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Eat well, Live "WELL"

某「味も素」株式会社の
本社の近くには
大きな井戸があった。

味も素株式会社は
2789年、小日本帝国が
大不況に陥ったときに
創業された大企業だ。

今では100年以上続く
老舗企業でもあり、
いまだに輝きを放つ。

時は2912年。

2400年ほどに滅びた「日本」は
その後一部の精鋭によって
小日本」として火星に再建された。


2400年ほどまでに
日本の人口は1000万人を
切っていた。

それだけではなく、
地球温暖化と海面上昇で
陸地面積は500年前の
30分の1に縮小していた。

2050年ごろに起きた
大戦争がきっかけで
地球環境は劇的に”悪化”した。

正確には地球人にとって
住みにくい環境になった。


話を元に戻そう。


味も素株式会社は
井戸建設の専門会社だ。

時価総額は
100兆円を超え、
世界の英知が集結した
名企業として知られていた。

井戸はこの「時代」において
マイホームさながらの
ステータスになっていた。

生活必需品だった。


というのも
彗星X」という高温天体が
2回戸※ごとに火星に接近するからだ。

※回戸=時間の単位
(おおよそ今の週間と同じ)

井戸の中に避難しなければ
焼けただれてしまうのだ。



そしてその井戸の
サイズやデザイン、強度が
個人の地位・権力を
暗に示していたのだ。

そしてその井戸という
市場にいち早く参入した
味も素が覇権を握ったのだ。


火星中のみならず、
火星から11光年先の
ハビルスウェル」という
富裕層の天体も牛耳っていた。


実は味も素の売り上げの9割は
ハビルスウェルからのものだった。

人類は2600年ごろに
人間体を粒子に分解して
別空間や遠方へ瞬間移動させる
システムを開発した。

これにより、
超遠方に行くことが
可能になった。

が、しかし
極めて高額だった。

よって富裕層のみが
居住している超一等地として
火星から憧れられる場所になった。


また、ハビタブル・ゾーンとして
極めて好環境で今は亡き
地球のノスタルジーを感じさせる
と人々を魅了していた。

人々は人生の目的を
ハビルスウェルにおいた。


それくらいに
人々の心を支配していた。

まさにユートピアだった。


また「彗星X」の災い
も存在しない。


それなのに、
井戸はステータスだった。

完全に形骸化していたが、
井戸絶対主義はむしろ
ハビルスウェルのほうが
熾烈であった。

人々はみな成功者ばかりで
特に何も望むものがなかったからだ。


井戸によって
周りから称賛される
というのが何より
至高だった。

ルサンチマンの解消合戦が
始まっていたのだ。


そこに目を付けた
味も素が成長するのは
火を見るより明らかだった
というわけだ。


そんなわけで、
火星の人はハビルスウェルを
夢見て日々仕事に励み、

ハビルスウェルでは
日々自慢合戦と過去の栄光
自慢が延々と行われていたわけだ。


火星は極めて
苦しい環境にあった。


人々は基本的に
地下で生活し、
日々肉体労働に
明け暮れていた。


人々はそれでも幸せだった。


家族を持ち、
持っているもので
生活をやりくりし、
幸福だった。


お金を借りて、
精一杯の井戸を購入し、
その中で裕福とはいえずとも
特に不満のない生活を送った。


いつかハビルスウェルに
 住めたらいいね


そんなことを言いながらも、
多くのひとは本気では
望んでいなかった。


みな家庭を持つと、
ハビルスウェルを
自然と望まなくなった。


若者は違っていた。


絶対にハビルスウェルに住む。

これが若者を突き動かしていた。


もちろん全員ではない。

一部は親はなぜ火星で
我慢できるのかと
不満を抱き自分は
こうはならない、と誓った


若き少年、NU(ぬー)も
そのうちの一人だった。


彼は親に反抗心を持ち、
絶対に富裕層に入る!
と意気込んでいた。


教育課程は
共通教育というものに変わっており、
基本的に型にはまった
教育がなされていた。

どうやら、昔、
自由を重視した教育をしたら
職業選択に偏りが出て地球が滅んだ
という事実を反省しての事らしい。


あの歴史的大戦争も当時の
エリートが起こしたらしい。

しかし、彼は
このつまらないなれ合いの
教育を嫌った。


早くからお金や
ビジネスについて
学ぼうとした。



彼は大きな井戸を立てたかった。

大きな井戸を立てて、
ハビルスウェルに
住みたかった。


そんな中彼はある男に出会う。

彼は「昔ハビルスウェルに住んでいた
から秘密の行き方を教える
」といった。


NUは大喜びだった。


こんな簡単に
こんな奇跡が起きるなんて!


自分は恵まれている!


そう思った。


その男は50ω※をくれれば
すべて教えることができる、
とそういったのだ。

※ωは通貨(1ω=1万円)


NUは少し高いな、
と思ったが彼についていけば
ハビルスウェルに行ける、
逃せないと思い、全額払う。


詳しくは1回戸後に
教えるからといい、
男は去った。


男は二度と
姿を現すことはなかった。


NUはこっぴどく
親に叱られ、
騙されたことにいら立った。


しかしこれをきっかけに
家族と話し合うことができた。

親がなぜハビルスウェルに
行きたいと思わなくなったのか、
本当のことを知れた。


NUという大切な
存在ができたからだ、と。


NUがいてくれることが
幸せなんだと。


NUはいままでの
自分はバカだったと、
後悔した。




一方でハビルスウェルでは、
エンタメの需要が高まっていた。


なぜならもう何も
やることがないからだ。


井戸というエンタメ以外にも
人々は何かを求めていた。


人々は何を求めているのだろう。


味も素は変革を迫られていた。


そこで思いついたのが
有名人を集めて、
架空のコミュニティを
作らせることだ。


完全にデジタル化し、
AR(拡張現実)によって
定期的に集まり知を高め合い
誇り合うというものだ。


コミュニティごとに
所属費用が異なり、
またここでもルサンチマンが
発生するというものだ。


勿論井戸という
既存サービスとの
シナジーも見込めるので、
早速実践することに。


案の定、大成功。


味も素は成長産業として、
さまざまな事業展開をも成功
させていったのだ。

他の産業を大きく
食い荒らし、廃業へと
追い込む。

その覇権っぷりは、
Death of AJIMOMOTO」と
評された。



井戸産業の次に
成功した飲食系サービスとの
かかわりから味も素の
ビジョンはこうだ。


Eat well, Live Well(井戸)」



この世界はどう変わっていくのだろう。

火星に住んでいる人はおろか、
ハビルスウェルに住む
切れ者すらもよくわかっていなかった。


しかし確実に言えることは
いくつかあるだろう。


一つは井戸は世界を
席巻しているということ。

人は井戸がなければ、
どうなるのだろう。

恐ろしすぎて
誰も想像できない。


一つは格差が大きい、
ということだ。

どちらがより人間らしいかは
さておきまるで別生物ともいえる
生活実態の違いようだ。


一つは幸せは
古今東西変わらない、
ということだ。


何が幸せなのか、
そんなものは誰にもわからない。

一人一人が決めることだ。

NUがハビルスウェルに無事いき、
ハビルスウェルの実態に絶望するのは
もう少し後の話だが。


最後に、戸井戸社長という
味も素株式会社の創設者の
名言集で一冊一万円の
超ベストセラーえ、

初版売り上げ100万部の
モンスターヒット作から。


「歴史は繰り返す」






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とまぁ、こぼりさんの
3000文字チャレンジというやつを
やってみたのですが…


いかがだったでしょうか。


とりあえず
味の素さん
すみませんでした。

指定テーマが
井戸」で英語変換したら
WELLだったので

EAT WELL  LIVE  WELL


を思い出してしまいました。

悪気はありませんので、
悪しからず。

むしろ毎日味の素の
商品にお世話になっています。

ありがとうございます。


NUはエスペラント語で
井戸」という意味だそうです。


ということで!!!


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