、薪窯です。 弥生時代人と同じことをしています。もちろん、 窯の作り

      • やきもの(陶芸)の頭脳戦 3

        やきもの(陶芸)の頭脳戦の最終回です。 前回に続いて、実際の窯詰めの備忘録 穴の奥列と、登を書いていきます。 窯詰め穴・奥 穴窯の焚口から一番離れた位置です。 上へ上へと昇った炎は天井でぶつかり、作品を焼きながら下り、 奥列の最下段の穴(狭間穴)から 次の部屋へと流れていきます。 行き先が急に細くなるので、炎の勢いはなかなかの強さ。 ただ、焚口から遠い=温度が低め、です。 低めといっても1000度は余裕で超えますが(笑) この列まで来ると火流に乗った灰も量がぐっと減り、

        • やきもの(陶芸)の頭脳戦 2

          やきもの(陶芸)には3つの戦いがあると紹介しました 1 作る 2 詰める 3 焼く 前回は、 ・窯詰めの重要さ ・窯詰めの時考えていること ・窯詰めの時、私が大切にしていること を書いてみました。(半分愚痴っぽい…まだまだ未熟者です) 今回は実際の窯詰めについて淡々と(?)書いてみます。 窯の構造紫峰窯は元々焔倒式の穴窯でした。 先代(加藤光治)が病を患ってから、窯を増築し、 現在の2室の焔倒式の登り窯になりました。 1室目を穴、2室目を登、と呼んでいます。 1室目は全長

        やきもの(陶芸)の体力戦 2

          やきもの(陶芸)の頭脳戦 1

          やきものには3つの戦いがあります。 1 作る 2 詰める 3 焼く うちの窯は薪窯。 窯詰めはとても大切になります。 窯にただ詰めるだけはダメなんです。 火の走り、温度、湿度、灰のかかり方、作品の数、重ね方、混み具合… 考えることはたくさんあります。 完全に頭脳戦(笑) 第2ステージ頭脳戦編のはじまりはじまり 窯詰め=作品の将来を決める炎の出る窯(薪窯、灯油窯、ガス窯)は火が出ます。 当たり前のことですが、 これがなんとも厄介で面白い。 気温、湿度、風、薪…いろいろなこと

          やきもの(陶芸)の頭脳戦 1

          陶芸で一番大事な時

          GWの窯焚きに向けて、 カラダもアタマもフル稼働しています。 さざ波みたいないつもの時間が、 大きな波になって目の前に立ちはだかっている感じです。 皆さんも、時間が物質のように感じることってないですか? 大事な事 一土、二焼き、三作り やきものの世界では昔から言われることです 話すと長くなるので、詳しくは後日。 ざっくり、 やきもの(≒陶芸)の良し悪しを決めることの順位です。 昔から言われているということは、 今では当てはまらないのかもしれません。 常識は非常識、 非常

          陶芸で一番大事な時

          陶芸家?いやいや、「やきものや」です

          世間では陶芸家の部類に入れてもらえている今日この頃。 はて、自分が陶芸家なのかちょっと考えてみた。 そもそも陶芸家って何ぞや… こんな時は、Wiki先生とGPT先生に聞いてみよう。 陶芸家の定義 Wiki先生曰く、 GPT先生に「陶芸家って何?」をリスト化してご指南いただくと、 つまりは、 「粘土を使って、形を作って、焼くことで 収入を得て生計を立て生活を営んでいる人」ってことですかね? ともすると具合が悪いなぁ 前半は当てはまる、でも、後半が… 自分は陶芸家?

          陶芸家?いやいや、「やきものや」です

          誕生日、noteはじめました

          初めまして。 筑波山の麓で陶芸家やっている鳥井旬子です。 釉薬を使わずに薪窯で焼成する「焼き締め」の器を作っています。 はや、20年… 陶芸ややきものについてはもちろん、 哲学科出身の一寸ずれている陶芸家が考えていること、 日常の中で琴線にふれたこと、 いろいろ綴っていきます。 今、この記事をみてくださっているのも何かのご縁。 よろしくお願いします。

          誕生日、noteはじめました