伝吉_TellGlad

人生の始点と現在を繋いでみたら、何てことはない「水勾配」の線が一本引けました。そこそこ…

伝吉_TellGlad

人生の始点と現在を繋いでみたら、何てことはない「水勾配」の線が一本引けました。そこそこ成長した思っていたのは、ひとりよがりな勘違い。七転八倒と五里霧中が得意技。そんな手仕事人 伝吉 の「川の流れに身を任せた備忘録」です。

マガジン

  • 目下 製作中!

    伝吉の根付や彫刻作品の過程や道具造りの風景をまとめています。

  • 心に響いた話

    誠に勝手ながら、伝吉の心に響いた記事を、感謝と敬意を込めてまとめさせて頂きました。コンセプトを以て連載されている筆者さんには申し訳ないのですが、記事を個別に抽出する格好になっておりますことをお許し下さい。

  • 漫遊記

    伝吉の気まぐれ日帰り旅から任務を負った出張までを網羅した旅の記録。旅の目的や内容によっては、呟きにも似た短歌・俳句もどきになる場合もあったり … 。 (写真:新潟県出雲崎町の街並み)

  • 記憶より記録

    今は亡き小学校時代の恩師(認知症を自覚しておられた)が呟いた「記憶より記録だよ」を今更ながら噛み締める伝吉のささやかな足跡録。 (写真:宮城県北部山間と平野を結んだ通称くりでんの車両基地にて)

  • 本という名の大樹

    愛すべき物語の枝先に実る果実(作家、物語の背景など)について素直に綴ります。

最近の記事

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【自己紹介】 伝吉 その人となり

 Note を始めて1カ月余り経ちました。  この間、僕こと 伝吉 は、Note の雰囲気や機能を把握すべく、暖機運転という名の練習投稿を続けておったわけです。  お陰様をもちまして、継続できそうな気分が醸成されてきたので、これを機会に、目印となるような自己紹介の記事を綴ることに致しました。  されば、思うがままに箇条書きで挙げていきますので、興味を持たれた方はザザッと目を通してやって下さいませ(低頭)。 伝吉_TellGlad の自己紹介1:基本情報 A:名前  伝吉_

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      【目下 製作中!】三陸の海に潜むモンスター

      • 【漫遊後記】冬の渋民村にて

         いつの間にか春が通り過ぎて行ってしまったような気がしている今日この頃。初夏のような陽射しに体が驚いています。  そんな時節に冬の話題は遅きに失するのかもしれませんが、今冬1〜3月にかけて足を運んでいた盛岡市の出張旅(隙間時間の寄り道)の断片を、数回に分けて備忘させて頂こうと思います。  お時間の許す方は、どうぞお付き合いください。  去る2月のこと。  スケジュールの合間に生れた隙間時間を使って、どこか立ち寄れるところはないかと思案したところ、頭に浮かんできたのが渋民村で

        • 【記憶より記録】忘れじの山 忘れじの人

           そうでなくても慌ただしい4月。  新生活を始める次男坊の助っ人役を無事に果たし、ほっと一息つけると思いきや、己の公私を広く見渡せば、そんな悠長に構えているわけにもいかず、未だに東奔西走を続けているところです。  そんな春の折、私は蔵王町へ向かいました。  蔵王町は、その名の通り蔵王連峰の宮城県側に広がる裾野に位置し、田畑や果樹園(林檎・桃・梨など)が盛んな平野部と、牧畜や蕎麦畑そして温泉地(遠刈田温泉・峩々温泉など)が点在する山間平地との絶妙なコントラストが、この町の魅力

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        【自己紹介】 伝吉 その人となり

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          クラムボンってなんだったっけ?

          クラムボンってなんだったっけ?

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 3月

           忙殺必至の年度末も終わりを迎えようとしております。  とは言え、全てが3月31日に片付くわけがありません。特に、今年は次男坊の進学に伴う引越しやら何やらで、4月に入ってからも慌ただしい日々が続きそうです。もっとも、その辺のゴタゴタは織り込み済み。けれども、一日は24時間であり、体は1つ。腰を痛めただけで万事休すになるわけですから、平素より慎重かつ確実に予定をこなすよう努めておりました。   といったわけで、忙殺の年度末は「緩めの本」を借りて、就寝前の30分限定で読書してお

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 3月

          【遺す物語】親指小仏観音立像 / 親父の独り語り 前編

          § 息子達へ  手渡す時に万事を伝えることはできないと想像した。故に、作中の徒然をここに記すことにする。作り手である親父は、本稿が君たちの目に触れるか否かまでは責任を持てない。であるからして、君たちが「知らぬが仏」にならずに済むことを願うばかりの親父なのである。  鈍牛の如く、ゆっくりとした歩みで彫り進めている戒名無用の我が位牌。それは、信心こそ厚けれど、利欲にまみれた宗教界隈の有様に辟易してしまった親父が選択した「始末の作法」でもある。  この形見にも似た位牌は、君た

          【遺す物語】親指小仏観音立像 / 親父の独り語り 前編

          【記憶より記録】海辺にて・過去と今と未来を繋ぐ日々の祈り

           去る 3月13日 水曜日。  時節をわきまえない雪と雨が、忙しさを増す年度末に一縷の猶予を与えてくれたのでしょうか。不安定な天候が生みだした余暇を使って、大学受験を終えた次男坊と共に、宮城県の沿岸地域を巡ってきました。  此度は、そんな一日の様子を備忘しようと思います。お時間の許す方はお付き合い下さい。  1:釣石神社へお礼参り ミニマムにしてシンプルな次男坊の大学受験は、釣石様のご加護もあり、大願成就で幕を降ろすこととなりました。なれば、直ぐにでも「お礼参り」に馳せ参じ

          【記憶より記録】海辺にて・過去と今と未来を繋ぐ日々の祈り

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          【目下 製作中!】癒しを求めて好物を彫る

          【目下 製作中!】癒しを求めて好物を彫る

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 2月

           二八の月は、商売が低調になりがちと言われていますが、忙しさの点では全く別もの・・・というのが個人事業主でもある私の実感です。年度末を前にしたこの時節は、始末をつけなければならない雑事が盛沢山。その中の1つとして納税に関わる会計作業があります。  毎年3月に忙殺されることが決定している私の場合は、正月休みの間に決算(青色)の準備を整え、業務提携先等が送付してくる支払調書等の到着を待ってから最終確認を行い、特別な事情がない限り、確定申告の受付が始まる2月16日に完了させるよう

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 2月

          【あの街 この建物】第二話:海と風に向かう集住の地 出雲崎とその界隈

           北陸地方の魅力を反芻している今日この頃。  今から18年前の春(2006年3月末)。  私は、新潟県から石川県の間に散在する集落に立ち寄りながら、最終目的地である岐阜県の白川郷を目指し、日本海沿いの道をひた走りました。  本稿では、この旅路の中にあって、私の心を捕らえて放さなかった出雲崎の街並みを主として、彼の地ならではの話を交えながら、ゆっくりと回顧していこうと思います。お時間の許す方は、どうぞお付き合い下さい。 第二話:海と風に向かう集住の地 出雲崎とその界隈1:国

          【あの街 この建物】第二話:海と風に向かう集住の地 出雲崎とその界隈

          【本という名の大樹】開高 健「私の港になった作家」

           開高 健 は、日本の文芸史にあって一時代を築いた作家に違いなく、多くの読書家と愚かな釣り人たちを魅了した作家であったと言えるでしょう。  此度は、そんな彼に対する賛辞と憤りと感謝と皮肉を綯交ぜにした一読者の思いの丈を綴ってみようと思います。  ご都合のよろしい方は、是非お付き合いください。 ※開高のキャリアや作品については Wikipedia 開高健 をどうぞ。 1:名文を見つけ 言葉を切り取る人  開高健(以下、開高) の作品を思い起こしてみる。  すると、作品の冒

          【本という名の大樹】開高 健「私の港になった作家」

          【遺す物語】第四話:「違いがわかる男」からの贈り物

          序:「遺す物語」について 「遺す物語」の意味は、読んで字の如し「遺す物を語る」です。  さしたる財産を持ち合わせているわけもない僕ですが、死ぬまで自分の傍に置いておこう、若しくは、息子たちに託そうと考えている物と、その後ろ側にある物語を、この「遺す物語」の中に刻んでいこうと思います。 第四話:「違いがわかる男」からの贈り物 多感な時期に経験した事は、意外に忘れることができないものだ。  この話も、今から40年以上も前に起きた出来事になるけれど、古いカラー写真のような褪せた色

          【遺す物語】第四話:「違いがわかる男」からの贈り物

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 1月

           さてと・・・厄介な季節を迎えようとしている今日この頃。  厄介?!  そう、花粉と確定申告ですね(汗笑)。  もっとも、花粉症の方は病院巡り(眼科・内科)を終わらせたので対策は完了と。残るは確定申告を迎撃するだけなのですが、今年はインボイスがあるので、慎重に段取りしております。(※心の声:あの使い難いイータックス・・・全く好きになれん。毎年やっていても、慣れる気がしない。)  とかく、義務ってのは厄介かつ面倒なものですが、いずれはやらなければならないわけなので、四の五の言わ

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 1月

          【作品紹介】草履に蛙

           新年早々に完成したのは、これまで幾度となく彫ってきた「 草履に蛙」。  この古典的題材についての詳細な話は、過去記事(本稿末尾にリンク有)に譲らせて頂くことにして、ここでは本作ならではの部分について、淡く触れさせて頂きたいと考えています。  お時間の許す方は、どうぞお付き合いくださいませ。  草履に蛙 人の親になって以降、自分の身上よりも若人の平穏無事を願うようになりました。それは、日常生活に因らず、作品のテーマやモチーフを決める時にも影響しているようで、折に触れて「草履

          【作品紹介】草履に蛙

          【あの街 この建物】第一話:その昔、写真館は「街の最先端」だった

          序 建築設計事務所を営んでいながらも、これまで全く触れてこなかった建築物の話。その理由は至ってシンプル。専門分野ゆえに、語り出すと「くどくなる」ことが分かっているから避けてきたのです(笑)。  とまれ、新たな「推敲の訓練」に相応しいテーマを考えてみた時、引き出しの多い分野で挑戦する方が、効果の程が分かり易いと考えるに至り、此度の仕儀とあいなりました。    取り上げる街や建築物は、有名無名を問いません。むしろ、アノニマスな存在に焦点を当てていく所存です。いずれにしても、ネット

          【あの街 この建物】第一話:その昔、写真館は「街の最先端」だった