荒川和久/独身研究家・コラムニスト

新刊「居場所がない人たち」「知らないとヤバい」発売中!他著書「一人で生きるが当たり前に…

荒川和久/独身研究家・コラムニスト

新刊「居場所がない人たち」「知らないとヤバい」発売中!他著書「一人で生きるが当たり前になる社会(中野信子さんと共著)」「結婚滅亡」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」等。東洋経済、プレジデント、ヤフーにて連載、メディア出演・執筆・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージから。

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  • それ、幻想かもよ!

    本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。

  • 知ってるつもりの歴史の真実

    教科書で習った歴史が真実とは限りません。小説や映画でみた時代劇の虚構を事実と誤認している人もたくさんいます。歴史を学ぶとは年号とか政治の流れではなく、その時人がどう動いたのか?という話だと思います。

  • 結婚できないのは男のせいだ!

    独身研究家の荒川が送る「結婚できない女たち=ソロ女」の生態を座談会形式の生声で明らかにしていくセミドキュメンタリーマガジンです。タイトルの意味は最期にわかります。

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小さな村でいくら出生率が高くても、日本の少子化は改善しない

政府目標の出生率1.8というけれど、断言してもいいが、向こう30年絶対に達成できない。日本の現時点における出生率の最大値は思い切り楽観視しても1.56で、妥当なところで1.4程度だろう。 そして、そんなことは厚労省の官僚もわかっているけど、「1.8くらいにしておかないと次の選挙が…支持率が…」という政治家のごり押しがあるのだろう。 それはさておき、冒頭に貼った日経の記事では地方の小さな町村の出生率が高いという話をしているわけだが、小さな村で貴重な新しい命が生まれてくるのを

    • 選挙と天下り先のことしか考えない政治家と官僚が制度を迷宮にする

      記事にある通りのことなので、いちいち詳細は省くが、所得制限を撤廃したり、支給対象年齢を拡大したり、第三子のカウントを修正したり、といろいろ細切れな追加修正を加えて、「古い旅館が無計画な増築や改装を重ねたがために客も従業員も使いにくい迷宮化する」パターンで、もう作ってる本人たもわけがわからなくなっているのではないか? これに対して、「いい方向に少しずつ修正されるのは悪いことではない」などというのもいるんだが、それこそ政府や官僚の思うツボでさ、「最初にダメなのを出して、ご指摘受

      • 「結婚は金」の問題であり、それも「額面給料ではなく手取りの問題」

        私自身も少子化に関する専門家としていろいろなメディアから取材を受けるが、最近閉口しているのは、岸田内閣の異次元の少子化対策発表以降、「俺もいっちょかみしたい」という門外漢が増えて、政府の少子化対策と同等の的外れなことを言う内容を何の疑いもなく取り上げるメディアがあることだ。 中には、「政府の家族関係支出GDP比を増やせば少子化解決(ハンガリーを見習え)」とか「今子どものいる夫婦がもうひとり産めば少子化は解決」とか「若者に壁ドンの練習をさせればいい」とか「若者の恋愛離れが原因

        • 「民主制・寡頭制・独裁制」どれがダメで、どれがいいの?

          人間なんてものは、時代が変わったからといって変わるものではない。もちろん、農業革命や産業革命、情報革命など時代において生きる環境は変わるが、その中でもがいて生きている人間自体、考えることも行動することもたいして違いはない。 たとえば、政治の統治体制について日本で「独裁制がいい」などという人はあまりいないだろう。北朝鮮やロシアや中国などを見れば「あんな統治者、ごめんだ」と思うからだ。 しかし、一方で「民主制は本当にいいのか?」という疑問のある人も多いだろう。 勘違いが多い

        小さな村でいくら出生率が高くても、日本の少子化は改善しない

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          武器も爆弾も使わないこれからの戦争のカタチ

          少子化という出生増については、すでに国はあきらめているという話は前にも書いた。そして、その見解は間違っていない。今更政府が対策したところで出生数が絶対に増えない理由は「少母化」にあることは何度も書いている通りだ。産む母体のの女性の絶対人口が減っているのだから当たり前の話である。 しかし、政治家はそれを十分知ってるくせに絶対に公言しない。公言しないだけならまだマシだが、政局や選挙対策のためだけに効果のないバラマキで、少子化対策に公金を湯水のように使い続けていることは問題である

          武器も爆弾も使わないこれからの戦争のカタチ

          江戸に花開いたストリートエンタメ業

          江戸時代の江戸が現代と酷似している話は過去に何度もとりあげている。大都市である江戸に人口集中することも然り、独身男性の男余り現象然り、外食産業が栄えたことも然り、女性の社会進出によって未婚化と離婚増加になったことも然り。現代の推し活のようなものすらあった。 こちらの「居酒屋の起源」の記事もものすごく読まれました。 さて、江戸において、というより、江戸の活気を生み出した最たるものは「棒手振り」稼業。 棒手振りとは、魚・青物などをてんびん棒でかついで売り歩く人のことを指す。

          江戸に花開いたストリートエンタメ業

          賃上げよりも手取りをなんとかしてくれと多くの中間層が思っているはず

          なんかこんなニュースがあったのだが… いまさら年収1000万円が多少増えたのどうのと言ってること自体が貧しい国になった証拠さのものだな、と。 個人年収1000万以上(男性)の長期推移を見ると以下の通りである。 増えているというのは直近年の話であって、1995年と比べればほぼ同等に「戻った」に過ぎない。増えているのではなくやっと戻っただけである。 そもそも年収1000万円が憧れとか夢とか、少なくとも25年以上も前から言われていた基準値だったような気がするのだが、それが一向

          賃上げよりも手取りをなんとかしてくれと多くの中間層が思っているはず

          「死なない」ことは幸福なのかという問い

          「老いない」「死なない」ことは幸福なのか こういう問いは多分人類が生まれて以降ずっと繰り返しいわれてきたことなのだろう。その救いの手法として「神話や宗教という虚構」が生まれたわけである。 絶対的な独裁権力者が不老不死を願うのも歴史上何度も繰り返されたことだが、不老不死を希求したあげく、ヤブ医者に水銀を飲まされて早死にしてしまった秦の始皇帝の例もある。 結論からいえば、不老不死など不可能。 むしろ 万が一「老いない」「死なない」ということが可能になったとしたら、そっちの

          「死なない」ことは幸福なのかという問い

          儲けるためには「見知らぬ庶民の苦しみなど知ったことではない」という思考性

          経団連のおっさんがうるさい! 毎日のように「消費増税」の話ばかりしている。 日経は経団連に忖度するような大人しい内容で書いているが… 多くの国民が感じているのはこっちの記事の温度感に近いのではないか? 経団連の十倉雅和会長がずっと言い続けていることは、簡単にいえば「法人税はあげない。消費税はあげろ」であり、「俺たちは得するが、お前ら国民は知らん」という話である。 そもそもこの御仁は「消費税19%まであげろ」とずっと言っている人だ。 何も私は共産主義者じゃないし、マルク

          儲けるためには「見知らぬ庶民の苦しみなど知ったことではない」という思考性

          小さな大冒険で成長するのは大人のほうかもしれない

          埼玉県が意味不明な条例を作ろうとしているらしい。 Xで書いたところプチバズった。 厳密には、罰則などはないわけだが、通報義務はあるらしい。戦前のような密告社会でも作りたいのだろうか? クルマの中に児童(特に乳幼児)を放置するのは、今までも多くの熱中症死亡事故があったように規制してもいいと思うが、ここで出されているような①とか②なんて強制する意味を感じない。別に埼玉県民でもないので知ったことではないといえばそれまでだが。 おかげさまでいろいろな意見が寄せられている。

          小さな大冒険で成長するのは大人のほうかもしれない

          「女性政治家が少ない!」→「ではあなたやってください」→「嫌です」

          第2次岸田再改造内閣の副大臣・政務官の計54人に女性はゼロだったことが、香ばしい界隈で話題になっているようだ。 これについて、案の定「批判することしかできない」党がこんなことを言っているわけだが… なんでもかんでも女性の数を増やせばいいという問題なのか?頭数だけ揃えれば、その人材としての資質や中身はどうでもいいのか? 早速、「クオータ制にしろ」などということを主張する国会議員がいるわけだが、 クオータ制に対してはこういう意見もある。 そもそも、女性は政治家になりたい

          「女性政治家が少ない!」→「ではあなたやってください」→「嫌です」

          非課税世帯救済というけど、それほぼ高齢者

          経済対策の柱が発表されましたが、岸田首相はこんな発言をしています。 「税収も増加しています。今こそこの成長の成果である税収増等を国民に適切に還元するべく経済対策を考えていきたい」 還元とか言ってますが、どうせ利権政治家と中抜き業者が儲かるだけの政策しかしないんだから意味ない。最初から取らなければいいだけのことなんだけど、死んでも減税だけはしたくないらしい。今は法人税減税なんて意味ないのですよ。 そんな中でこんなニュースもある。 またバラマキやるの? 給付金が経済対策にな

          非課税世帯救済というけど、それほぼ高齢者

          倹約は美徳ではない「個別最適は全体最適にならない」

          「お金が貯まらないのは無駄な消費をしているからだ」的な論法は、個人的には諸悪の根源だと思っていて、以下の記事にあるようなのは本当勘弁してもらいたものである。 コンビニで買うのは経済的合理性のない頭が悪い奴だとかいう輩もそうなんだが、全体的に金を使わない事が賢いわけではなく、むしろそれが消費低迷による経済環境悪化を招いているわけで。 別に「浪費しろ」と言っているわけではない。ない袖はふれないというのも仕方ない。が、使える金があるのにチマチマ節約して金を貯めることはミクロの個

          倹約は美徳ではない「個別最適は全体最適にならない」

          現場に行かないとわからない事はたくさんある

          鳥取で講演があり、以前のお盆の時の台風のこともあり、安全を期して前乗りして鳥取入りしたのですが、せっかく鳥取に来たのだからと、やってきました鳥取砂丘。 VIVAN風に写真を撮ってみました。歩いているのは僕です。 初めて鳥取砂丘に来た自分としては「おおっ!」と思って砂漠の景色を楽しんでいたのだが、どうやら現地の人にしてみれば「砂丘の緑化」が悩みの種なんだそうな。 確かに言われてみれば、全体が砂丘とうわけではなく、ところどころに緑色が見えている。 上の写真はたくさんのボラ

          現場に行かないとわからない事はたくさんある

          高齢者になるとお金を使わなくなる問題

          高齢化になればそれだけ人口に占める高齢者の割合は増えるわけだが、こと経済を回すという意味での消費の観点からいえば好ましくない。なぜなら高齢者は消費しないからだ。 一時、高齢化に伴ってシルバーマーケティングなどが喧伝されたことがあったが、今やすっかりそんな言説は言われない。実際に、シルバー層を対象としてマーケティングしたところで儲からなかったからだ。 高齢者は消費をしなくなるのである。めちゃくちゃ貯金があるにも関わらず、だ。 とはいえ、貯金があるといっても、何歳まで生きる

          高齢者になるとお金を使わなくなる問題

          真実と事実は違う。誰かが都合よく解釈すればそれはその人の真実になる

          毎度、子の手の白書やメディアの記事には、一言申し上げますが、それぞれの解釈としての真実はどうでもよいが、客観的な事実を自分の都合が悪いからといってないものにするのはいい加減やめた方がいい。 真実と事実は違う。真実はそれこそ人の数だけ、人の解釈の数だけあっていい。その人が真実だと思うことはその人の真実だから。しかし、事実は違う。事実は解釈ではない。 まず、この白書の前提である日本の少子化についての要因分析だが、 ①女性人口の減少 ②非婚化の進行 ③夫婦の出生率の低下 となっ

          真実と事実は違う。誰かが都合よく解釈すればそれはその人の真実になる