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新年にガレット・デ・ロワ/Gallet de Roisを

2023年の前半、”そっち〜さん”のブログで知ったガレット・デ・ロワ(Gallet de Rois)の作り方。

近所のパン屋さんで作っていたガレット・デ・ロワがおいしくて、行くたびに買うほど好きだったのが閉店してしまった。

年中お店に並んでいたと記憶しているけれど、ガレット・デ・ロワ発祥の地フランスでは新年の祝い菓子らしい。直訳すると“王様のお菓子”か。
生地のなかのアーモンドクリームに“フェーヴ”と呼ばれる陶器を1つ入れて、焼き上がったのを切り分けたあとで、その場にいる最年少のひとが机の下にかくれて誰がどのピースを食べるか指差しで決める。
フェーヴが入っていたひとは王冠を被り、その一年の幸運を授かるとか。探してみたら王冠まで売っているではないか。


パン屋さんや洋菓子店に行くたび探すのだけど見かけない。でも家で作れると知り、おっ!と心が動いた。

が、ここからが永かった。

まず正方形のパイ生地を探すがスーパーには見当たらず、アーモンドプードルと合わせてKALDIで購入。
レシピをよくよく読むと材料も少ないうえ成形なども必要ない。でも最後の“生地に葉っぱの模様を描く”という工程にひるみ、年あけまで冷凍庫のパイ生地を見て見ぬふりしてしまった。

で、天気がイマイチの新年に子どもと出かけることもできず、「最年少が皆にピースを振り分ける」のと「当たりが出たひとは超ラッキー」を子どもがいたく気に入り、成人の日に朝からふたりで台所に立つことになった。

クリーム状にしたバターに、砂糖(きび糖をつかった)、卵、アーモンドプードルをひとつずつ加えて混ぜるのは子どもでも難なくできた。アーモンドクリームがあれよあれよという間に出来上がる。
万一飲んだらこまるので、陶器のフェーヴはやめて甘栗をいれた。子どもが嬉々としてクリームに甘栗を押し込む。

そこまでやったら満足したのか子どもは台所を離脱。のこったわたしはせっせと生地を丸く切ったり卵を塗ったり生地に模様を描いたり、淋しいようなこまかい作業に集中できてありがたいような…。
ペティナイフでレシピを見ながら葉の模様を描いてみると、意外とそれらしく見える。案ずるより産むが易し。

オーブンに入れる直前。白いのはパウダーシュガー

スコーンをふだん作るときは牛乳を表面に塗っているが、今回はレシピ通り卵を塗る。焼き上がりの見映えが、より焼菓子らしくなった。

四つ葉のクローバーにも見える

切り口の写真を撮っていないが、家に帰ったら残りのひと切れを記念に撮ってみよう。
(追記)帰宅後に撮ったのがタイトル写真。我が家の型が大きめだったのか、もうひと回り小さいボウルなら生地とクリームのバランスが丁度良かったはず

ちなみに栗が入っていたのは子どもと夫の分。包丁を入れたときに刃が栗にあたり、ふたつに割れていた。
アーモンドクリームのみのわたしは、子どもに“かわいそうなひと”と認定された。
「だれに当たりがでるかな」
と家族で言い合う時間がどれほど貴いのか、かわいそうなわたしは台所でひとり噛みしめている。

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