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#COMEMO

学び直しの文脈で「シニア人材」という対象はいない【Part 2】

学び直しの文脈で「シニア人材」という対象はいない【Part 2】

⇒ Part1はこちら

「学び直し」⇒「転職」という美しいストーリー

先日、岸田文雄首相が「キャリアアップを目指す人に専門家の意見も聞きながら、学び直し(リスキリング)から転職まで一気通貫で応援する制度を創設したい」と衆院予算委員会の答弁で述べた。
成長産業では常に人手不足だ。しかも、日本の産業構造は教育制度とのミスマッチを起こしていて、産業界が欲しい人材を教育界が提供できているかというと疑わ

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学びの四面体 〜学びを立体的にする「感じる」と「試行する」

学びの四面体 〜学びを立体的にする「感じる」と「試行する」

お疲れさまです。uni'que若宮です。

今日は学びについてについて考えてみたいと思います。

「知る」「感じる」「思考する」の三位一体学びにおいて、「知る」「感じる」「思考する」は相互に連関しています。

「知る」ことによって「思考する」ための種が得られます。一方、「思考する」ことによって「知る」で得た知識が深まるとともに新しい問いが生まれ、また新たな「知る」へと向けられます。

旧来型の教育

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エネルギーの国内自給率をいかに高めるかが最優先の課題

エネルギーの国内自給率をいかに高めるかが最優先の課題

電気不足、冬に110万世帯分 原発動かず節電頼み限界: 日本経済新聞 (nikkei.com)

政府が今後予定している大型経済対策では、今回のような補助金や給付金ではなく、より省エネ耐久財の更なる普及や省エネ向けの設備投資等を更に促す攻めの政策をとるべきでしょう。

そこで参考になるのが、リーマンショック後に世界で実施されたグリーン・ニューディール政策です。具体的には、給付金で負担を軽減するとい

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私はつねに正しく相手が悪い ― 自由と統制 ③

私はつねに正しく相手が悪い ― 自由と統制 ③

高速道路でトヨタ車のクラウンに乗った人が同じ価格帯のベンツを煽る。すると背後からレクサスが近づいて来たら、クラウンは自発的に道を譲る。仕事のできない正社員が優秀な派遣にマウントする。中小企業に勤める人を侮るが、会社の役員に媚びる。卑屈なまで重層化した均衡と異質のヒエラルキーが「日本型自由主義」の底流にある。

1.日本人の甘さの構図横断歩道で誰かが手をあげている。猛スピードで横断歩道に近づいたドラ

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原油高が世界経済に及ぼす影響

OPECプラス追加増産 サウジ、米大統領歴訪にらみ譲歩: 日本経済新聞 (nikkei.com)

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により世界経済の先行きが不透明となり、資源高や円安、米金利高など様々な面で悪影響が出始めています。

特に、ロシアに対する全面的な経済制裁が短期間で解除される可能性は低いことからすれば、ロシアのウクライナ侵攻に伴う直接的な影響は化石燃料の高騰です。

すでに原油価格

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ロシアのウクライナ侵攻以前と以降で異なる景気

ロシアのウクライナ侵攻以前と以降で異なる景気

世界企業減速、増益2%どまり 回復基調は転換点に: 日本経済新聞 (nikkei.com)

●ウクライナ戦争以前と以降で異なる景気
 昨年5月から始まった景気の低迷は、ウクライナ戦争以前とそれ以降では全く局面が異なります。ウクライナ戦争以前とは、今年の2月までです。当時の景気下押し要因は、新型コロナウィルスの感染拡大によって行動制限が相次いで発出され、個人消費が急減したことでした。こうした中、世

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意外に大きい石炭価格上昇の影響

意外に大きい石炭価格上昇の影響

インフレ、高齢者ほど負担 「貯蓄から投資」遅れも影: 日本経済新聞 (nikkei.com)

政府は、ロシアからの石炭輸入を段階的に削減し、全廃を目指す方針を打ち出しています。既に他のG7諸国ではロシアへの追加経済制裁としてロシア産石炭の輸入停止を打ち出しており、それに日本も足並みをそろえる形となっています。

経産省のデータに基いて、2021年における日本の石炭輸入割合を見ると、主に発電用に使

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日本が失った「沈思黙考」の時間

日本が失った「沈思黙考」の時間

10年先、30年先から振り返ったとき、こう思うのではないだろうか。あの「テレワーク」がエポックメイキングだった。テレワーク・リモート・オンライン時代はあの頃から始まった。それまでの場と時間の構造が大きく変わった。自分時間は倍増した。その倍増した時間との向きあい方で、そのあとが大きく変わった。と気づくのではないだろうか。この2年間、コロナ禍による構造変化を考えつづけてきた池永のCOMEMO「コロナ禍

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あなたが前に進めない理由 ― ビジネス実践編②

あなたが前に進めない理由 ― ビジネス実践編②

桜花爛漫。琵琶湖北の海津大崎の湖岸4kmにわたる桜並木は圧巻。桜は変わらないが、桜を観る人は変わる。ジョギングしながら桜を観る人、自転車で走りながら桜を観る人、カヌーやカヤックを漕いで湖上から桜を観る人など、桜を観るスタイルは年々変わっていく。

今年、あなたは桜を観に行きましたか?桜をなぜ観に行ったのですか?桜を観ている周りの人はどうでしたか?1年前2年前3年前と、なにか変わったことはなかったで

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これからどう考える ー ビジネス実践編①

これからどう考える ー ビジネス実践編①

6月末に企業人を卒業する。2017年8月より日経COMEMOにてコロナ禍前の日本社会がどうなっているかを考えはじめ、コロナ禍に入って2年間はコロナ禍の構造変化とコロナ禍後社会を「コロナ禍編」にて考えているなか、世界はウクライナ紛争となった。企業人卒業までの3ヶ月間、これからどうなる、これからどうするを「ビジネス実践編」として考えていきたい。まずは2022年4月の現在、なにが課題と考えるかから話をは

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日本が失った「自尊」(下)

日本が失った「自尊」(下)

あなたの同期が会社のトップになった。そのトップをリスペクトできますか。自分が仕事を教えた後輩が自分の上司になった。その上司をリスペクトできますか?あいつはうまいことやって上に行ったんだ、あいつは本当は仕事はできないのにトップになったと言ったりするが、若しかしたらその逆になったかもしれない。なのになぜあなたはリスペクトできないのか。

1.人をリスペクトしない日本人会社のトップになった人をあなたはな

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コロナ禍後を考える漢字「自尊」(上)

コロナ禍後を考える漢字「自尊」(上)

忘れられない11年前の海岸のシーンがある。自衛隊員たちが巨大津波に運ばれて行方不明となった人を探しつづける。土砂のなかから発見したご遺体に「敬礼」しつづけていた姿を思いだす。生命は掛け替えのない尊いものである。コロナ禍後社会を考えるキーワードとして、日本が失いかけている「尊」という言葉を考えたい。

1.なぜ自衛隊員が敬礼するのか?尊という漢字は重く深い。尊は「そん」「とうとい」と読むが、尊とはど

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では都市はどうなる?

では都市はどうなる?

オンライン、メタバースの時代に突入しようとしている。世界はこれから、いやすでに大きく変わりだしている。オフィス・都市のメタバース化がはじまるなか、都市はどうなっていくのか。現実の都市を生きるのか、仮想の都市を生きるのか、どちらの都市を行き来することになるのか。少なくともいえるのは、私たちはこれから一人何役で生きていく世界がやってくるということ。なによりもこれから私たちが直面するのは、これまでの「都

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「誰からリストラするのか」から3年 ― みんな一緒のなかのちょっとした満足(下)

「誰からリストラするのか」から3年 ― みんな一緒のなかのちょっとした満足(下)

北京五輪が終わった。いろいろな問題がおこったが、数々の感動にも湧いた。“すごいね、カッコいい、よかったなあ”。 しかしその感動は長くつづくわけではない。メダルをとった瞬間あんなに感動したコトが、次の感動の瞬間には薄れだし、その次の感動の瞬間には過去となる。かくのごとき私たちは感動を次々に忘れていく。それだけではない。感動させてもらった選手たちのその後に思いを至すことは少ない。

1.オタク文化がな

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