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1980年代東京生まれ。 好きな映画は『グロリア』『海を飛ぶ夢』。 向田邦子と白洲正子…

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1980年代東京生まれ。 好きな映画は『グロリア』『海を飛ぶ夢』。 向田邦子と白洲正子と塩野七生が好きで、 好きなお話は『はなのすきなうし』。 はじめて好きになった写真家はヴォルフガング・ティルマンス。 スキ♡フォロー、とっても嬉しいです。 ありがとうございます☻

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新年にガレット・デ・ロワ/Gallet de Roisを

2023年の前半、”そっち〜さん”のブログで知ったガレット・デ・ロワ(Gallet de Rois)の作り方。 近所のパン屋さんで作っていたガレット・デ・ロワがおいしくて、行くたび…

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3か月前
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ハートに火をつけないで

図書館入り口の彼の本が何冊も並べてあったのを見て、はじめて知った。 2024年4月30日に鬼籍に入ったらしい。 『City of Glass(ガラスの街)』をはじめて原語で読んだとき…

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1日前
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フランクフルトの足湯とフレンチトースト

パンの水分がすくないときは冷蔵庫へ 『ミルク食パン』なるものを買ってみたが、思っていたほど生地がモチモチしていなかった。 これ幸いと、1枚だけラップして2日ほど…

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4日前
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何にでも日付を入れる癖

いつ、この本を読んだのか。 いつからいつまで、あのテキストを使ったのか。 この醤油は何ヶ月で使い切ったのか。(これは日付を書かなくてもかまわなかったかもしれない…

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4日前
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最初からいちばんほしい物に手を伸ばす

四月にはいって、こどもが寝るまえに『ひとはしんだら じんせいはおわりなの?』 と尋ねるようになった。 どうやら、春休みの帰省で私の親から『年寄り』という概念と、…

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2週間前
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耳栓のすすめ~Loop Quiet

行く場所と時間帯がかぎられる 10代のころから、買いものをしたり電車を乗りついで都心に出たあとで家に帰ると、翌日は起き上がるのも億劫なほどぐったりしていた。雑踏…

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3週間前
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塩昆布じゃがバター

新じゃがが手にはいったら食べたいなと思っていたおかずを、週末に作ってみた。 新じゃがの”悪魔系”おつまみ 👇新じゃがで『塩昆布じゃがバター』👇 ふつうのじゃがい…

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1か月前
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照りマヨポークソテー

生姜焼き以外で 『〇〇用』と書いてあるものは、意外とほかの用途でも支障がないと知ったのはわりと最近のことだ。なくても何とかなるし、替えがきく。 この間、生姜焼…

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1か月前
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徳永久美子さんの『梅風味の醤肉(ジャンロー)』

抹茶と梅にほだされて 二月から三月にかけて出る抹茶味のお菓子や、”期間限定の梅味の〇〇”にめっぽうよわい。見れば見ただけ欲しくなり食べたくなるので、いまでは「…

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お行儀のわるいピクニック

朝ご飯みたいな昼ご飯 ひとりの昼下がり、小腹が空いたので食べたいものだけ並べた。 丸いパンを横に切って開いたら、コンロで2-3分焼いてオリーブオイルを垂らす。 …

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2か月前
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笠原将弘さんの『小松菜のピーナッツバター和え』

『ピーナッツバターを使いきりたい』 容器の縁に溜まるくらいの量が残っていた、ピーナッツバター。 パンにつける以外に何か使い道がないかなと考えるともなくぼんやり思…

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2か月前
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すき焼き肉の残りでスープカレー

残りものには福がある 贅沢な悩みである。 塩胡椒をしてサッと炒めて、めいめいが醤油や味噌など好きなものを付けて食べてもらえばいっか、と最初は思っていた。ふと、…

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2か月前
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ツナとしめじの炊き込みご飯

「子どもが黙って食べる」 この文句が呼び水となり、非常食用に取っておいたツナ缶をひとつ開けた。 無いものだらけ 勢い勇んでツナ缶を開けたものの、練りものも人参…

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2か月前
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搾りたてのオリーブオイルトースト

すこし牛乳の甘みがある食パンが好きだ。食パンというよりミルクパンに近いのかもしれない。 そんなパンを買って帰った日の翌朝は決まってオリーブオイルトーストが食べた…

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紅茶のガトーショコラと麦茶ミルク

「紅茶」のひと言で ちょっと生に見える断面と「紅茶のガトーショコラ」に惹かれて、かなり前にriyusaさんのレシピを保存していた。 子どもが「ヴァレンタインになにか作…

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青椒肉絲(チンジャオロース)

歯応えが恋しくて愛おしい 二週間近く、そうやって冷蔵庫を開けては逡巡していた。 真空パックなので日持ちはするが、あのしゃりしゃりこりこりした歯応えが無性に恋しく…

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2か月前
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新年にガレット・デ・ロワ/Gallet de Roisを

新年にガレット・デ・ロワ/Gallet de Roisを

2023年の前半、”そっち〜さん”のブログで知ったガレット・デ・ロワ(Gallet de Rois)の作り方。

近所のパン屋さんで作っていたガレット・デ・ロワがおいしくて、行くたびに買うほど好きだったのが閉店してしまった。

年中お店に並んでいたと記憶しているけれど、ガレット・デ・ロワ発祥の地フランスでは新年の祝い菓子らしい。直訳すると“王様のお菓子”か。
生地のなかのアーモンドクリームに“フェ

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ハートに火をつけないで

ハートに火をつけないで

図書館入り口の彼の本が何冊も並べてあったのを見て、はじめて知った。

2024年4月30日に鬼籍に入ったらしい。

『City of Glass(ガラスの街)』をはじめて原語で読んだとき、いままで読んだどの英語の文章よりもすとんと入ってきた。
それはとても気持ちがよかった。

水が容器の隙間から滑って入るように彼の文章が英語のまま体内に吸収された。
読解もいらない。
それははじめての経験だった。

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フランクフルトの足湯とフレンチトースト

フランクフルトの足湯とフレンチトースト


パンの水分がすくないときは冷蔵庫へ

『ミルク食パン』なるものを買ってみたが、思っていたほど生地がモチモチしていなかった。
これ幸いと、1枚だけラップして2日ほど冷蔵庫へ。

何年も前にパティシエか料理人の方かわすれてしまったが、“フレンチトーストは水分が飛んだパンのほうが向いている”と言っていた。それ以来、フレンチトーストを作るときはパンをパサパサにするべく冷蔵庫に何日か入れておくようになった

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何にでも日付を入れる癖

何にでも日付を入れる癖

いつ、この本を読んだのか。

いつからいつまで、あのテキストを使ったのか。

この醤油は何ヶ月で使い切ったのか。(これは日付を書かなくてもかまわなかったかもしれない。たいせつなのは賞味期限のほうだった)

覚えておく必要のないことは忘れていくと言うけれど、何にでも日付を入れてしまう学生時代の癖に、おとなになってからわりと助けられている。

タイトル写真は、こどもがトイレのドアに知らぬ間に貼っていた

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最初からいちばんほしい物に手を伸ばす

最初からいちばんほしい物に手を伸ばす

四月にはいって、こどもが寝るまえに『ひとはしんだら じんせいはおわりなの?』
と尋ねるようになった。

どうやら、春休みの帰省で私の親から『年寄り』という概念と、『ひとは年をとったら死ぬ』という事実に触れたらしい。

死ぬ瞬間は当人が語ることはできないし、私にはいまのところ前世の記憶もないので、こどもの質問にも答えようがない。ただこどもは自分が死ぬことと、私がいなくなることを恐れているので

と答

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耳栓のすすめ~Loop Quiet

耳栓のすすめ~Loop Quiet


行く場所と時間帯がかぎられる

10代のころから、買いものをしたり電車を乗りついで都心に出たあとで家に帰ると、翌日は起き上がるのも億劫なほどぐったりしていた。雑踏やデパートの地下、ショッピングモールも通り抜けるとものすんごい解放感があり、身体が一気にゆるんだ。

カラオケも頭がぐわんぐわんしてその日の夜は眠れなくなるので(あの暗い空間に明るいライトが点滅するのもだめだった)、これまで片手で数える

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塩昆布じゃがバター

塩昆布じゃがバター

新じゃがが手にはいったら食べたいなと思っていたおかずを、週末に作ってみた。

新じゃがの”悪魔系”おつまみ

👇新じゃがで『塩昆布じゃがバター』👇

ふつうのじゃがいもが1個だけあったので、新じゃが1個と合わせて2個で作る。味付けは1人分とほぼおなじ分量だが、それでもしっかり味はついていた。
夕飯のおかずとして2、3人分作ったけれど、単品のおつまみならポップコーンみたいにボウルいっぱいに作って

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照りマヨポークソテー

照りマヨポークソテー


生姜焼き以外で

『〇〇用』と書いてあるものは、意外とほかの用途でも支障がないと知ったのはわりと最近のことだ。なくても何とかなるし、替えがきく。

この間、生姜焼き用のお肉を買ったものの何か他のものを作りたくなった。そこで見つけたのがマヨネーズを使ったポークソテー👇

『照りマヨポークソテー』

作り方(2人分)

1、豚肉に筋切りをし(赤身と脂身の間の、切り込みを数カ所入れる)、サラダ油を入

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徳永久美子さんの『梅風味の醤肉(ジャンロー)』

徳永久美子さんの『梅風味の醤肉(ジャンロー)』


抹茶と梅にほだされて

二月から三月にかけて出る抹茶味のお菓子や、”期間限定の梅味の〇〇”にめっぽうよわい。見れば見ただけ欲しくなり食べたくなるので、いまでは「なるべく情報にふれない」ことにしている。

とはいえ、ふとした狭間にポンと飛び込んでくることはあるものでこのレシピもそうだった。醤肉(ジャンロー)とは中華風の煮豚らしい。

👇徳永久美子さん『梅風味の醤肉(ジャンロー)』👇

豚バラ塊

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お行儀のわるいピクニック

お行儀のわるいピクニック



朝ご飯みたいな昼ご飯

ひとりの昼下がり、小腹が空いたので食べたいものだけ並べた。

丸いパンを横に切って開いたら、コンロで2-3分焼いてオリーブオイルを垂らす。

鉄のちいさいフライパンでウインナーを茹でる。水はウインナーがわずかに浸かるくらい。むかし誰かが「ウインナーの足湯」と呼んでいて笑ってしまった。

そうだ、パンにクリームチーズも塗ろう。ウインナーにはマスタードを付けたいな。ケチャッ

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笠原将弘さんの『小松菜のピーナッツバター和え』

笠原将弘さんの『小松菜のピーナッツバター和え』


『ピーナッツバターを使いきりたい』

容器の縁に溜まるくらいの量が残っていた、ピーナッツバター。
パンにつける以外に何か使い道がないかなと考えるともなくぼんやり思っていたら、青菜の和えもののレシピを見つけた。

👇笠原将弘さん『小松菜のピーナッツバター和え』👇

小松菜のピーナッツバター和え(レシピ/4人分)

記事では『好みの青菜でもOK』とあったので、家にあったほうれん草を5cmの長さに

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すき焼き肉の残りでスープカレー

すき焼き肉の残りでスープカレー


残りものには福がある

贅沢な悩みである。

塩胡椒をしてサッと炒めて、めいめいが醤油や味噌など好きなものを付けて食べてもらえばいっか、と最初は思っていた。ふと、コンロ下の引き出しを開けて思い出す。
「そういえば、カレーのルーが半分残っていたな」

カレー自体、最近作っていない。おかずは昨日の残りがあるし、冷凍ご飯もある。あとはもやしと卵スープを作ろう。よし、カレーだ。

あ、”時間”がない

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ツナとしめじの炊き込みご飯

ツナとしめじの炊き込みご飯


「子どもが黙って食べる」

この文句が呼び水となり、非常食用に取っておいたツナ缶をひとつ開けた。

無いものだらけ

勢い勇んでツナ缶を開けたものの、練りものも人参もなかった。そういえば油揚げも糸こんにゃくもこの間使い切ってしまったのだ。嗚呼。
人参の代わりと言っては何だが、彩りがちかいという理由で冷凍コーンをパラパラ入れる。

お米(1.5合)を40分近く水に浸してから醤油、酒、みりん、白だし

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搾りたてのオリーブオイルトースト

搾りたてのオリーブオイルトースト

すこし牛乳の甘みがある食パンが好きだ。食パンというよりミルクパンに近いのかもしれない。

そんなパンを買って帰った日の翌朝は決まってオリーブオイルトーストが食べたくなる。

はじめはバゲットだった

はじめてバゲットにオリーブオイルをひたして食べたのはレストランだった。

ちいさいガラスのお皿に透明な黄緑色のオイルが入っていて、つんとした匂いでそれまで毛嫌いしていたのが、そのときはなぜか食べてみる

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紅茶のガトーショコラと麦茶ミルク

紅茶のガトーショコラと麦茶ミルク


「紅茶」のひと言で

ちょっと生に見える断面と「紅茶のガトーショコラ」に惹かれて、かなり前にriyusaさんのレシピを保存していた。
子どもが「ヴァレンタインになにか作りたい」と言うので(あげたい人はいないらしい)作ってみることに。

👇riyusaさんの紅茶のガトーショコラ👇

作るのは見られたくない

「ヴァレンタインはチョコレートをあげる日」というイメージは子どもにもあるらしい。「パパ

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青椒肉絲(チンジャオロース)

青椒肉絲(チンジャオロース)


歯応えが恋しくて愛おしい

二週間近く、そうやって冷蔵庫を開けては逡巡していた。
真空パックなので日持ちはするが、あのしゃりしゃりこりこりした歯応えが無性に恋しくなり、時間に余裕のある週末に青椒肉絲(チンジャオロース)を作ることにした。

👇『青椒肉絲』のレシピ(DELISH KITCHEN)👇

バロメーターは三つ

疲れているときにすっ飛ばしてしまいたい工程が「下味をつける」「野菜を切っ

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