マガジンのカバー画像

はがの思想

33
普段考えたこと・感じたことを自由に綴っています。
運営しているクリエイター

#エッセイ

ぷるんぷるん、ただそれだけなのに

ぷるんぷるん、ただそれだけなのに

けたたましいアラームが、何度も頭に鳴り響く。
朝がきた。もう、こんな時間か。

いつもなら、鬱々と気持ちの乗らぬまま準備を
するのに、なんだか最近とっても調子が良い。

お肌がぷるんぷるん。たったそれだけなのに。

されど、この肌が、水をも弾くゼリーの皮膜が、
私を、今日も、そっと助けてくれるんだ。

試験前、コンクール前、研究発表前。

「忙しいこと」なんかを言い訳にして、手抜き
化粧ばかりして

もっとみる
お守りバトン

お守りバトン

思えば、私の手作りお守り人生は、母から紡がれたものだった。

「できたよ〜」

そう言ってもらったお守りは、当時飼っていたハムスターをかたどった丸いフォルム。
背中には「全国出場」と真っ赤なステッチが、入っていた。
コンクールの時は、いつも胸ポケットに入れて、
舞台に上がっていたっけ。

吹奏楽の全国常連校へ進学した私は、ついに、お守り制作側の立場へ。

学年ごとに、パートの先輩へお守りを作るのが

もっとみる
ガクモン言葉の島で笑って

ガクモン言葉の島で笑って

尊敬しているゼミの教授が、講義の中で、
口を酸っぱくしながら、社会の定義を説く。

ゼミも、1つの社会だ。

全員が違うテーマで2年間、個々に研究を進め
深く深く掘り下げて、卒業論文を完成させる。

「ねぇ、野枝的にはどう思う?」
アナーキスト・伊藤野枝研究の子に問いかける。

「待って、もうポトラッチ始まっちゃうよ」
交換論を学ぶ私に、同期がジャブを打ってくる。

「大丈夫。ぜーんぶ包摂していこ

もっとみる
おはよう、新しい私。

おはよう、新しい私。

おやすみ、ピンクオレンジの私。
おはよう、暗髪の私。2年ぶりだね。

バイオレットと、ピンクと、ほんの少し青を混ぜた私だけの黒。
知ってる?黒って200色あんねん。

ずっとハイトーン女だったのに。
ピンクオレンジが私のアイデンティティだったのに。

水族館で働くためだもん。
社会に適応するためだもん。
次こそ頑張るってきめたんだもん。
仕方ないさ。半年だけの辛抱だ。

何度も何度もブリーチをする

もっとみる
強欲な私をどうか許して

強欲な私をどうか許して

「誰も傷つけなかったら良いんじゃない?」
うん、そうだよね。私もそう思う。

もうすぐ大学生活が終わる。
まだまだ先に感じるけれど、ヒシヒシと、確実に、終了のゴングが歩み寄っている。

大学生活、もう恋愛は出来ないのかな。

別に、彼氏がめちゃくちゃ欲しい訳でもない。
寂しい訳でもない。

だけどね、後悔はあるよ。
純粋に好きってだけで何日も一緒にいたり、
夜中にアイス買いに行って、公園で食べたり

もっとみる
再帰

再帰

ほんとにモヤモヤする。
定期的に来るモヤモヤ期。

書きたいことを綴っているはずなのに、
もしかすると“共感してもらえそうなこと”を書いてる気がしてならない。

本当に自分の書きたいことなのか?
本心から文字に起こしているのか?

そう自問自答を悶々と繰り広げ、最近のnoteは、
書いては消し、書いては消しを永遠と繰り返している。

頭の中のことを文字や絵にするのは、とても楽しくもある一方で、たま

もっとみる
あの頃は良かったなんて言わないで

あの頃は良かったなんて言わないで

大人はみんな口を揃えて言う。
「大学生の頃が1番楽しかった」
「あの頃に戻りたい。大学生活楽しんでね。」と。

そんな声を掛けられる度に、私は不安になる。

人生の大先輩達が、“大学生時代”を1番楽しかったと感じているなら、私の未来は、一体どうなっちゃうの。

これから先の長い人生、大学生活より楽しくないことだらけなんて、耐えられるわけがない。

私は、楽しさを更新できる大人になりたい。

「学生

もっとみる
なんでいつも待つ側なんだろう

なんでいつも待つ側なんだろう

この世には2通りの人がいる。
待たせる側と、待つ側だ。
そして私は、いつも待つ側の人生だった。

待ち合わせ、約束、メッセージ、
様々なやりとりにおいて、私はいつも相手を待ってばかりだ。

待たせる側には、待つ側の気持ちなんて、これっぽっちも分からないんだろうな。
こっちが、どんな気持ちで待ってるかなんて、微塵も想像したことないんだろうな。

やっぱり今回も無理なんだろうか。
いやでも、もしかした

もっとみる
自信

自信

ずっと自分に自信がない。

どれだけ頑張っても、進めていても、
このままで良いのか、果たして実りのあることが出来ているのかとグルグル考えてしまう。

高校の吹奏楽部で顧問に言われたこと。
「お前に足りないのは自信だけだ」

きっと励ますつもりで声をかけたのだと思うけど、
当時の私は「自信がないから全て駄目なんだ」と相当落ち込んだ。

そして昨日、ゼミの先生に
「今のまま進めば卒論も大丈夫。凄く良い

もっとみる
罪滅ぼし

罪滅ぼし

振られるたびに、私は償いの気持ちでいっぱいになる。
それは、振った相手にではなく、1番初めに付き合った人に対して。

高3の時、日本史の授業中に付き合った。

元々仲が良くて面白い人だったから、付き合っても上手くいくと思っていた。
でも、好きの気持ちに差がありすぎて、段々と罪悪感でいっぱいになり、私からラインでいきなり振った。

どう考えても私が悪いのに、彼は「俺が全部悪いんだ」と言って全部受け止

もっとみる