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創作に役立ちそうな記事

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小説やエッセイを書く上で役立ちそうな記事を集めてみました。自分にも、他の皆様にも役に立てれば良いと思っています。
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#文章術

【短編は長編より難しい?】短編に必要な5つの要素とは(2014年6月号特集)

【短編は長編より難しい?】短編に必要な5つの要素とは(2014年6月号特集)


※本記事は2014年6月号の川又千秋先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

短編に必要な条件――長編と短編は、長さ以外では何が違いますか。

 基本的な構造は同じだと思うのですね。
 ただ、長編の場合は、大アイデア、中アイデア、小アイデアと、ピラミッド型になっていて、短編の場合はそんなにたくさんのことは書けませんから、核になるアイデアを一個選んで書くんですね。

――何を核とすればいいで

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【その小説、視点がぶれてない?】具体例から視点のブレのNG文例を学ぶ(2017年11月号特集)

【その小説、視点がぶれてない?】具体例から視点のブレのNG文例を学ぶ(2017年11月号特集)


 ナラティブ、日本語で言うと語り方。ここではその中の人称と視点について解説。小説は視点について知らなくても書けないことはないが、知っていれば強みに!

長編を書くなら、三人称がおすすめ 長編を書く場合も、書く前に人称を決めなくてはならない。
 長編は、一般的には話も複雑で、登場人物も多い。その点を考えると三人称で書くのがいい。
 三人称小説は、「タカシは」とか「山本は」のように、主人公を第三者と

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【普通の話もおもしろく!】導入部の工夫で物語は劇的に面白くなる(2017年6月号特集)

【普通の話もおもしろく!】導入部の工夫で物語は劇的に面白くなる(2017年6月号特集)


 ここでは、なんということもない話を面白く変えてしまうテクニックを紹介します。
 ごく普通の日常を笑い話にする、面白くなかった話をリメイクするときに使えます。

持ち上げておいて一気に落とす まったく同じ体験をしても、どう書くか、どのような組み立てにするかによって、話の面白さは全然違ってきます。
 その実例として、ひとつ皆さんに練習問題をやってもらうとしましょう。

当博物館の訪問者数はあまりに

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【ご都合主義に見えないか?】語る順番を考えて、「作為の自然」を作り上げる方法(2017年11月号特集)

【ご都合主義に見えないか?】語る順番を考えて、「作為の自然」を作り上げる方法(2017年11月号特集)


 現実の世界には「偶然」があるが、小説の中でそれをやると作り物めく。創作でも、創作だからこそ作為によって自然を作り上げなくてはならない。その方法を学ぶ!

どの順に語るかも事前に考えること 出来事が起きた順に並べればいいだけなら話は簡単。しかし、
「死体がある⇒捜査するとAという男が死体を遺棄したらしい⇒Aを事情聴取すると⇒ケンカして殴り殺したことがわかった」
という順で書くべきところ、
「恋人

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【創作好きな人は普段どんな記事を読んでいる?】Kouboで読まれている記事を集めました。

【創作好きな人は普段どんな記事を読んでいる?】Kouboで読まれている記事を集めました。

こんにちは、
公募ガイド社公式noteです。

本noteでは主に雑誌「公募ガイド」の記事を転記する形で記事を更新していますが、おおもとの「Koubo」にはハウツー記事のほかにも多くの記事を更新しています。

そこで今回は、他にどんな記事があるのかも知っていただきたくて、「2024年上半期読まれた記事ランキングTOP10」の内容をご紹介させていただきます! 気になる記事があったらご確認下さい!

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【短編は書けるけど長編だといまいち…】長編をうまく書けない人が勘違いしていることとは(2018年3月号特集)

【短編は書けるけど長編だといまいち…】長編をうまく書けない人が勘違いしていることとは(2018年3月号特集)


5枚~10枚の短編なら書けるのに、長編となるととたんに挫折する。そこでプロの童話作家3名に長編の書き方のコツを聞いた!

長編は木全体を書く。人間を書く。短編を伸ばしただけでは長編にはならない

 長編となると、小学校低学年や中学年では読み切れない枚数なので、読者対象は必然的に小学校高学年以上となる。小学校高学年、中学生、高校生を対象とした長編は一般的には童話ではなく児童文学と言うことが多い。

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【作品の目指すべき姿を明確に】現役作家が「時間を忘れるような作品」を作るために考えたこと(2013年2月号特集)

【作品の目指すべき姿を明確に】現役作家が「時間を忘れるような作品」を作るために考えたこと(2013年2月号特集)


※本記事は2013年2月号に掲載した山本文緒先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

少女小説で学んだ小説の手法――山本先生が小説家を目指されたきっかけを教えてください。

 一人暮らしをしたくて、そのための足しにしようと思いました。

――なぜ小説を選んだのですか。

 本当は漫画家になりたかったんですが、なにしろ私は絵が描けない。でも、お話を作ることはできたし、小説は初期投資もいりませ

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【漫然と読書をしていても身につかない】「良いセリフ」を自分のものにするための読書術(2012年7月号特集)

【漫然と読書をしていても身につかない】「良いセリフ」を自分のものにするための読書術(2012年7月号特集)


※本記事は2012年7月号に掲載した黒川博行先生のインタビューを再掲載したものです。
下記リンクインタビューの続きとなっています。

方言と符牒を活用する――「と言った」は書かなくていいと言いますが、それを省略した結果、誰が言ったのか分からなくなったりします。「誰それは――と言った」とは書かず、しかし、誰が言ったのかを分からせる方法はありますか。

 それは二人やったら簡単ですわ。二人やったら上

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【書きあげてからが本当のスタートライン】より良い作品に仕上げるために意識したいこと(2020年9月号特集)

【書きあげてからが本当のスタートライン】より良い作品に仕上げるために意識したいこと(2020年9月号特集)


※本記事は2020年9月号掲載に掲載したはやみねかおる先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

なにがなんでも書きたいという熱い気持ちが大事――小説執筆の初心者が、書く前に準備しておくべきことはありますか。

 大前提となるのは、たくさん本を読むこと。そうすると自分の中に文章のストックやパターンができて書きやすいんです。また、楽しみながら読むほうがいいですね。

 そうしなければ続かないし

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【本を読んで書き続けるしかない】仕事をしながら小説を書き続けるために必要なこと(2014年1月号特集)

【本を読んで書き続けるしかない】仕事をしながら小説を書き続けるために必要なこと(2014年1月号特集)


※本記事は2014年1月号に掲載した赤川次郎先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

とにかく書くことが楽しかった――中学生の頃から小説を書き始め、高校3年間で原稿用紙3000枚を書かれたとか。

 兄が買ってきた『シャーロック・ホームズの冒険』を読んで、これなら書けるかもしれないと真似て書いたのが始まりです。ただ、原稿用紙は高いし、400字しか書けない。そこでレポート用紙に、今だと自分で

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【インプットもアウトプットも大量に】本気で作家を目指す人に必要な行動とは(2012年12月号特集)

【インプットもアウトプットも大量に】本気で作家を目指す人に必要な行動とは(2012年12月号特集)

※本記事は2012年12月号に掲載した山本甲士先生のインタビュー記事です。

文学賞の選評は宝の山――作家を志したのはいつでしょうか。

 また、それにはどんなきっかけがあったのでしょうか。
 地方公務員として仕事を始めて三年目ぐらい(91年頃)に、仕事兼用でワープロを購入したことが直接のきっかけでした。
 せっかくワープロがあるので、趣味で読んでいたミステリーを自分も書いてみようかなという、割と

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【推敲の極意は「削る」ことにある】推敲のスケジュールと最後にチェックしたいこと(2017年11月号特集)

【推敲の極意は「削る」ことにある】推敲のスケジュールと最後にチェックしたいこと(2017年11月号特集)


 推敲というと、最後にざっとー読することと思っている人も。もちろん、誤字脱字も修正するが、細部も含めて徹底的に再考していくのが本来の推敲だ。

200枚の作品なら最初は220枚書く 最初に原稿が書き上がったら、しばらく寝かす。期間は好き好きだが、できれば1か月欲しい。その間、原稿は一切見ない。
 1か月後、推敲に入り、少なくとも3 回は修正する。

 1回目。「要するに何が言いたい?」と自問しな

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【独りよがりではつまらない】「面白い」と「面白くない」の境界を探る(2012年11月号特集)

【独りよがりではつまらない】「面白い」と「面白くない」の境界を探る(2012年11月号特集)

※本記事は2012年11月号の柏田道夫先生インタビュー記事を掲載しています。

説明が多いとつまらない――まず、おもしろくない書き方の特徴についてお伺いしたいと思います。

 説明が多いとつまらないですよね。人物をうまく動かして、物語を追うほどに何をしているのかが観客、読者に伝わるのが理想的なんです。物語の背景だったり、情報的なことだったりというのは説明しなくてはいけませんが、いかに説明を説明と感

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【作家には「絶対文感」がある?】小説家になれる人はここが違う!(2014年1月号特集)

【作家には「絶対文感」がある?】小説家になれる人はここが違う!(2014年1月号特集)


※本記事は公募ガイド2014年1月号に掲載した阿刀田高先生のインタビューを再掲載したものです。

自分しか書けないものを模索――国会図書館で司書をされていたときに、ライターをされていた?

 友人が出版関係で働いていたこともあり、小遣い稼ぎのために雑文書きをしていたんです。ちょうど様々なPR誌が盛んになった頃で、広告案、翻訳、アンカーなど、字を書いてお金もらえる仕事なら何でもやりましたね。

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