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映画の感想

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観た映画の感想です。不定期更新。
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#日記

首

vol.140

はじめに北野武監督の最新作
30年前に書いていた脚本をついに映画化したという本作、監督自身の時代劇へのイラつき?大河ドラマや民放時代劇は綺麗に描きすぎだとインタビューで答えていたのが印象的だった。
映画だからこそ描ける、北野武だから描ける描写の数々。狂気と欲望にまみれた戦国時代。ある意味人間らしいといえば人間らしい姿なのかもしれない。
自然と始まるアドリブコントのようなやり取りに

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霧幻鉄道

霧幻鉄道

ポップコーンは買わない。vol.132

予告編あらすじ観光化されているダムにいった時に、ダム建設の歴史を記した資料館があった。そこにはダム建設に伴って埋もれてしまった集落の存在があった。

公共の福祉とはいえ、自分の住んでいるところや故郷を追われるというのは耐え難い苦痛であることは間違いない。

そういった苦しみや闘争というのは悲しいことに当事者でないとわからない。

対象が自分でないとわかった

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もっと超越した所へ。

もっと超越した所へ。

ポップコーンは買わない。vol.131

いやぁ、最近サボりすぎてて書く筋力が落ちてきているというか何を書いたらいいのかわからなくなってきたというか。

だいたいぬるっと書き始めてなんとなく言いたいことだけ言って思いついたら足していくみたいな形で今までは書いていたのだけれど、なかなかうまいこといかないのねぇ。

この作品を見終わった時に思ったのは、どんでん返しすぎて正直覚めてしまったー。

演劇が

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さかなのこ

さかなのこ

ポップコーンは買わない。vol.130

鈍感さ、盲目さ好きなことを好きだと言い続けることの難しさは、ある意味での鈍感さや盲目さが必要な気がしている。

好きなことを見つけろとか、好きなことで生きていくには、みたいな文言が方々で飛び交っているが、そのようにしたくてもできない人が多いから、書店にはそういう類のビジネス書が並ぶのだろう。

いってしまえば、やれる人はとっくにやっているし、やれない人はい

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ある男

ある男

ポップコーンは買わない。vol.127

あらすじ

あの人が羨ましい。あの人になりたい。といって自分自身をそこに近づけるために努力することはポジティブなことだ。

人の実存を客観的に認めるものとして戸籍がある。

その戸籍を交換することで、死ぬまで別の人の人生を歩む人がこの世には存在するらしい。

これはポジティブなのだろうかまたはネガティブなことなのだろうか。

自分の過去を葬り去ってまで他者

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秘密の森の、その向こう

秘密の森の、その向こう

ポップコーンは買わない。vol.126

あらすじ

死別の辛さ

死別の辛さについて考えていきたいと思っている。
数年前、遠方に住んでいる叔父が亡くなったということを知った。
自分は正直現実として受け入れられていなかった。いまだに信じられてい信じられていないところがある。形式的に仏壇の前で手を合わせることがあっても遺族の叔母や従兄弟との会話の中で話題として叔父のことを挙げることができなかった。そ

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片袖の魚

片袖の魚

自分を不完全な存在だと思い込むトランスジェンダーの女性が新たな一歩を踏み出そうとする姿を描いた短編映画。詩人・文月悠光の詩を原案に、ゲイ老人の性と苦悩を描いた「老ナルキソス」で高く評価された東海林毅監督がメガホンをとった。トランスジェンダーの新谷ひかりは、周囲との間に言葉にできない壁を感じながらも、同じくトランスジェンダーの友人・千秋や会社の上司である中山、同僚の辻ら理解者に恵まれ、東京で一人暮ら

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人間性を取り戻すためには多少の逸脱が必要なんじゃねぇかって話。 〜ムーンライズ・キングダム〜

人間性を取り戻すためには多少の逸脱が必要なんじゃねぇかって話。 〜ムーンライズ・キングダム〜

ポップコーンは買わない。vol.120

ムーンライズ・キングダム日本では2013年に劇場公開された作品だ。

こちらは配信で観た。フレンチ・ディスパッチでウェス・アンダーソンを初めて知って、初期作から観てみたい!という動機のもと、前回の「アンソニーのハッピーモーテル」からの流れで鑑賞した。

とはいうものの、だいぶ穴あきの鑑賞記録で、ウェス・アンダーソン作品を順番通りに観ている訳ではない。

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コロナ禍で気づいたオフラインで会うこと、そして社会の外に出て一緒に体験することの尊さを感じる。〜アンソニーのハッピーモーテル〜

コロナ禍で気づいたオフラインで会うこと、そして社会の外に出て一緒に体験することの尊さを感じる。〜アンソニーのハッピーモーテル〜

ポップコーンは買わない。vol119

最初の予告編が”アンソニーの…”です。

2週もサボってしもたー。どんどん鑑賞済が溜まっていくので忘れないうちにまとめておかねばと思いつつも、、って感じだよね。

あなたには親友とよべる人はいるのだろうか本作をみて思ったのは、、例えば学生時代に築いた友人関係を社会人になっても、未来永劫つづけたいと願うならその仲間と社会の外に一緒に出る経験が必要になってくる気

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香川一区【映画感想文】〜政治参加の入門映像〜

香川一区【映画感想文】〜政治参加の入門映像〜

ポップコーンは買わない。vol.118

まず、本作は「なぜ君は総理大臣になれないのか」の続編となっているため、配信でそちらをご覧になってから鑑賞いただいた方がいいと思う。

小川氏の戦略と平井氏の戦略を比べたときに思うのは率直に、24歳男性の私がもし、香川一区での投票権を持っているとするならば、単純に小川さんを応援したくなる。

前作の「なぜ君・・」は小川氏にへの注目が強く出た作品。

今回の「

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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊【映画感想文】〜好きを体現するウェス・アンダーソンの世界へ〜

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊【映画感想文】〜好きを体現するウェス・アンダーソンの世界へ〜

ポップコーンは買わない。vol.117

はじめにウェスアンダーソンの10作目ということらしいのだが、私は今回がはじめまして。

後々追って配信で数作品見させてもらったのだが、とても愛おしい作品たちだった。人柄が表れているようだった。

いろんな媒体で、本作についての評論やら意見を目にしたり耳にしたりした。

このような意見を多く見聞きした。
これは見事にウェス・アンダーソンの作品にかけたものが存

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ポップコーンは買わない。

ポップコーンは買わない。

「だからさ〜近くにミニシアター欲しいんだよね〜」

最近、自分の文章、特に映画の感想を振り返ると、その作品単体で語っているだけでなく、複数の作品の共通点をピックアップして解説しているパターンがある。

ものによっては、作品単体の感想だけで終えてしまうものも多いのだが、正直読み応えがない。その一方で、複数の作品を例に挙げている文章はそれなりに読める気がしている。

特に大学時代は毎日シアターに通って

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ポップコーンは買わない。

ポップコーンは買わない。

本当はフレンチディスパッチの感想を書こうと思っていたんだけど、書きたいというか書けないというか、もう一回観たいという気持ちが強くなってきて、今週はあきらめる決断をした。

なかなか劇場に観に行きたい気持ちはあるのだが、なかなかというか、時間もそうだがなにより料金また上がったからな。

1900円とか…なめとる…

レイトショー狙うしか他ない…

よほど惹かれない限り観ることなくなりそうだわ。

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ポップコーンは買わない。vol.115

ポップコーンは買わない。vol.115

主婦の学校

食の多様化、外食や中食の発達は今や我々の生活になくてはならないものになってきているが、本当にこれでいいのだろうか。

自分の食事すらままならない現代の生活。仕事があるから仕方ないじゃないか。という言い分もあるだろうが、生活を蔑ろにして、仕事ばかりしていることが本当にあなたにとって幸せなことだろうか。

手仕事は様々存在する。いちばん身近な例でいえば家事がそれに値するだろう。掃除に洗濯

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