伝吉_TellGlad

人生の始点と現在を繋いでみたら、何てことはない「水勾配」の線が一本引けました。そこそこ…

伝吉_TellGlad

人生の始点と現在を繋いでみたら、何てことはない「水勾配」の線が一本引けました。そこそこ成長した思っていたのは、ひとりよがりな勘違い。七転八倒と五里霧中が得意技。そんな手仕事人 伝吉 の「川の流れに身を任せた備忘録」です。

マガジン

  • 本という名の大樹

    愛すべき物語の枝先に実る果実(作家、物語の背景など)について素直に綴ります。

  • 日常

    平穏無事を願う伝吉の平凡な日常

  • 親父のスクラップブック -息子達へ-

    あえて膝を突き合わせて話すことでは無いけれど、こんな親父とて、あれやこれやと、見て、聞いて、行ってみた・・・という「切った貼ったの足跡」を息子たちへ遺してみようと。そんな記事をまとめてみました。 (写真:富山県南砺市は瑞泉寺の式台門に設えられた彫刻「獅子の子落し」より)

  • 心に響いた話

    誠に勝手ながら、伝吉の心に響いた記事を、感謝と敬意を込めてまとめさせて頂きました。コンセプトを以て連載されている筆者さんには申し訳ないのですが、記事を個別に抽出する格好になっておりますことをお許し下さい。

  • 記憶より記録

    今は亡き小学校時代の恩師(認知症を自覚しておられた)が呟いた「記憶より記録だよ」を今更ながら噛み締める伝吉のささやかな足跡録。 (写真:宮城県北部山間と平野を結んだ通称くりでんの車両基地にて)

最近の記事

  • 固定された記事

【自己紹介】 伝吉 その人となり

 Note を始めて1カ月余り経ちました。  この間、僕こと 伝吉 は、Note の雰囲気や機能を把握すべく、暖機運転という名の練習投稿を続けておったわけです。  お陰様をもちまして、継続できそうな気分が醸成されてきたので、これを機会に、目印となるような自己紹介の記事を綴ることに致しました。  されば、思うがままに箇条書きで挙げていきますので、興味を持たれた方はザザッと目を通してやって下さいませ(低頭)。 伝吉_TellGlad の自己紹介1:基本情報 A:名前  伝吉_

    • 一筆啓上「独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖」の感想【本という名の大樹】

       先頃、出版デビューを果たした笹目いく子氏の作品「独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖」を拝読させて頂きました。僭越ではありますが、折角の御縁ゆえ、感想を認めておこうと考えた次第です。 ※本稿は「あらすじ」をなぞる類のレビューではありませんが、登場人物や肝となる事柄に言及しているため、本作品を真っ新な状態で堪能されたい方は読まない方が無難かと存じ上げます。なお、本稿の画像は拙蔵書からスキャンして掲載しております。あしからずご理解下さい。 「独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖

      • 【日常】母よりも軽い父

        • 【遺す物語】親指小仏観音立像 / 親父の独り語り 中編

          § 息子達へ  この観音様を彫刻している間、穏やかな五月晴れが続いていたことを伝えておこう。君たちの親父は、アトリエの入口から淡く差し込んでくる陽光を浴びながら、心静かに手を動かし続けることができたのである。  こうした製作過程に低音しているであろう無形の存在もまた、完成した観音様から発露することを願うばかりだ。  観音様の荒彫りを終えると、台座の役割も兼ねる木蓋の製作に入った。  勿論、別な部位から木取りして拵えるような無粋なことはしない。予てから、観音様を彫る材料を縦

        • 固定された記事

        【自己紹介】 伝吉 その人となり

        マガジン

        • 本という名の大樹
          34本
        • 日常
          14本
        • 親父のスクラップブック -息子達へ-
          12本
        • 心に響いた話
          305本
        • 記憶より記録
          38本
        • 作品の紹介
          17本

        記事

          【本という名の大樹】三冊揃い踏み

           此度は、note というフィールドで交流を賜っている筆達者さんたちの作品が手元に届いたというご報告をさせていただきましょう。  こうして三冊揃ったのが一昨日のことでしたから、熟読は未だ先の話になりますが、今から「ドキがムネムネ」しております。  何はともあれ、日々の変わらぬ営みの中で、かような刺激を賜れるのもまた物理的な距離をものともしないネットならではの効能かもしれません。  それでは、僭越ながら簡単なご紹介をば … 。 1:独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖笹目いく子

          【本という名の大樹】三冊揃い踏み

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 5月

           あっという間に5月が終わろうとしています。って言うことは、あと1ヶ月もすれば上半期が終わると・・・くわばら、くわばら。  そんな或る日、次男坊が通っていた高校の学年主任から連絡を頂戴しました。なんでも「高校時代の受験体験談を後輩に聞かせる」といったカリキュラムで、OBとして大いに語ってもらいたいとの事。(よくある奴)  仔細を聞けば光栄な依頼ゆえ、親父特権で「当人と直接やりとりして頂いて結構です。」と伝えました。後日、次男坊から「予定を調整できたので月末の金曜日に帰省するよ

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 5月

          【作品紹介】陸前國 大蛸

           三陸地方の食文化や慣習に根差した根付作品「 陸前國シリーズ 」の 第3弾となる 陸前國 大蛸(りくぜんのくに おおだこ)が完成したので、遅ればせながらお披露目させて頂きます。 § 三陸沿岸は水蛸の産地 本作のモデルは、三陸の海坊主 大蛸です。  三陸沿岸で水揚げされる蛸は、主にマダコとミズダコの2種類が挙げられますが、ご存知の通り「マダコといえば明石」のイメージが強いですよね。さればこそ、三陸の海ならではの蛸としてミズダコをモデルにしたというわけです。  三陸沿岸で美味

          【作品紹介】陸前國 大蛸

          【あの街 この建物】第三話:街の変遷を語る名も無き建物たち

           今回の「あの街 この建物」は、これまで以上にアノニマスな建物について触れていこうと思います。(本稿の写真は、去る記事と同様に、本年2月某日に盛岡市へ出張した折に撮影したものです。)  それでは、昨今話題の盛岡市を舞台にした建物物語にお付き合い下さい。 【お願い】以下に掲載している建物の中には、現行法(建築基準法・条例等)と照合して既存不適格となる場合も想定されますが、本稿はそうした点を論う或いは指摘する目的で記してはおりませんので、心穏やかに観覧して頂ければ幸いです。 

          【あの街 この建物】第三話:街の変遷を語る名も無き建物たち

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          自炊を楽しみ始めた次男坊の食卓

          自炊を楽しみ始めた次男坊の食卓

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 4月

           想像以上に慌ただしく過ぎ去っていった4月。  一瞬にして葉桜になってしまった「今年の桜」と、未だに落ち着きを取り戻せてはいない自分を重ね合わせ、ただただ苦笑するばかりの私。  一方、大学の講義が本格的に始まった次男坊は、可もなく不可もなくといった風を醸しつつ、学生生活を謳歌し始めているようです。  何でも、食が細い次男坊を心配する嫁さんの元には、彼が自炊した料理の写真が定期的に送られてきている模様。その都度、嫁さんは「頑張って緑の物を加えるようにしているけど、圧倒的に茶色な

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 4月

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          【目下 製作中!】三陸の海に潜むモンスター

          【目下 製作中!】三陸の海に潜むモンスター

          【漫遊後記】冬の渋民村にて

           いつの間にか春が通り過ぎて行ってしまったような気がしている今日この頃。初夏のような陽射しに体が驚いています。  そんな時節に冬の話題は遅きに失するのかもしれませんが、今冬1〜3月にかけて足を運んでいた盛岡市の出張旅(隙間時間の寄り道)の断片を、数回に分けて備忘させて頂こうと思います。  お時間の許す方は、どうぞお付き合いください。  去る2月のこと。  スケジュールの合間に生れた隙間時間を使って、どこか立ち寄れるところはないかと思案したところ、頭に浮かんできたのが渋民村で

          【漫遊後記】冬の渋民村にて

          【記憶より記録】忘れじの山 忘れじの人

           そうでなくても慌ただしい4月。  新生活を始める次男坊の助っ人役を無事に果たし、ほっと一息つけると思いきや、己の公私を広く見渡せば、そんな悠長に構えているわけにもいかず、未だに東奔西走を続けているところです。  そんな春の折、私は蔵王町へ向かいました。  蔵王町は、その名の通り蔵王連峰の宮城県側に広がる裾野に位置し、田畑や果樹園(林檎・桃・梨など)が盛んな平野部と、牧畜や蕎麦畑そして温泉地(遠刈田温泉・峩々温泉など)が点在する山間平地との絶妙なコントラストが、この町の魅力

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          クラムボンってなんだったっけ?

          クラムボンってなんだったっけ?

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 3月

           忙殺必至の年度末も終わりを迎えようとしております。  とは言え、全てが3月31日に片付くわけがありません。特に、今年は次男坊の進学に伴う引越しやら何やらで、4月に入ってからも慌ただしい日々が続きそうです。もっとも、その辺のゴタゴタは織り込み済み。けれども、一日は24時間であり、体は1つ。腰を痛めただけで万事休すになるわけですから、平素より慎重かつ確実に予定をこなすよう努めておりました。   といったわけで、忙殺の年度末は「緩めの本」を借りて、就寝前の30分限定で読書してお

          【記憶より記録】図書館頼み 24' 3月

          【遺す物語】親指小仏観音立像 / 親父の独り語り 前編

          § 息子達へ  手渡す時に万事を伝えることはできないと想像した。故に、作中の徒然をここに記すことにする。作り手である親父は、本稿が君たちの目に触れるか否かまでは責任を持てない。であるからして、君たちが「知らぬが仏」にならずに済むことを願うばかりの親父なのである。  鈍牛の如く、ゆっくりとした歩みで彫り進めている戒名無用の我が位牌。それは、信心こそ厚けれど、利欲にまみれた宗教界隈の有様に辟易してしまった親父が選択した「始末の作法」でもある。  この形見にも似た位牌は、君た

          【遺す物語】親指小仏観音立像 / 親父の独り語り 前編