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日本以外のアジアに関する本のレビュー集

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日本以外のアジア諸国、地域に関する本のレビューを集めてあります。日本については、「日本史に関する本のレビュー集」に集めました。
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#ペルシア

シルクロードの象 (1980年) (シルクロード史考察 正倉院からの発見〈14〉)

シルクロードの象 (1980年) (シルクロード史考察 正倉院からの発見〈14〉)

シルクロードの象 (1980年) (シルクロード史考察 正倉院からの発見〈14〉)

 『シルクロードの象』とは、不思議な題名ですね。
 内容は、この題名どおりです。シルクロードに現われるゾウ(象)を紹介した本です。

 シルクロードと象とは、普通は、あまり結びつきませんよね。
 けれども、考えてみれば、シルクロードの途中には、ゾウの分布する地域があります。東南アジアや、インドを中心とした地

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古代秘教の本―太古神話に隠された謎の秘儀と宗教

古代秘教の本―太古神話に隠された謎の秘儀と宗教

古代秘教の本―太古神話に隠された謎の秘儀と宗教

 今では、ほぼ滅びてしまった、古代の宗教を紹介した本です。
 宗教の中でも、特に、秘密の儀式(密儀【みつぎ】)をともなう宗教に、焦点を当てています。

 古代の密儀宗教に興味を持つのは、ごく一部の、マニアックな人だけでしょう。
 例えば、私のような(笑)

 とはいえ、普通の人でも、本書を読めば、得るものはあるはずです。
 古代の密儀宗教

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ペルシア神話

ペルシア神話

ペルシア神話

 ペルシア(イラン)神話について、まとまって書かれた解説書です。
 おそらく、日本語で書かれた資料の中では、本書が一番、よくまとまっています(^^)

 ペルシア神話について知りたいのなら、まず、本書を読むべきですね。

 どこの国でもそうであるように、ペルシアの神話も、時代により、内容が変わってゆきます。
 本書では、古い時代から、新しい時代へと、神話を解説してゆきます。

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天使と悪魔の大事典 (Gakken mook―ムー謎シリーズ)

天使と悪魔の大事典 (Gakken mook―ムー謎シリーズ)

天使と悪魔の大事典 (Gakken mook―ムー謎シリーズ)

 題名のとおり、天使と悪魔とについて、解説した本です。

 天使や悪魔といっても、キリスト教のものとは限りません。イスラム教、ゾロアスター教、ヒンドゥー教、道教など、各宗教において、天使や悪魔に相当するものを紹介しています。
 本書が一冊あれば、基本的な天使と悪魔とについては、ほぼ、カバーできると思います。

 本書がもの足り

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栄光のペルシア (MUSAEA JAPONICA)

栄光のペルシア (MUSAEA JAPONICA)

栄光のペルシア (MUSAEA JAPONICA)

 イラン(ペルシア)の歴史と文化について、たっぷりと図版を交えて、解説した本です(^^)

 ほぼ全ページに、カラーで図版が入っています。図版を眺めているだけでも、楽しいです。イランに、古くから優れた文化があったことが、わかります。

 解説文まで読めば、イランの歴史について、ごく基礎的なことは、理解できるのではないでしょうか。
 ただし

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アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

 雑誌というよりは、ムックに近い『アジア遊学』シリーズの一冊です。
 アジアについて、何かしら学ぼうという方なら、一度は、お世話になる雑誌です。

 この号は、「ドラゴン・ナーガ・龍」を特集しています。

 東洋の龍も、西洋のドラゴンも、その中間に位置する南アジアのナーガも、取り上げられています。
 ペルシア、スリランカ、ベトナム、インド

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阿修羅のジュエリー (よりみちパン!セ シリーズ44)

阿修羅のジュエリー (よりみちパン!セ シリーズ44)

 『阿修羅【あしゅら】のジュエリー』という題名を見て、何の本なのか、内容が思い浮かぶ方は、少ないでしょうね。

 本書は、有名な、興福寺の阿修羅像を、取り上げています。
 でも、仏像の本ではありません。ジュエリーの本です。阿修羅は、とっかかりであって、ジュエリーのほうが、本題です。

 あまり知られていませんが、あの阿修羅像は、全身

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マニ教とゾロアスター教 (世界史リブレット)

マニ教とゾロアスター教 (世界史リブレット)

マニ教とゾロアスター教 (世界史リブレット)

 日本では、ほとんど知られていないマニ教について、知ることのできる本です。
 マニ教と深い関係にあるゾロアスター教についても、書かれています。

 薄い冊子ですので、さっと読めます。
 そのかわり、説明の量は少ないです。その点が、もの足りない方もいるでしょう。

 けれども、前記のとおり、日本語で読めるマニ教の資料として、たいへん貴重です。

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ペルシアの神話―「王書」(シャー・ナーメ)より (泰流選書)

ペルシアの神話―「王書」(シャー・ナーメ)より (泰流選書)

ペルシアの神話―「王書」(シャー・ナーメ)より (泰流選書)

 ペルシアの古書『シャー・ナーメ』を翻訳した本です。
 『シャー・ナーメ』は、日本語では『王書』と翻訳されます。その名のとおり、ペルシアの歴代の王(シャー)のことを書いた本です。

 『シャー・ナーメ』は、現代的な意味での歴史を書いてはいません。神話的な王朝の様子を書いています。日本の『古事記』や『日本書紀』のようなものです。

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世界の龍の話

世界の龍の話

世界の龍の話

 世界の龍に関する民話を集めた本です。全部で、九十話あります。

 ただし、世界といっても、ほとんどがユーラシア大陸のものです。アジアとヨーロッパですね。アフリカ・オセアニア・北米の話は、一つもありません。

 南米の話も、三つだけです。それらは、すべて、ヨーロッパ文化に影響された龍の話です。

 この本の編著者の考えでは、「龍とは、ユーラシア大陸の文化に登場するもの」だそう

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