【書評】平野啓一郎『本の読み方』 スローで意義ある読書をしたい!

本日は、『マチネの終わり』で有名な平野啓一郎さんの『本の読み方』をご紹介します。みなさんはスロー・リーディングされていますか?   私は、noteを毎日更新するようになってから、ネタ探しに奔走していて、 今まであまり感じてこなかった、「この本読んで感想文書かなきゃ」なんて強迫観念にから…

平野啓一郎「本心」~人の多面性、人との関わりの中で変わることの意味について

昨日、深い感慨と共に読み終わった。昨年8月お盆の時期に、彼の「公式メールレター」登録者限定で公開された「初校ゲラ」(新聞連載原稿)を読んでいるので、ある意味「再読」でもある。しかし、平野氏はこの「初校ゲラ」に寄せられた多くの感想をも参考に、さらに推敲を重ねて単行本化への「最終稿…

100分de名著『金閣寺』の感想

はじめて『金閣寺』を読んだのは、十数年前でたしか、日本語教師になったばかりの頃だったとおもう。内容もほとんど忘れてしまったし、読んだ後に「やっと全部読めた」と思ったのを覚えている。 わたしにとってはそんな『金閣寺』だった。 それがほぼ毎週欠かさず見ている『100分de名著』に取り上げ…

未来が過去を変える♪

一週間ほど前、「おむすびアート」のグループ内で投稿をしたもので、いくつかコメントいただけたものがあり、よく書けていたのかなあと思ったので、こちらにも載せてみますね。 **************** こんばんは(^ ^)
 今日は「本日のアート」はお休みして、別の話を♪ 先日、小説『マ…

「透明な迷宮」を読んだ

「透明な迷宮」平野啓一郎 ●手に取ったきっかけ 2019年1月に平野啓一郎氏の、分人主義に関する講演会に行った際に購入。サイン会での平野氏、とても「カッコいい」!と感激しました。同時代に生き、作品を追いかけられることの幸せよ。お宝状態で書棚に並べていたものをようやく読み始めました。 ●…

#4 平野啓一郎さん『本心』

1. 新作『本心』今回は本のレビューを書きます。平野啓一郎さんの新作『本心』を読みました。 私は好きな作家の本はすべて読んでしまうというタイプで、平野啓一郎さんもその一人です。ただ、平野さんの本は難解で奥が深くて、なかなか「一気」には読めなくて。たいてい、何日も、時には何週間もかけ…

難易度高め?!の恋愛もの~平野啓一郎さん『マチネの終わりに』読了

平野啓一郎さんの最新刊『本心』を気になって購入したのですが、その前に『マチネの終わりに』が図書館予約でまわってきたので読んでみました。 クラシックギタリストの蒔野と世界を股にかけて仕事をする洋子。アラフォー男女の恋愛ものです。 …と書けばただのロマンティックなラブストーリーと思い…

平野啓一郎「日蝕」・「一月物語」~今、この初期作品を読むことの意味

平野啓一郎の最新作「本心」は、昨夏に初校ゲラをネット上で読ませてもらうという僥倖に恵まれ、さらにその書籍化に際し、4月からの「公式メールレター」での1章ごと配信を味わうという「再びの喜び」に恵まれている訳だが、その中で「彼の初期の作品で『一月(いちげつ)物語』は読んでないな」とい…

「わたしが一番きれいだったとき」    三島由紀夫と茨木のり子

2019年から20年への年明けは、ソウルで迎えた。思えば、コロナ騒動が起こる直前で、街は平安な空気に満ちていた。 予定もとくに決めていない気ままな正月旅。韓国は、日本と違い旧暦の正月を休日とするので、1月1日は劇場も開いている。では、観劇でもしようかと、日本語字幕で上演されるものを探し…

平野啓一郎「本心」 読書感想文

普段は古典を読むことが多いのですが、新刊を読むという貴重な機会に恵まれました。 (極力ネタバレないように書きましたが、念のため未読の方は、以下読まないよう、お願いします。) この小説は、死んだ母をヴァーチャルリアリティの技術で復活させ、今ではもう聞くことのできない母の本心を探って…