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【記憶より記録】図書館頼み 24' 4月
想像以上に慌ただしく過ぎ去っていった4月。
一瞬にして葉桜になってしまった「今年の桜」と、未だに落ち着きを取り戻せてはいない自分を重ね合わせ、ただただ苦笑するばかりの私。
一方、大学の講義が本格的に始まった次男坊は、可もなく不可もなくといった風を醸しつつ、学生生活を謳歌し始めているようです。
何でも、食が細い次男坊を心配する嫁さんの元には、彼が自炊した料理の写真が定期的に送られてきている模
【記憶より記録】忘れじの山 忘れじの人
そうでなくても慌ただしい4月。
新生活を始める次男坊の助っ人役を無事に果たし、ほっと一息つけると思いきや、己の公私を広く見渡せば、そんな悠長に構えているわけにもいかず、未だに東奔西走を続けているところです。
そんな春の折、私は蔵王町へ向かいました。
蔵王町は、その名の通り蔵王連峰の宮城県側に広がる裾野に位置し、田畑や果樹園(林檎・桃・梨など)が盛んな平野部と、牧畜や蕎麦畑そして温泉地(遠
【記憶より記録】海辺にて・過去と今と未来を繋ぐ日々の祈り
去る 3月13日 水曜日。
時節をわきまえない雪と雨が、忙しさを増す年度末に一縷の猶予を与えてくれたのでしょうか。不安定な天候が生みだした余暇を使って、大学受験を終えた次男坊と共に、宮城県の沿岸地域を巡ってきました。
此度は、そんな一日の様子を備忘しようと思います。お時間の許す方はお付き合い下さい。
1:釣石神社へお礼参り ミニマムにしてシンプルな次男坊の大学受験は、釣石様のご加護もあり
【記憶より記録】図書館頼み 24' 2月
二八の月は、商売が低調になりがちと言われていますが、忙しさの点では全く別もの・・・というのが個人事業主でもある私の実感です。年度末を前にしたこの時節は、始末をつけなければならない雑事が盛沢山。その中の1つとして納税に関わる会計作業があります。
毎年3月に忙殺されることが決定している私の場合は、正月休みの間に決算(青色)の準備を整え、業務提携先等が送付してくる支払調書等の到着を待ってから最終確
【あの街 この建物】第二話:海と風に向かう集住の地 出雲崎とその界隈
北陸地方の魅力を反芻している今日この頃。
今から18年前の春(2006年3月末)。
私は、新潟県から石川県の間に散在する集落に立ち寄りながら、最終目的地である岐阜県の白川郷を目指し、日本海沿いの道をひた走りました。
本稿では、この旅路の中にあって、私の心を捕らえて放さなかった出雲崎の街並みを主として、彼の地ならではの話を交えながら、ゆっくりと回顧していこうと思います。お時間の許す方は、ど
【本という名の大樹】開高 健「私の港になった作家」
開高 健 は、日本の文芸史にあって一時代を築いた作家に違いなく、多くの読書家と愚かな釣り人たちを魅了した作家であったと言えるでしょう。
此度は、そんな彼に対する賛辞と憤りと感謝と皮肉を綯交ぜにした一読者の思いの丈を綴ってみようと思います。
ご都合のよろしい方は、是非お付き合いください。
※開高のキャリアや作品については Wikipedia 開高健 をどうぞ。
1:名文を見つけ 言葉を切り
【遺す物語】第四話:「違いがわかる男」からの贈り物
序:「遺す物語」について 「遺す物語」の意味は、読んで字の如し「遺す物を語る」です。
さしたる財産を持ち合わせているわけもない僕ですが、死ぬまで自分の傍に置いておこう、若しくは、息子たちに託そうと考えている物と、その後ろ側にある物語を、この「遺す物語」の中に刻んでいこうと思います。
第四話:「違いがわかる男」からの贈り物 多感な時期に経験した事は、意外に忘れることができないものだ。
この話も