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読書感想文

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読んだ本の感想です。
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#本

本2023

本2023

今年読んだ本のなかで、より多くのスキをいただいた記事順に紹介!
※2023年12月30日集計。

(1)世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方(♡24)

自分の人生をより良くしたい方に、おすすめです。

(2)沖縄ノート(♡16)

沖縄とわたしをふり返る。

(3)傾聴・心理臨床学アップデートとフォーカシング(♡12)

自分の感覚は、貴重なヒント。

(4)聞く技術 聞いてもらう技術(♡9

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「9月1日 母からのバトン」を読みました

「9月1日 母からのバトン」を読みました

9月1日は、なんの日か。

子どもの自殺がもっとも多くなる日。

本書で紹介されていた「平成27年版自殺対策白書(厚生労働省)」を元に作成された「18歳までの日別自殺者数」のグラフを見て、9月1日の自殺者の数の多さが飛び抜けているのは、もちろん驚きだったけれど、それよりも私が愕然としたのは、

自殺者がゼロの月が、ひとつもないこと。

私がデータの見方を間違えているのではないか。何度も表の数字を見

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映画「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」を観ました

映画「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」を観ました

ぐっと涙が滲む。

なんだこれは。

悔しさだ。

なにがこの悔しさを沸き起こらせる。

暗い映画館のなかで、自問する。

私が感じていいのだろうか。
知識として知っているのと、
体験するのは、違うから。

知らないのに、込み上げてくるもの。

人民の声は、古くならない。

もう許せない。屈さない。
人民の怒りと主張。

民主主義とは何か。
人権とは何か。

正論は、時に逃げ道を奪い、
人を救わな

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「沖縄ノート」を読みました

「沖縄ノート」を読みました

「沖縄ノート」について感想を述べる事は、
私には、正直難しい。

言葉にすることで、炙り出される私の本質。
言葉にすることで、傷つける。不快にさせる。

無知からの、差別。

倫理的想像力の欠如。

配慮したつもりの差別。
配慮したつもりの無理解。

それでも、言葉にしてみます。

沖縄に対する自分の態度に迷うことがある。
発言に配慮したつもりで、失礼なことを言った事は数えきれないと思う。ただ、そ

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「ケーキの切れない非行少年たち」を読みました

「ケーキの切れない非行少年たち」を読みました

もやもやする。

読み終えた感想は、それだった。

私の勉強不足かもしれない。
付け焼き刃的にネットで検索してみる。
私の疑問を解決してくれる記事や、
データはすぐには見つからない。

認知機能を訓練する事で、伸ばす。
認知機能を向上させる。

それができたら、とてもいい。
その方法があるなら、とても知りたい。

知的能力に問題がなければ、
可能かもしれない。

だけど、知的障害や境界知能の場合。

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わたしにできることはなにか

わたしにできることはなにか

(1)「わたしは黙らない〜性暴力をなくす30の視点(著:合同出版編集部/合同出版社/2021年)」

「わたしは黙らない〜性暴力をなくす30の視点」には、信田さよ子さんをはじめ、森田ゆりさんや、上間陽子さん、伊藤詩織さんに山本潤さんなど、たくさんの女性達の声がまとめられている。

読んでいて、とても心強く、私も皆さんと同じように、女性たちの力になれる女性でいたいと思った。

もし、相談したい、と思

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「幻想の√5」を読みました

「幻想の√5」を読みました

この本を読む前に、この本の帯に書かれている受刑者の名前を検索してみた。オウム真理教の事件は、私が中学1年生の頃、起きた。記事や画像を検索してみると、当時ニュースで流れていた映像を、朧げに思い出す。

知らない事ばかりだった。浅間山荘事件の事を思い出した。暴力や恐怖による支配構造は、どれも同じだ。なんとも嫌な気持ちになった。

そして、ひやりとした。

今の私にも共通する部分があったからだ。

思考

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「アルクトゥルス人より地球人へ」を読みました

「アルクトゥルス人より地球人へ」を読みました

怪しげなタイトルだから、ここで読むのをやめてしまうひともいるかもしれない。

伝えたいことを、簡潔にまとめる。

・すべては、対等な存在である。
・崇拝しない。
・何かを強制する存在からは、離れる。
・すでにある自分の力を発揮する。

この本で書かれていることは、
どんな存在も、対等であること。

どんなに凄そうな存在が現れたとしても、
それを崇拝しては、いけない。

なぜなら、自分の力を奪われる

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「82年生まれ、キム・ジヨン」を読みました

「82年生まれ、キム・ジヨン」を読みました

Red Velvetのアイリーンが「読んだ」と発言しただけで大炎上したと、この本の帯に書かれている。

訳者あとがきに、補足があった。

なんで?

フェミニスト宣言、してないじゃん。
そして、たとえフェミニスト宣言だとしても。

なんの問題がある?

フェミニストは、女性の権利を主張する。

だけど、

女性だけ、じゃない。

すべての人の権利を主張している。

つまり、反発した男性ファンの権利

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「沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち」を読みました

「沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち」を読みました

沖縄の売春街。

浄化作戦により、真栄原新町もコザ吉原も、なくなった。けれど、たぶんいまもどこかで売春は続いている。

真栄原新町やコザ吉原だけでなく、私が知っている地名(勝連半島など)にも、かつて売春地帯があったことが書かれていた。

特飲街や社交街と呼ばれる街の形態をとっていなくても、売春は町のなかにあった。

それは、生きるため。

「生きていくために売春することの何が悪いか」

何も悪くな

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信田さよ子さんの退職記念講義を、視聴しました

信田さよ子さんの退職記念講義を、視聴しました

お会いしたことはないけれど、
とても尊敬している信田さよ子さん。

原宿カウンセリングセンターの所長を、
2021年5月に退職されていたことを知る。

退職記念講義のことをSさんに教えて頂き、
動画を視聴した。

当事者の体験談を聴き、そのおかげで回復や改善の方法が蓄積されていったことへの謙虚さ。グループのちからを重視し、支援者ではあるけれど、ひとりの人として、その場に参加する姿勢。

医者にでき

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「花を飾ると、神舞い降りる」を読みました

「花を飾ると、神舞い降りる」を読みました

人生に必要なことは、最高のタイミングで現れる。

癒しは、滞っていたエネルギーが流れたときの感覚。

自然は私たちを、整える。

「整う」というのは、良くなるということでは、ない。自然な状態になること。ありのままの状態になること。本来の状態になること。

それが「整う」ということ。

自分の状態が整っていると、
もうそれだけで人生がスムーズに流れていく。

吉本ばななさんの本と共通する。 

つら

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「聞く技術 聞いてもらう技術」を読みました

「聞く技術 聞いてもらう技術」を読みました

聞くこと。聞いてもらうこと。

そのちから。

「聞く」は、ふつうの営み。
日常で、みんながしていること。

聞くことは、人としても、心理士としても、あたりまえすぎて、もっと何か別の技術を身にをつけなければと思ってしまうけれど、聞くことを突き詰めるだけでも、十分に価値がある。揺らいでいる自分に、聞くことの価値を再認識させてくれた本でした。ありがとうございます。

この本の内容を引用したら、きりがな

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「違うこと」をしないこと

「違うこと」をしないこと

言葉にすると、その言葉だけが残り、
感覚が消えてしまう気がして、少し気が引ける。

私が身につけてきた役割や癖を手放して、
なにものでもない私だけが残ったら、
なにが残るだろう。

その問いを自分にしたときに、
嬉しい気持ちとさびしい気持ち。

なにもなくはない。

私がのこるだけ。

育てやすい子だった。
母親は、そう教えてくれた。

私が育てやすい子という役割を担ってきたからか。

私のすぐそ

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