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それ、幻想かもよ!

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本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。
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#孤独

「己を知る」ために必要な「ありがとう」の言葉

「己を知る」ために必要な「ありがとう」の言葉

社人研の2024年推計結果が発表されて、各メディアが以下のような記事をあげているんだが…

高齢者が増えるのは今に始まったことではないし(現に日本今世界一の高齢化率の国)、単身世帯が増えるって話も実際に世帯類型別で単身世帯が「夫婦と子」世帯を抜いてトップになったのは2010年の国勢調査段階だし、単身世帯が4割になるという推計も5年前の社人研の推計で発表していることであって、特に「急にふってわいた話

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「何者でもない私」になった時の生き方

「何者でもない私」になった時の生き方

単身世帯(一人暮らし)というと、若い独身が多いというイメージがあるかと思うが、もはや年齢別の単身世帯数は65歳以上の高齢一人暮らしが一番多い。

何もこの人たちは全員が生涯未婚ではない。むしろ、結婚歴があって、子どももいるかもしれない人の方が、この世代の生涯未婚率から考えれば多い。それもそのはずで、結婚しようが、子どもを作ろうが、誰もが最後に一人に戻る可能性があるからだ。

そういう不可避な現実に

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「安心な居場所」ばかり探していると「居場所に独りぼっち」になる

「安心な居場所」ばかり探していると「居場所に独りぼっち」になる

イギリスの猿真似で孤独担当大臣なんか作ったものの、人と一緒に過ごすことを社会的圧として強要される西洋社会と一人でいることをネガティブではなく必要と考える日本人とでは「孤独」に対する考え方は大きく異なる。

「孤独を感じる人が4割もいる」ことをそも重大事のようにいうが、孤独を感じることと孤独を苦痛に感じることとは別物である。

私の調査では、基本的に「孤独を苦痛に感じる」割合は男女年代問わず1割程度

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人生最後の1/3をどう生きるか?

人生最後の1/3をどう生きるか?

最近、政府の的外れな少子化対策の話題が多く、取材がたくさんきているのですが、なんだか「独身研究家」ではなく「少子化研究家」みたいになっていますw

日経xwomanのインタビューに答えました。珍しく女性読者向けにおしゃべりしていますが、結局はいつも通り身も蓋もない話をしています。

ただ、最近独身男並みに「独身であることの欠落感」を抱えた女性が増えてきている印象があります。特に稼いでいる独身女性に

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所属より接続・居場所より出場所/行動が拡張する自己へ

所属より接続・居場所より出場所/行動が拡張する自己へ

居場所がないと嘆く人の大部分は「所属するコミュニティ」にだけ依存してしまう傾向が強い。

確かに所属は安心だが、永遠に所属し続ける事はできない。所属するのではなく「接続するコミュニティ」の考え方を私は2017年より提唱しています。それは自己の役割の多重化にもつながります。

そういうことを書いた記事です。

孤独に苦しむ人というのは、友達がいない人ではなく、所属だけに依存し、所属の仲間・構成員とし

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「所属」しながら環境を変えて、新しい自分と「接続」する方法

「所属」しながら環境を変えて、新しい自分と「接続」する方法

仮に平均寿命が90歳前後になったとした場合、4年制大学を卒業して働き始めた人は22歳前後から定年65歳まで43年働いたとしても、残り25年年金生活でやっていけるか?という話。

高齢者人口が少ないうちはよかったが、もう今後はそれではもたない。もっとわかりやすく言うと、65歳から年金なんか払えないよって話です。

私は拙著「結婚滅亡」のあとがきにも書いたように、高齢者人口が増えることが問題なのではな

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「孤独を感じること」と「孤独が苦しいと感じること」とは別。

「孤独を感じること」と「孤独が苦しいと感じること」とは別。

内閣官房がはじめての孤独実態調査をした。そのデータがあがっていたので自分なりに分析してみたらとても面白いことが発見できた。

孤独の正体とは、周りに人がいないとか、話し相手がいない、とか、そういう人間関係やコミュニケーションの部分だけにフォーカスがあたりがちだが、この調査から浮かび上がってきたのは、「孤独とは貧困の問題」という新たな視点である。

それについてプレジデントの連載を書いたのでぜひ読ん

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吉野家の解任騒動から再度見つめなおしたい「商いの本質」について

吉野家の解任騒動から再度見つめなおしたい「商いの本質」について

吉野家の常務である伊東氏が早稲田の講座で不適切発言をしたことで解任された。毎度の界隈の筋がそっち方面で叩いているが、それ以前の問題として、最初にこれが炎上した時、本人はたいした問題ではないと踏んでいたきらいがある。当初は、謝罪会見を自分で開くと言っていた。要するに、謝罪すれば済むレベルのものだと考えていたのだろう。あくまで発言した本人は、だ。

最初の謝罪文は以下の通り。

当該役員が講座内で用い

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ツイッターやっていると孤独感に苦しむんだとか?

ツイッターやっていると孤独感に苦しむんだとか?

SNS利用と孤独についての記載がある、興味深い記事があったので読んでみた。

分析の結果、高齢者(65歳以上の2985人)の場合、LINEの頻繁な発信・閲覧は、主観的幸福感の高さと関連していることが判明した一方、Twitterの頻繁な発信・閲覧をする層は、孤独を感じている割合が高いことが明らかになったのです。

簡単に言うと「ツイッターやっている人間は孤独」ってことかしら。特に高齢者でツイッターや

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この2年間犠牲を強いられてきた若者たちへのバタフライ効果の闇

この2年間犠牲を強いられてきた若者たちへのバタフライ効果の闇

個人的には「いつまで続ける気なのか…」と呆れていたまん防が、3/21の期限で全面解除されるらしい。何はともあれよかった。

コロナに対する意見は、基本的には2020年の最初の緊急事態宣言を除けば、終始一貫して「コロナ共生・経済優先」派なものですから、コロナ脳の方はお読みにならない方がよいかと思います。

今年の1月下旬以降、政府の有識者会議で重点措置の拡大や延長に反対している大阪大学の大竹教授の言

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2/18大阪で講演しました

2/18大阪で講演しました

2/18に東大阪市にて講演会をしました。

残念ながら、アミクロン株のせいで会場にお客さんを集めることは断念して、ネットライブにて実施しました。会場は割と大きいのに、関係者以外誰もいない客席に向かってお話しました。仕方ありません。

テーマは「人とつながることとは自分とつながること」です。特に「接続するコミュニティ」のお話と「自分の中の多様性」について詳しくお話しました。

「ソロ社会になると人と

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他者との関わりの遮断が生み出した別の恐ろしいウイルス

他者との関わりの遮断が生み出した別の恐ろしいウイルス

人との関わりというと、すぐ自分と他者との関わりだけと考えがちだが、自分と他者との関わり+自分との関わりがあるということを忘れてはいけない。

この記事にあるように、コロナ禍において、私達は「人との直接的な関わりを持つな」と言われたようなものである。直接会うな、直接会話するな、一緒の大皿の料理を食べ合うなんてとんでもない、複数でカラオケで歌うな、飛沫が飛ぶ。常にマスクをしろ、アクリル板で仕切れ、会話

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「友達がいない」と嘆く高齢者に必要なのは、友達ではない

「友達がいない」と嘆く高齢者に必要なのは、友達ではない

中高年男性は必見の記事です。60代男性から寄せられた心の叫び。

それに対して、作家の石田衣良さんが身も蓋もない回答しています。

間違ってはいない。大体の高齢男性の末路は、友達もなく、趣味もなく、生きがいもなく、やることもなく、さりとて何かを始めようとする意欲もなく、ただ毎日テレビを見て過ごすだけの抜け殻となる。

まだ、配偶者が一緒にいてくれたりするならマシな方で、離婚や死別で独身に戻ったり、

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今までの人生、順風満帆で過ごしてきたおじさんが陥りやすい「終末孤立」の正体

今までの人生、順風満帆で過ごしてきたおじさんが陥りやすい「終末孤立」の正体

日経BP社の日経xwoman「ARIA」にインタビューされた記事が公開されました。「地元コミュニティの築き方」という6月前半の特集のひとつとして取り上げていただきました。

全部で7つの記事らしいのですが、他の記事は、「地元・世田谷で困ったときに助けてもらえる人になる」「日本一住みたい団地の自治会改革術」「迷い猫が見つかる恵比寿新聞 大都会に共同体を育む」など、基本的に、従来の地域のコミュニティを

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