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【アート】昭和の時代、横浜で創作活動した美術陶器の上絵付(うわえつけ)師=二代目平能玉山(ひらの・ぎょくざん)=私の祖父について

これ以上プライベートな内容は無いですが、私の父方の祖父について書きます。noteの項目ジャンルでは「アート」に入るかと。

私は最近、地上波のテレビ番組をほとんど見なくなりました。テレビを見るのは自然災害の時のニュース番組や50年間のヤクルトスワローズファンとして契約しているCSの野球中継、そしてゴルフの試合中継(最近は特に女子の方が面白い)など。本業の危機管理・広報の分野でも、謝罪会見などはインターネット中継やYouTubeでのアーカイブで見ます。

もちろん興味のある内容のテレビ番組は、ブルーレイレコーダーに録画して後で見ます。そんな番組の一つがNHK「ファミリーヒストリー」
ゲストの先祖についての調査が凄く、あまり関心のないゲストの登場回でも思わず引き込まれて見てしまいます。少しミステリー小説を読んでいるような感覚。若い頃はそれほど関心はありませんでしたが、60歳を過ぎた頃から急に自分のルーツについて知りたくなった。
これはおそらく私だけではないでしょうね。

今年になって年上のいとこ(父方)たちと一緒に、自分たちのファミリーヒストリーを調べて、写真等も含めて私がパワーポイント資料にまとめました。
亡くなった叔父が生前平能家の歴史を調べてパソコンの文章にしていたのがベースとなりました。
先祖の中心人物が、私の父方の祖父=二代目・平能玉山(ぎょくざん 本名:文吉)です。
今年2022年は、祖父・文吉が亡くなって60年になります。1962(昭和37)年横浜にて没。享年74。私は祖父が亡くなった年にまだ4歳でしたので、会った記憶がありません。

祖父・文吉は、1889(明治22)年に、初代玉山=幸太郎の長男として名古屋に生まれ、主に昭和の時代(戦前~戦後)に、横浜で弟子とともに「花瓶」「洋食器」「額皿」「壺」等の美術陶器の上絵付師として活動しました。
主に外国人向けの土産物として販売し、貿易商社や東京・横浜の百貨店や専門店などに作品をおろしていたそうです。

祖父の上絵付の行程は
(1)京薩摩の白生地に絵を描く
(2)横浜の作業場の釜で焼く
(3)その上から金粉で線書き仕上げを行う
(4)再度釜焼きして完成

いとこの家には祖父の作品の一部が保管されていて(大半の作品は海外にあると推定)、私もその中の数点の作品の絵皿をいただきました。下記は作品の一部写真

東海道五十三次より
裏に玉山の刻印
仕事中の二代目玉山

私には焼き物の知識も創作の体験もありませんが、祖父の二代目玉山の作品は孫のひいき目にみても、なかなかの腕前だと思います。当時は1枚1枚手書きだったでしょうし、これだけ繊細な絵と構図を工夫した上絵付の美術陶器の作者が祖父というのは誇りに思います。会った記憶はないのですが・・・

私は文化・芸術全般のマニアックなファンですが、映画・音楽・文学等に加えて美術鑑賞もその一つです。パリのルーブル美術館、オルセー美術館は4回ほど、ニューヨークのメトロポリタン美術館、ロンドンの大英博物館は一度だけ、その他ヨーロッパやアメリカの有名な美術館にも結構足を運んでいますし、日本での絵画展もかなり観に行っています。
ただ、私はどちらかというと日本美術(特に長谷川等伯、俵屋宗達、尾形光琳、若冲、浮世絵、横山大観、下村観山など+仏像)の方が好みなので、その点は祖父の血をひいているのかもしれません。京都へは数えきれないほど行っています。

横浜で有名なのは、初代宮川香山の「眞葛焼(まくずやき)」で、横浜には「宮川香山 眞葛ミュージアム」があります。下記URL参照

私も今年、いとこたちと一緒にミュージアムへ行ってきました。
昭和20年代~30年代の横浜での祖父の創作活動を直接知る叔母の話だと、宮川香山の二代目~三代目~四代目のどの方かははっきりしませんが、交流があったそうです。以前ネット上のブログである方が、<平能玉山が宮川香山の弟子>と書いていましたが、弟子ではないそうです。

掲載した作品写真はあくまで一部ですが、もしこの種の美術陶器に詳しい方がいたら、感想・意見を私までお寄せいただけると幸いです。

以上、個人的なファミリーヒストリーの一部紹介でした。

なお本業の方では、4か月ほど前に千葉県にある「市町村アカデミー」(全国自治体職員向けの研修施設)から講師依頼があり、10/13に「組織のマネジメント」の中の「自治体の危機管理~クライシス・コミュニケーション」の研修講師を務めてきました。途中15分休憩のトータル2時間45分の講義と記述演習でしたが、大きな文字と写真、実例紹介をメインにしたパワーポイントスライド(250枚ほど)で行ってきました。十分なコロナ対策もしたうえで。
以前3-4回、同アカデミーで講師を務めていますが、コロナの時期もあり久しぶりの講師でした。下記の時間割に私の名前が掲載されています。私も打合せはZOOM等で行うことが多いですが、コロナ対策をしたうえで直接参加者に向き合っての研修講義は、少し緊張もありましたが、終えての充実感はいいなと感じた次第。


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